道東沖のサンマ漁は、8日解禁の流網が極度の不漁で推移している。一方、主力の棒受網漁が操業を開始する8月以降北海道周辺に南下してくる沖合北上群の分布状況をみると、道総研釧路水産試験場が22日に結果を公表した北上期調査(調査期間7月2~17日)では、漁獲尾数が5年ぶりに1000尾を超えた。道東寄りの南西側は昨年同様に少ないものの、北東側で群れが厚く大型魚主体。昨年と異なる様相を呈している。
水産庁は24日、札幌第一合同庁舎で「トド管理の見直しに関する意見交換会」を開き、日本海の採捕枠を従来の約2.5倍に当たる501頭とする管理方針案を提示した。意見交換の内容を踏まえ、8月までに新たな管理方針を決定、9月から施行する考え。
道南・白口浜に位置する南かやべ漁協の天然マコンブ漁が17日に始まった。昨年は低調な水揚げだっただけに、着業者は「繁茂状況も良いので頑張りたい」と意気込んでいる。
木直地区では17、18の両日出漁後はシケなどで沖止めが続き、23日現在2回の操業となっている。
フリー在庫が少ない中での新物スタートとなった玉冷は、春先から輸出主導の展開が続き、内販向けの在庫は極端に少ない状況だ。輸出相場は、商社が「あってないようなもの」と表現するように、一部の製品価格は2000円を超える状況。落ち込んでいる国内消費の回復は依然、厳しい見通しだ。
岩手県釜石市の釜石湾漁協(細川道弥組合長)は18日、尾崎白浜地区で「コミュニティー番屋」の竣工式を挙行した。東日本大震災で壊滅的な被害を受けた養殖施設など生産基盤の復旧を優先してきた同漁協に、日本財団が番屋新築の事業費を全額支援。地域の交流拠点となり、復興を精神面から支える待望の施設だ。
岩手県大船渡市の志田工業(志田優社長)は、電動自動制御のワカメ中芯裂き加工用機械「わかめ剣山機・飛竜」の1号機を完成させた。無段階変速機能で太さは自由自在。剣山裂き作業の大幅な効率化に貢献する機器として注目を集め、大手業者からの見積もり依頼も入り始めている。
網走漁協のタコ箱漁は、盛漁期に入り7月2週目から上向き始めた。1隻日産1.5トン前後を水揚げ。6月は例年ベースに戻ったが今季は出足好調で、6月末水揚量は昨年の2.4倍に達している。
解禁から1カ月半が経過した北海道沿岸スルメイカ漁。日本海側の主漁場は桧山沖に形成され、外来船を含め100隻以上が操業する。ひやま漁協全体の水揚げは14日、158隻2万4000箱に達し最盛期を迎えている。一方、太平洋側は三陸・久慈沖が主漁場だが、道東・釧路でも15日に水揚げが始まった。
大手水産会社の㈱極洋(多田久樹社長)は15日、道内の取引先で組織する北海道極洋会を札幌で開き、今期の事業方針を説明した。冷凍食品事業では4月に専門部署を立ち上げ、家庭用冷凍食品にも参入した市販品の拡販を進めていく。併せて、業務用、家庭用の基幹工場として宮城県塩竈市に新工場を建設する。