羅臼漁協の天然は7月25日に始まったが、繁茂状況が悪く厳しい操業を強いられている。特に上側の繁茂が極めて薄く、下側は渚に偏重。「今までにないほどの繁茂状況」と話す着業者も多く、減産を見込む。
えりも漁協のコンブ採りが7月中旬に始まった。解禁日からはずれ込んだものの、13日の近笛地区を皮切りに16日で全地区が操業開始。着生状況は「えりも堆」などで平年並み。全体的に実入りはいまひとつながら、天候・海況に恵まれ、初漁から異例の連続採取で順調に滑り出している。
道南・本場折浜の促成は、おおむね順調に水揚げが進み、漁期終盤に入った。実入りは徐々に向上した一方、コケムシが大きく、すそ側中心に付着。毛(ヒドロゾア)の増加を警戒し、早めに揚げ終えた着業者もいる。
岩手県産養殖コンブの素干し製品の今季初入札会が9日、宮古市の県漁連北部支所であった。重茂、田老町両漁協が51トンを上場。主力の黒長切は大半が10キロ1万3千円台で落札され、近年の高騰傾向が落ち着いた。
えさん漁協の養殖コンブは、尻岸内・恵山両地区が着業するミツイシの生産がほぼ終了、全地区で促成マコンブの水揚げが進んでいる。実入りはばらつきがあるものの、大半の地区でコケムシの付着は少ない。昨年に比べ珪藻も付かず、着業者は「きれいなコンブ」と口をそろえる。
道昆布事業協同組合(中山俊理事長)は2日、札幌の第2水産ビルで第24回通常総会を開いた。新型コロナウイルス感染予防のため書面主体で決議。第25事業年度事業計画(2021年6月~22年5月)などを承認した。
道漁連は、6月末時点での本年度道内コンブ生産見込みを1万3020トンとした。過去最低だった昨年度実績(1万2873トン)に比べ1.1%増。過去10年平均(1万5271トン)と比べると14.7%下回り、今季も低水準の生産となる見通し。
落石漁協の春クキナガコンブ(バフラ)漁が終盤を迎えている。6月1日に解禁し25日現在10日間採取、昨年の累計日数(7日間)を上回っている。水揚げも堅調で、増産に期待がかかる。
噴火湾の耳づり作業は5月末までに大半が終了した。稚貝は各漁協とも問題なく成長しており、本数はおおむね十分に垂下したよう。「あとはここ数年の課題である夏~秋のへい死を乗り切ってほしい」と養殖着業者。垂下後の玉付け作業は各自定期的に進めており、来季出荷の完全回復を願っている。
昆布森漁協のさお前コンブは解禁日翌日の11日に初水揚げ。16日にも出漁し18日現在2日間操業、計画日数消化まで残り1日とした。生育は漁場で異なるがおおむね長さはあるが若いという。