羅臼漁協のスケソ刺網は昨年並みの出足となった。着業者は「ハシリ中心に好漁だったがここ数日は落ちた」と話す。一方浜値は昨年を割り込んでおり、金額が伸び悩んでいる。同漁協によると23日現在の数量は前年同期比3%減の1161トン、金額は15%減の1億1600万円、キロ平均単価は13%安の99円。「ここ最近は1日平均80トンくらい。タラが切れるとスケソ主体に切り替わる。スケソはこれから」と話す。
根室海峡のホタテけた引が始まった。野付尾岱沼の根室管内5単協(歯舞・根室・根室湾中部・別海・野付漁協)共同海区は、1月に4海域で48隻が操業開始。29号巽沖造成、外海天然造成が日産60トン、29号外海造成が30トン、野付単有が20トンペース。29号外海は小ぶりだが韓国向け活貝需要が堅調、ほか3海域はL、M中心で高値基調だ。
函館真昆布の魅力を発信し消費拡大、販売促進への機運を高めることを目的としたイベント「魅力再発見。世界に誇る『函館真昆布』」が21日、函館国際ホテルで開かれた。昆布関係者や市民ら170人余が参加。講演やパネルディスカッションを通し函館真昆布の特性、生産の現状や課題について理解を深めるとともに、昆布料理の試食も振る舞われ、ユネスコ世界無形文化遺産にも登録される「和食」を支えてきた昆布やだしの奥深さを再認識した。
標津漁協のスケソ刺網は、1月上旬に一時上向いた。揚網後の安定航行に支障を来すため網数を減らし操業しており、1隻で日量3トン程度の水揚げに抑えている。ただ中旬以降は荒天が多く足踏みしており、留め網が利くカレイ刺網でつなぐ着業者も少なくない。
日本海沿岸を中心に発生している磯焼け対策の促進を目的に道が設立した「北海道磯焼け対策連絡会議」が19日、札幌市の第2水産ビルで開かれた。漁協、自治体、民間企業、試験研究機関などが出席。ホソメコンブ群落の形成条件に関する研究、岩ノリの増殖技術、漁港水域の活用に向けた藻場造成による有害プランクトンの発生抑制や効率的な藻場分布調査手法の開発などの取り組みを情報共有した。
株式会社ニッスイは23日、2024年春・夏の新商品・リニューアル品を発表した。3月1日から順次発売する(一部4月発売)。家庭用すり身製品では、いつでもどこでも手軽に食べられるバータイプの商品に新味を投入。練り製品市場が高年齢の世代で購入されているのに対し、若年層に受け入れられているバータイプを拡充することで、市場の拡大を図る。
関連産業向けに乾燥機を展開する株式会社オカドラ(横浜市、金井正夫社長)は22日、エネルギー・インフラ・食品・環境分野で多角的な事業を展開する清本鉄工株式会社(宮崎県延岡市、清本邦夫社長)と資本技術提携を結んだ。オカドラが保有する優れた技術を次世代に継承させるもので、導入するユーザーにとっても利便性の向上が期待できる。同社は独自の乾燥技術を用いた魚粉製造プラントや食品残さなどの産業廃棄物処理施設などを幅広く手掛けており、提携を軌道に乗せることで利用する関連産業の発展に寄与したい考えだ。
東京都・豊洲市場で1月後半から青森県鰺ケ沢町産ヤリイカの入荷が始まった。正月商戦の反動が落ち着きだす1月下旬に入り、販売の回復や子持ちの増加に期待がかかる。仲卸業者は「3年ほど前から卵の有無で選別が始まり売りやすくなった。現在はまだ子持ちの割合が低いものの、あと2週間ほどで子持ちのみの荷が見えてくる」と販売攻勢に意欲を見せる。
福島町の有限会社ヤマキュウ西川水産(電話0139・47・2139)はスルメイカのとんび(口ばし)を有効活用した商品の開発・発信を続けている。湯せんの簡単調理で食べられる商品でギフト、自家需要、キャンプ向けなどターゲットに応じてパッケージも工夫。昨年は化学調味料不使用のパスタソースとから揚げもラインアップ。展示・商談会で目を引くディスプレーやロゴも考案しながら販売拡大に臨んでいる。
宮城県水産加工品品評会が23日、石巻市水産総合振興センターで開かれ、最高位の農林水産大臣賞に末永海産株式会社(石巻市、末永寛太社長、電話0225・24・1519)の「帆立のリッチフレーク」が選ばれた。規格外などといった理由で流通経路から外れる県産ホタテを活用し、食品ロス削減につなげた点も評価された。県を代表する水産加工品として秋の農林水産祭に出品される。