東京都・豊洲市場の活じめヒラメ消流は、相場が前年を大幅に上回る高値水準を形成している。ただ、身の厚い良質なロットが多く、飲食店などの買い気は衰えず、活発な取引が続いている。相場は4月下旬に入って一段高となり、キロ1200円前後で推移している。前年同期の900~800円台を大幅に上回る。仲卸業者は「食料品全般の値上げが続く中、水産物も例外ではない」と話す。
水産庁は4月28日に東京都内で開いた2026年漁期のサンマTAC設定に関する意見交換会で、前年比4%減の9万1554トンとする案を示した。4月に開催された北太平洋漁業委員会(NPFC)の年次会合で公海と日ロ200カイリ水域内の漁獲上限を昨年から5%削減することを含む保存管理措置が採択されたことに対応した。
ホタテ玉冷の2026年度消流は、引き続き輸出主導とみられるが、オホーツク海の組成が小型となれば需給バランスを不安視する関係者は少なくない。米国は保水加工向けの日本産玉冷需要が大型サイズの減少、製品高によって減退。ベトナムなど第三国経由の保水加工製品も吸い込みが弱い。すしマーケットなど外食系から小型に一定の引き合いは見込めるが、複数の関係者は「米国需要に陰りが見える」と指摘しており、新シーズンもオホーツク海の組成に注目が集まっている。
食品用凍結装置の性能を科学的・客観的に評価する認証制度が始まった。ユーザーが科学的根拠で装置の選択が可能となり、装置メーカーとユーザー間のミスマッチの解消を狙う。冷凍食品産業全体の品質・技術向上にもつなげられ、優れた商品の誕生を後押し。その恩恵は冷凍食品を口にする消費者にも還元されるものと期待される。
東京都・豊洲市場の真ツブ消流は、4月中旬に入り相場が落ち着きを見せている。道内の春漁が本格化し、入荷量が回復、高値圏から下げ傾向。ただ、物価高に伴う消費者の節約志向で飲食店などの需要は低迷。荷動きは鈍い状況が続いている。4月下旬時点では300グラム以上がキロ4千円以上、350~400グラムが4500円で相対取引されている。品薄状態からは脱し、当面は市場が求める一定の供給量を確保できる見通し。相場も手頃な水準に落ち着きつつあるものの、買い手の飲食店側の動きは鈍い。
北太平洋漁業委員会(NPFC)は14~17日、大阪市で第10回年次会合を開き、2026年のサンマの公海漁獲上限を昨年比5%減の11万5425トンとすることで合意した。マサバも公海漁獲上限を削減。両魚種は翌年分の措置も併せて決めた。また、今回からゴマサバも管理対象としたほか、マイワシに初めて漁獲制限を設けた。
海洋プラスチックごみの問題が深刻化し、その要因の一つとなっている漁網やロープなど使用済み漁具のリサイクルに取り組む動きが全国各地に広がっている。漁業者・漁協、廃棄物処理業者、製網会社、繊維会社、自治体などが連携。回収し、新たな漁網やロープ用原糸などへの再生、かばん・衣料品・文具・家具などへのアップサイクル、熱源利用といった展開が増えてきている。
使用済み漁網などのリサイクルを促進する団体「Re:ism(リズム、水産系プラスチック資材リサイクル推進協議会)」(会長・木下康太郎木下製網㈱社長)が発足した。これまでの「Team Re:ism(チーム・リズム)」の活動を大日本水産会が継承し、技術開発や消費者への認知向上も目的に、循環型社会の構築や環境負荷低減に注力する。「漁業者の協力なくして活動は成立しない。だからこそ負担をかけない取り組みにする」と大水の枝元真徹会長は語る。事業の展望を聞いた。
東京都・豊洲市場で北海道日本海産のミズダコを使った珍味が好評を得ている。寿都町の㈱吉崎水産が加工する「たこ珍」で、スライスして乾燥、素材の良さを生かした薄味仕立て。珍味仲卸業者が約1年前から取り扱いを始めて、居酒屋を中心にリピーターを獲得している。同仲卸では150グラム入り990円(税込み)で販売。メーカーの品名は「たこ珍」だが、顧客に分かりやすいよう「水たこチップス」の名称を追記。「食感は最初やや硬いが、口に入れるとすぐ軟らかくなり、タコ独特のもちもち感がある。薫製ではなく軽い味付けで仕上げているので食べ飽きしない」と評価する。
水産研究・教育機構の理事長に1日付で就任した芳野正氏は8日、水産庁内で就任会見を実施した。初の民間出身の理事長となる芳野氏は「経営という言葉を意識して運営に臨みたい」と強調。求められる研究開発を推進し、社会実装を早期に実現する意欲を示した。人材育成や組織マネジメントの確立にも注力する。水産業界を取り巻く外部・内部環境が曲がり角に直面していると捉え、データを正確に把握した研究開発が求められていると認識する。施設の老朽化や予算の削減など機構の内部環境による課題も顕在化しているが「単なる壁ではなく、むしろ伸び代があるものと捉える。伸び代のある組織は変革によって大きく伸びていく」と意気込む。これまで機構が進めてきた組織内の統合など、シナジー効果が早期に現れることを期待する。