コンブ漁業は、水揚げ後も乾燥や選葉などで手間が掛かるほか、労働時間も長く体力的負担が大きい。コンブ干しを手伝うオカ回りの人材を確保するにも苦労する地区もある。それらの悩みを解消するため、着業者は道具や作業場作りを独自に工夫、作業の効率化を図っている。道具などを考案・自作し、改良を重ねる根室漁協太平洋沿岸部会コンブ部の南多加雄副部長と日高中央漁協の髙桑陵さんを取材した。
いぶり中央漁協のスケソ刺網が6日始まったが、出足は低調だ。シケ頻発で操業回数が伸びないのに加え、群れが薄く水揚げ自体も少ない。浜値はキロ100円台と3桁の高値を形成している。
砂原漁協のエビかご秋漁が好調だ。ハシリから切れ間なく日産2トン前後をキープ。小主体だった昨年とは違いメス主体の好漁に着業者の笑顔が絶えない。
いぶり噴火湾漁協の伊達地区で、加工貝(2年貝)「早出し」が16日に始まった。初日は1軒が2.6トンを出荷し、入札額は昨年より113円高のキロ353円。23日には425円まで上がり、369円だった昨年の組合最高値を更新した。
カニなど卸・加工の株式会社札幌大成(札幌市、作間健太郎社長、電話011・633・8020)が8月に発売した総菜「海鮮ねばねば ぶっかけ爆弾」。水産具材5種に、「ねばねば素材」のガゴメ昆布とおくら、長いもの3種をブレンド。美容・健康、簡便志向を捉え、通販などの販路を開拓している。
「ふかひれスープ」など付加価値の高い食品生産で知られる気仙沼ほてい株式会社(山本達也社長・宮城県気仙沼市)は15日、本社工場の竣工式を開催した。大震災で被災したため、同市本浜町の鹿折水産加工集積地に新設復旧。缶詰やレトルトパウチ食品の製造ラインを整備し生産能力は震災前と同等、万全な衛生、安全管理態勢を実現した。冷凍加工品などの開発にも力を入れていく。
昨年から本格的に取り組む上磯郡漁協上磯支所のカキ養殖は今季、施設基数を増やすなど規模を拡大、夏場に昨年の倍となる約9万個の半成貝を知内地区から搬入した。シケによる大きな被害もなく順調。水揚げ開始は12月を予定している。
宮城県石巻市の株式会社ヤマトミ(電話0225・94・7770)は、ことし2月に完成した第2工場に最新の「循環式過熱蒸気ロースター」=写真=を導入し、ふっくらと仕上げたサバの塩焼きとみりん焼きを提供している。
青森県の三沢漁港でスルメイカ水揚げが大きく上向き、これからピークを迎えそうだ。10月はほぼ前沖での漁場形成が続き、ナギが良ければ昼釣り約60隻で7000~9000箱とまとまる。値も安定し、盛漁入りに期待がかかるが、減少したとみられる資源や、巻網船などとの漁場競合が不安要因だ。
日高管内の秋サケは前年実績超えに向け、追い込みに入った。低気圧で網被害も発生し、漁場間では明暗があるものの、えりも、日高中央、ひだかの3漁協とも組合全体は20日まで昨年を上回るペース。浜値は下旬に入って全道的に水揚げが落ちてきて道東方面からの買いが強まり、えりも、日高中央でメスが高値900円台に高騰。終盤の伸びが注目されている。