水産加工業の技術研さんと業界振興、消費拡大を目的に、第50回を数える「宮城県水産加工品品評会」が20日、石巻市水産総合振興センターで開かれた。県内48企業と1高校から計106点が出品され、最高位の農林水産大臣賞に株式会社ヤマサコウショウ(石巻市、佐々木孝寿社長)の「金華銀鮭本仕込粕漬」が輝いた。石巻産のギンザケを地元銘酒の酒かすで漬け込んだ冷凍商品で、県を代表する水産加工品として秋の農林水産祭に出品される。
宮城県内ホッキ漁の主要地、山元町の磯浜漁港では例年通りの順調な操業が続いている。福島県境の海域に面し、12月下旬ごろから3月末までを漁期とする。今季は12月20日に開幕、序盤1か月間の数量は昨年に比べ少なめだが、単価は好値を付けている。地区では殻長9.5センチ以下のサイズは採らないなど長年、資源管理に取り組んでおり、着業者は「このまま順調に進んでほしい」と一層の漁況安定を望む。
宮城県南三陸町のマダコかご漁は終盤を迎えている。昨年11月に今季の水揚げが始まった町地方卸売市場(志津川魚市場)では14日現在、累計数量は前年同期比35%減の約55トン。市場関係者によると既にタコ漁を離れた船もあり、今月いっぱいでの終漁が見込まれる。一方で、マダラが鈍い出足ながらも揚がり始めており、関係者らは期待を寄せている。
宮城県南三陸町で鮮魚・加工品の販売製造を手がける株式会社ヤマウチ(山内正文代表)が昨年11月に発売した新商品「海バター牡蠣パテ/ムール貝パテ」の2種(税別各980円)=写真=の売れ行きが好調だ。地元の若手漁業者とコラボし誕生した常温の瓶詰め商品で、全国水産物料理コンテスト「Fish1-グランプリ」(全漁連など主催)を連覇した戸倉SeaBoysなどが開発に加わる。年度末までの目標数各2千本を上回るペースで販路を拡大している。
青森県陸奥湾養殖の2025年度秋季実態調査結果が、昨年12月22日に関係団体が集まる報告会で示された(12月24日ホームページ一部既報)。異常高水温で大量へい死した10年、23年、24年と比較し、未分散稚貝・新貝のへい死率はいずれの年も上回り、調査開始以来最も高かった。また未分散稚貝の全重量、新貝の軟体部重量はいずれの年も下回り過去最低。県は昨年の高水温期間が過去最長だったことを要因に挙げている。
岩手県の宮古市魚市場では、関係者らがマダラの本格的な漁期到来に期待を寄せている。前年に比べ数量3割減と伸び悩んでいたが、「年が明けてから数がまとまってきた」「大ぶりなサイズが増えた」と話す漁業者や仲買人もおり期待値は高まっている。品質の良さから「宮古の真鱈(マダラ)」としてブランド認知が広がり、県内外から引き合いが強い「この時期のメイン」(漁業者)。今後の漁況が注目される。
南かやべ漁協木直地区で定置漁業を営む有限会社ヤマダイ尾上漁業部(尾上大輔代表)は秋サケやスルメイカといった主力魚種の水揚げ減少など海況の変化を受け、新たにトラウトサーモンの試験養殖に乗り出した。自社の定置漁場の一部を利用していけすを設置し、昨年11月に幼魚約4千尾を投入。定置の操業期間中は網起こしなど各作業と並行して給餌・管理。今夏の水揚げを予定している。。
食品用凍結装置の性能を科学的・客観的に評価する認証制度が今春にもスタートする。ユーザーが科学的根拠で装置の選択が可能となり、装置メーカーとユーザー間のミスマッチも解消するものと見込まれる。冷凍食品産業全体の品質・技術向上にもつなげられ、優れた商品の誕生を後押し。その恩恵はそれを口にする消費者にも還元されるものと期待される。
高水温など海洋環境の変化に対応しようと、岩手県水産技術センター(釜石市)では多様な研究を進めている。欧州原産の「ヨーロッパヒラガキ」(以下ヒラガキ)もそのひとつで、2023年に県内で天然資源の生息が確認された。担当研究員によると「70年前に移入され、その後消滅したと思われていた」幻のカキで、欧州では希少な高級食材として知られる。岩手の新養殖種として、〝窮地を好機に変える〟可能性を秘めている。
岩手県唐丹町で、3人の漁業者がムール貝(ムラサキイガイ)の養殖に挑戦している。県内初のムール貝養殖組合を設立、「はーとふるムール」の名でブランド化を図る。本格出荷初年度の2024年は約1トンを生産。高水温など環境変化で従来漁業が厳しさを増す中、将来的に安定した収入源の確立に向け「地域の水産資源に育てたい」と意気込む。