寿都町漁協は今季、定置・底建網の着業船9隻で活じめ事業に乗り出している。全船ではさみを使用した処理方法に統一し、船名入りのタグ・ステッカーも作製・添付した。地元仲買の有限会社米澤商店が積極的に取り扱って、札幌やニセコの飲食店などの需要先を獲得。浜値もホッケが野じめの倍値に付くなど上々の滑りだしをみせている。
日高中央漁協の今季採取は悪天候で苦戦。初出漁が解禁日から1カ月もずれ込んだ地区もあり、生産量は昨年を大きく下回る見通しだ。切り上げた着業者も多く「シケと天候不順に泣かされた」と口をそろえる。
えりも漁協も今季はシケや天候不順で出漁日数が伸び悩んでいる。15日現在の全地区延べ操業日数は123日で、好調だった昨年同期を105日下回る。加えて、台風によるシケなどで抜けて流出。「数量的に昨年の半分にも届かない」という着業者も。
岩手県花巻市で15日、同県の漁業者が大震災後初めて一堂に会する交流大会が開催された。活動実績発表では、震災後、「ふれあいバザー」などの活動の積み重ねを復興につなげた重茂漁協女性部の取り組みが最優秀賞、「津波に耐えたウニまつり」などの直売会を継続した種市南漁協宿戸漁業研究会の活動が優秀賞に輝いた。
北海道の秋サケ定置は低水準ながら近年では好ペースで盛漁期を迎えた。浜値もオスが300円絡み、メスが700円台~600円台後半中心と堅調。帯広市を中心に道内22店舗を展開するスーパー・ダイイチ(本社・帯広市)の札幌圏の秋サケ商戦序盤は、生秋サケが健闘の一方、生すじこは価格高で伸び悩んでいる。下山正裕・商品第二部水産課(札幌ブロック担当)係長に聞いた。
練り製品メーカーの株式会社紀文食品(東京都)はことしの正月商品で、健康志向や簡便・即食、クリスマスから正月までのパーティーシーン向け「オードブル」など現代の食ニーズに対応した商品をラインアップ。おせち料理の食シーンの拡大を目指す。
雄武漁協のカレイ刺網は、マガレイがキロ600円の好値だった。9月は1隻操業で水揚量は日産平均30箱(1箱10キロ)前後。他地域の水揚量が増えた15日以降は400円台と例年並みに戻ったが、着業者は前半の好値に安どの表情を見せる。
日高中央漁協のスルメイカ釣漁は、前沖に漁場形成されず、例年に比べ本格化が遅れた。外来船が集まり活気を見せたのは9月上旬。関係者を安どさせたのもつかの間、多くの船が再び道東方面に移動。関係者らは「この後挽回できるといいが」と水揚げ増加を願う。
10~12日に北海道に接近した台風17号の影響による高波で、太平洋を中心に秋サケ定置網で被害が発生した。道水産林務部によると、18日現在で判明しているのは、5管内計41カ統。操業を継続できないところはないものの、特に十勝管内では全損や流出など被害規模が大きかった。
札幌市の漬魚・味付切身メーカー、株式会社丸加水産(須田公隆社長、電話011・766・1131)は、「銀ひらす」(シルバー)の商品展開を強化している。「銀だら」、「銀ガレイ」などの価格高騰で、全国的に「銀」魚の切り札として注目されており、同社への引き合いも強まっている。
道東沖のサンマ漁は9月に入って水揚げが伸び悩んでいる。道東4港(花咲・浜中・厚岸・釧路)で8月末までは前年同期比59%増だったが、9月15日現在では同37%減の1万7704トン。花咲港では昨年は日産千~2千トンの水揚げが続いたものの、ことしは3桁台と低調だ。