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新聞記事

2025年5月の記事一覧

掲載日:2025.05.05

生産回復へ英知結集-コンブ特集-


 北海道のコンブは道東さお前などを皮切りに6月から徐々に水揚げが本格化する。昨年度は道内全体で8213トンと初めて1万トンを割り込む異例の大減産となり、道は本年度から繁茂状況などを把握するモニタリング体制の構築や種苗投入の新手法開発といった各種対策を推進。これとは別に、育種や胞子散布、ウニの密度管理、養殖の付着物対策など浜と研究者らが連携した取り組みも各地で進んでおり、コンブの生産回復・安定に向けて今後の成果が期待される。


掲載日:2025.05.05

過去10年平均約1万3000トン低迷続く道内生産


 生産低迷が続く北海道のコンブ。かつて3万トン以上あった道内生産量(道水産物検査協会の格付実績)は近年1万トン台前半で推移し、2019年度以降は4年連続で過去最低を更新。24年度は前年夏から秋にかけての記録的高水温が影響し資源量が著しく低下したため、低水準だった前年実績を3割以上下回る8213トンまで落ち込んだ。過去10年(2015~24年度)平均は1万2978トンで、ピークだった1989年度(3万3505トン)と比べると4割程度。最も多い年でも15年度の1万6763トンにとどまる。


掲載日:2025.05.05

「毛」の生態把握


 コンブ養殖で課題の一つに挙げられるのが品質低下を招くヒドロ虫類(通称「毛)の付着。過去に大量発生した年は大幅な減産につながったほか、除去にも多大な労力がかかり、その際に発生する粉じんは喉や鼻への健康被害を及ぼすなど漁業者を悩ませている。有効な防除対策がないことから渡島地区水産技術普及指導所では対策検討の基礎資料とするため、ヒドロ虫類の生態把握調査に取り組んでいる。


掲載日:2025.05.05

漁民拍 陸回り確保


 高齢化などを背景に全道的にコンブの陸回り不足が慢性化する中、歯舞漁協では、漁業体験や地域交流を楽しむ漁民泊「渚泊」が労働力確保につながっている。2023年度には根室市や東海大と連携し、渚泊と組み合わせた「コンブ漁業体験型インターンシップ制度」を構築。夏コンブ最盛期に大学生が漁家に宿泊しコンブ干しなどに従事、人手不足解消の一助となっている。


掲載日:2025.05.05

コンブ漁をDX化


 広尾漁協の保志弘一さんは着業するコンブ漁の課題解決を目指し、インターネット上に構築された3次元の仮想空間(VR)でコンブ漁を体験できる「コンブメタバース」をウェブコンテンツ制作などを手掛けるThe360株式会社(千葉県船橋市)の平田瑞穂さんと共同で開発、5月上旬にリリースする。


掲載日:2025.05.05

製品高で厳しい展開-ボイル消流-


 ボイルホタテの2025年消流は、冷凍両貝仕向けに伴う浜値の高騰で製品価格が上昇する厳しい展開となった。NET800グラムの産地価格は昨年の4~5割高となる2千円台中盤。生産量は半減する見通しにある中、商社筋はじめ多くの関係者は「玉冷価格の半値でも値ごろ感にはつながりづらい」と、微妙な反応を見せている。


掲載日:2025.05.05

オオズワイ中心続く-えりも岬地区かご漁-


 えりも漁協えりも岬地区のかご漁は赤潮以降、漁獲が激減した真ツブなどの資源が戻らない状況下、特別採捕や混獲によるオオズワイガニ中心の水揚げが続いている。えりも岬地区のかご漁は4月21日に8隻(5トン未満船2隻含む)が操業。うち4隻がオオズワイガニの特別採捕で操業。オオズワイガニの日量ノルマは1隻500キロ。4月14日には同地区でメス100キロ、中200キロに上限を設定。小は海中還元し、資源管理にも努めている。


掲載日:2025.05.05

水林一体で施策強化、浜が実感する効果目指す


 4月1日付で道水産林務部森と海の未来づくり推進監に就任した近藤将基氏はこのほど記者会見し、水産施策遂行への抱負を語った。水産林務分野の共通課題を一体的に推進するために昨年度新たに設置した「森林海洋環境局」を総括。その機構改革の効果を浜が実感できるようにスマート化や安定生産、需要拡大などに取り組んでいく考えを示した。


掲載日:2025.05.05

福島産の注目上昇-東京都豊洲市場、活シャコ-

福島県から入荷した活シャコ


 福島県産の活シャコが東京都・豊洲市場で注目されている。ボイルのチルド・解凍品より調理の幅を広げやすく、自店の味にこだわる飲食店に受け入れられている。また、宮城県産が近年、活出荷が減り、ボイル品の出荷が増加しており、料理人にとって福島県産の活が貴重な存在となっている。
 福島県産の相場はキロ3500円と例年並みの価格帯。仕入れた活魚仲卸は「普段は春先から初冬まで宮城県産を扱っていたが、近年入荷が減ってきて、昨年はとうとうなくなりボイル品のみになった。水温・気温の上昇で生かして管理するのが難しくなったのだろう」と眉をひそめる。


掲載日:2025.05.05

おかず3品 売場拡大


 古宇郡漁協神恵内女性部(村田由紀子部長)は、レトルト加工の瓶詰めシリーズで前浜産を日常の食卓に訴求している。現在、秋サケ・サクラマス・クロソイを素材に和・洋・中の3品を展開=写真。ふるさと納税返礼品、地元道の駅に加え、4月26日開業の温泉施設に新たな売り場が加わった。消費機会の増大に向け、これまでのセット販売から単品販売に挑戦。商品アイテムの拡充を目指し、新素材で試作にも乗り出している。


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