神恵内、泊、岩内の後志管内3町村は来年度、前浜産ナマコの中国輸出を担う地域商社を設立する。産地から中国の需要先に直接販売できる体制を確立。中国人など輸出業者を介した現行の流通から産地直送に取り組むことで、北海道産のブランド力の維持・強化と併せて漁業者や漁協、加工業者など産地の高収益化を目指す。
函館市漁協(瀧川久市組合長)は今年度から函館市と共同で漁場整備事業を行う。磯根資源の増大を目的に磯焼け漁場の改善などを実施。今年度は雑海藻駆除、来年度は天然石の投石による漁場造成を計画している。
湧別漁協のサロマ湖内カレイ刺網は、大型サイズの割合が例年より多く、浜値はキロ500円台の好値を付けている。水揚量は昨年並みだが、1隻日産100キロ以上と順調に推移している。
ISF合同会社(札幌市、代表取締役・長尾春恵、澤井昌子)、西日本貿易株式会社(弓田太社長)は、抗がん作用が注目されるナマコの含有成分を新製法で無菌粉末化、健康食品・薬品向けに販売に乗り出した。国内外の製薬・食品会社から引き合いも得て、西日本の離島で取り組む完全養殖を基盤に量産化を進めていく。
札幌市の漬魚・味付切り身メーカー・株式会社丸加水産(須田公隆社長、電話011・766・1131)は、「銀ひらす」の生産販売量を伸ばしている。原料の品質にもこだわって商品開発を強化。昨年来「銀だら」、「銀ガレイ」などの代替品で注目度が高まり引き合いも強く、今年は大幅増産を目指す。
豊洲市場の土壌の汚染対策をめぐる問題を受け、築地場外市場に10月15日オープンを予定していた商業施設「築地魚河岸」は、11月19日に開業を延期することが16日決まった。
宮城県志津川湾の「あまころ牡蠣」は天然採苗で好付着が確認された。来季計画の10万個生産に向け、早ければ月内にも採苗分散。最大の課題となる安定採苗をクリアする。シングルシード(一粒種)養殖で未産卵の生食向け殻付として付加価値を高めて出荷し、事業化初年の今季は6月に約2万7000個を販売した。
北海道の秋サケは9月後半に入ってオホーツクを中心に日量は拡大したものの、太平洋や日本海は低調。海域格差が大きく、伸び悩んでいる。浜値はオス、メスとも高止まり。札幌市場の生秋サケ、生すじこ販売は集荷に苦戦している。
浜中漁協の成コンブ漁が終盤を迎えている。今季は良質コンブを採取できる8月に台風が連発、出漁日数が伸び悩んだ上に抜けて流失するなど採取は苦戦、減産濃厚となっている。