【スペイン=鈴木亮平】羅臼昆布のスペインPR同行取材では、合間を縫い日本食料理店を訪問したほか、現地通訳や日本食材卸業者に話を聞き、和食普及などの観点から魚食事情に触れた。
総務省の全国家計調査によると、昨年1年間で一世帯当たり(2人以上)が購入したホタテの数量は、平成15年以降最低の500グラム台となり、ピーク時から6割も減少した。100グラムの平均単価は200円の大台を突破。急激な価格高騰が消費減退につながったとみられる。
日高中央漁協浦河昆布会の髙桑一廣会長は、毎年5月に干場整備を行い、夏のコンブシーズンを迎えている。手作りの選別台を使って砂利から小石を取り出し干場に補充。
岩手県で養殖ワカメの自動間引き装置が開発され、ほぼ完成した。桁(幹縄)を船外機船の側面に揚げ、桁の片側の葉を刈りながら進む。試験では手刈りに比べ3~6割程度の時間短縮となった。間引く葉を1枚ずつ選別できないという難点はあるが、省力化が求められて久しい現場で注目を浴びそうだ。
岩手県、広田湾漁協広田支所のホタテ新貝(一昨年採苗貝)出荷が16日、始まった。順調な成育でへい死はないといい、大サイズ(殼長11センチ以上)は12センチ前後が主体。価格も良好だ。例年と同様に県南部の他産地に先駆けた新貝水揚げで、2月下旬からは1日4トンペースに拡大した。
いぶり噴火湾漁協の加工貝(2年貝)出荷が追い込みに入った。計画量に対する15日現在の進ちょく率は45%。2月下旬から日産300~400トンを水揚げし、3月にピークを迎える。一方、稚貝の成育は順調で、大半の漁家が稚貝出荷や耳づりに影響がないものとみている。
昆布森漁協で刺網やイカ釣り漁に着業する第28大幸丸(8.5トン)の紺野俊治船主は昨年7月にイカ用LED集魚灯を約20個設置した。その結果、燃油消費量が低減され、「燃油代が3~4割削減できた」と話す。
食品卸会社を傘下に持つ株式会社いずみホールディングス(札幌市、泉卓真社長)は、飲食店や加工場など食関連業者向けのEC(電子商取引)サイト「日本卸売市場株式会社」を立ち上げた。独自の仕入れ・販売・流通システムで、より安価に高鮮度の食材・原料を調達できる新たなマーケットを提供。同時に競りや予約販売など出荷者の生産者が価格設定に関与できる仕組みを備え、手取りアップを後押ししていく。
苫小牧漁協は今年度から道外市場に向け、マツカワの活出荷を本格化している。漁業収入の向上を目指す魚価対策で、「浜の活力再生プラン」の取り組みに位置付け。初年から浜値アップの成果が現れている。
羅臼漁協は2月2~4日の3日間、スペイン・マドリードで開かれた世界料理学会「マドリッド・フュージョン2015」に2年連続で参加、だしやうま味を前面に羅臼昆布をPRした。日本食料理店を営むスペイン人男性は「昆布は料理の味を上げてくれる最高の食材だ」と絶賛。世界各国から訪れたシェフや食品関係者から熱い視線を浴び、大きな反響を得た。