青森県外ケ浜漁協の蟹田地区でかご網や刺網漁に着業する髙森優(ゆたか)さん(鷹丸)は、傷が付き活魚で出荷できないクロソイやカレイなどの付加価値向上に力を入れている。えら切りと神経じめを施し、3キロ詰めの発泡を「未利用魚セット」と名付け、主に関東圏の消費者へ提供。「力強い漁業の新たなスタイルを発信していきたい」と意欲を燃やしている。
海岸・港湾地域の減災対策に威力を発揮する神鋼建材工業株式会社(本社・兵庫県)の「津波キーパー」が注目されている。津波の減衰による構造物被害の抑制や海・居住地への漂流物流出入防止など効果はさまざま。北海道内ではこのほど、長万部漁港に初めて設置された。
湧別漁協のウニ漁は、ウニの成長は例年通りだが水揚量が振るわず、2カ月早い終漁となった。6月上旬に行った移植は、例年より10トンほど多い25トンに増やしている。
岩手県の漁連(大井誠治会長)と信漁連(岩脇洋一会長)、共済組合(前川健吾組合長)は20日、盛岡市の県水産会館で本年度通常総会をそれぞれ開催した。いずれも昨年度事業報告、本年度事業計画などの議案を原案通り可決、決定し、役員の任期満了に伴い改選。総会後のそれぞれの理事会で、大井会長、岩脇会長、前川組合長の留任を互選で決めた。
歯舞漁協のホッカイシマエビかご漁は、6月10日にオホーツク海側、同月25日に太平洋側で解禁となった。オホーツク海側で操業する村内茂北海えび漁業部会長は「ハシリの漁はいまひとつ」と話し今後の上向きに期待。浜値は大サイズでキロ6000円台に付く日もあるなど、昨年に比べ高値の出足となった。
ホタテ養殖の各種機械を製作・販売する佐呂間町の株式会社森機械製作所(森光典社長)は、船上でも使えるコンパクトサイズの「酸素濃縮装置OPD―B(船用)」を開発した。コンプレッサー内蔵型の酸素マイクロバブル発生装置。循環ポンプをつなげるだけで酸素濃度が一気に上昇する。生存率の向上が期待できるため、稚貝分散や耳づり作業時の使用者が増えている。
1日に始まった函館のスルメイカ漁は低調な滑り出しだ。函館市水産物地方卸売市場の取扱量は20日時点で前年同期の8割。夜間操業でまとまらず、大半の着業者が例年午後11時ごろまでの操業を、同7時で切り上げて帰港している。
東京都の小池百合子知事は20日、築地市場を豊洲市場に移転させ、築地は5年後をめどに再開発する基本方針を示した。豊洲は中央卸売市場として使い、築地は競りなどの一部市場機能を持たせ、地域一帯を観光拠点として発展させる。
上磯郡漁協上磯地区のホッキ突き漁が15日解禁した。水揚げは殻長9センチ以上10センチ未満の中サイズが主体。また、漁獲対象外の9センチ以下が広範囲に見え、北斗ホッキ部会の坂見英一郎部会長は「資源が年々減少傾向の中で将来の水揚げに期待できる」と話す。
岩手県大船渡市の伊藤久直さん(吉浜漁協組合員)はウニを採補する手作りのたもに改良を重ねる。今季はたも枠から伸びる爪の先を鋭角にし、その爪に網が掛からないようステンレス製の針金(ホデ)を付けた。岩盤に付く身色の良い中サイズのウニを箱眼鏡で探し、剥がすように採るためだ。