北海道の秋サケは10万6000トンと、昨年を若干下回り平成元年以降ワースト4位の漁獲実績となった。一方、いくらの在庫払底や加工原料不足などの状況下、盛漁期の台風・低気圧被害も重なって水揚げが振るわず、魚価は高値形成。親子とも製品コストが上昇した。今後の消流は、特に親製品が昨年を上回る供給見込みで、輸出環境は厳しく、国内需要の拡大が懸案となる。
青森県陸奥湾の本年度秋季養殖ホタテ実態調査結果がまとまった。平成26年産貝(新貝)は成長、生残ともに良好。全湾平均の殻長は調査を始めた昭和60年以降2番目に大きく、全重量は過去最高となった。一方、27年産貝(稚貝)の成育は順調だがへい死率が若干高く、異常貝の割合は過去10年で2番目に高い値となっている。
小樽市漁協の刺網はアンコウとカスベの水揚げが伸びている。組成は昨年より小型だが、尾数が多く、数量・金額とも昨年を上回っている。
国立研究開発法人水産総合研究センターは14日、マイワシ資源量の増加傾向がさらに強まる可能性が高い、と発表した。秋の調査で、ことし生まれの0歳魚の生き残り、資源加入量が卓越して多いと判断、本格的な資源増加期に入るきっかけになるかもしれないとみている。
根室、釧路、網走地方の中心に位置する中標津地方卸売市場を運営する中標津地方魚菜株式会社(久本眞一社長)は、地元産食材の鮮度充実を図ることで海外への拠点市場を目指す地域振興策に乗り出している。
日本昆布協会(田村満則会長)は、12月10~12日に東京ビッグサイトで開かれた日本最大級の環境イベント「第17回エコプロダクツ2015」(主催・産業環境管理協会、日本経済新聞社)に初めて出展した。だしの試飲やレシピの配布を通し、和食を支える昆布の素晴らしさを発信。子どもから大人まで幅広い来場者が興味を示し、大いににぎわった=写真。
上磯郡漁協上磯支所がブランド化に取り組む「峩朗(がろう)ガキ」は今季、11月中旬に開かれた直売会などに合わせて水揚げしたが、本格化は年明けとなりそうだ。
広尾町はことしから、都会の小学生が漁家で宿泊体験する「漁村ホームステイ」に取り組んでいる。7月に初めて実施。広尾漁協の漁業者10人が東京都江戸川区立平井小学校の5年生42人を受け入れ、コンブ製品化などを体験させながら寝食を共にした。町は「子どもが喜ぶ姿を見て、漁業者も自らの仕事に自信と誇りを持つ。そこから漁業活性化につながっていけば」と期待。今後は協議会を立ち上げ、受け入れ体制を強化、知名度向上などを図る。
青森県の三沢市~八戸市北部のホッキ漁が1日、始まった。4漁協の噴流式マンガン船約90隻が1隻1日の上限100キロずつを短時間で水揚げ。輪採制漁場で資源は安定し、価格維持が課題だ。三沢市場ではキロ550~400円の好値から、約1週間で大きく下げた。だが、数隻共同の漁協では操業船以外は他の漁に従事でき、魅力ある漁業種となっている。