常呂漁協の若手漁業者3人が独自に取り組んできた鮮魚の直販を共同化し販売拡大に乗り出す。「地元の水産物を広めたい」という共通の思いが募り、浜で顔を合わせ語り合ううちに意気投合。2年後には加工も視野に入れた会社組織の設立を目指している。
東しゃこたん漁協のウニ漁は1日に解禁し、キタムラサキが不漁だった昨年に比べて好発進。海藻が少なく探索しやすい状況で水揚げを伸ばしている。一方、資源が減少傾向のエゾバフンは低調。浜値はキタムラサキの塩水カップ(100グラム詰め)が千円前後と昨年より安く推移している。
散布漁協のさお前コンブ漁は24日現在2回の操業。10日に解禁後11、12日と出漁し出足は順調だったが、13日以降は雨や波の影響で沖止めとなり、残り1日を消化できない日が続いた。
北見市常呂町の丸喜北日本物流株式会社(雅楽川沙知社長、電話0152・63・2029)は、オホーツク・サロマ湖で獲れるカキ、ホタテ、シマエビなどの魚介類を個人客中心に販売している。3年前には地元の農産物と組み合わせたグラタンを打ち出し、本州・百貨店のギフトなどにも販路が広がってきている。
龍飛岬の先端に近い外ケ浜町の陸上水槽で、日本初となるウスメバルの養殖が成功、試験出荷が始まっている。主に天然種苗を使い、180グラムのマーケットサイズに育成。マツカワの養殖も進展、10月には試験販売できる見通しだ。養殖の新顔2魚種は生残歩留まりも高く、価格低下で魅力の薄らいだヒラメに代わる養殖種として期待が高まっている。
序盤に苦戦した増毛漁協のナンバンエビは、例年並みの水揚げに回復した。全船1航海で千箱割れから平均1500~1600箱に増産。ただ折り返し2航海目は半減することもあり、関係者からは期待と不安の声が上がっている。
浜中漁協青年部(吉野将司部長、31人)はことし、ホタテの試験養殖に着手した。増毛から中成貝を搬入し前浜でかご養殖、11~12月に水揚げする計画だ。将来的にウニなどに次ぐ養殖業の柱を目指し、技術確立に向けて取り組んでいく。
一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン(宮城県石巻市)は株式会社フィッシャーマン・ジャパン・マーケティングをことし3月設立、「飲食」「海外」「B to B」を3本柱として水産事業を拡大している。その飲食事業の1店舗目として「宮城漁師酒場 魚谷屋」を東京・JR中野駅近くに24日オープンした。
東しゃこたん漁協のエビかご漁はシオムシ被害に悩まされている。エビがかごに入る前に餌を食べられ、漁獲に影響。4月~5月末の水揚げは昨年同期より半減してる。
竜飛今別漁協(野土一公組合長・今別町)は13日、特別採捕したナマコから人工採苗し252万個の受精卵を得た。浮遊幼生が着底する28日ごろ、前浜に育成礁を設置して放流する予定だ。1ミリにも満たないサイズの粗放的放流は同県初となる。これまで高価な20ミリサイズの人工種苗を購入してきたが、漁業者自らが生産し、生残率より放流数で資源増殖を狙う。