「湧別町の海産物を全国に広めたい」。その熱い思いを実現させようと、湧別漁協に所属する3人の若手漁業者が、湧別産カキのブランド化に乗り出した。道内外への拡販を目指し「オホーツクABENGERS(アベンジャーズ)」を結成。ブランド名を「しろくまオイスター」と名付けた2年カキは、卸先の一つ、北九州市のオイスターバーから高い評価を得た。代表の安部漁業部・安部伸昭さん(41)は「氷上のカキ漁をPRし湧別産の知名度を高めたい」と話している。
4日に始まった標津漁協のけた引は、20日まで日産平均36トンペースの水揚げ。例年よりやや低調に推移する中、浜値はキロ平均700円台と高値基調。仕向けは活貝とみられる。
全漁連は20日、東京都千代田区の如水会館で2024年度漁協系統功労者表彰の式典を挙行した。水産関連団体の代表者らが臨席する中、漁業を盛り上げようと各地で尽力してきた功労者を讃え、今後の浜や系統運動の発展を誓い合った。
上磯郡漁協茂辺地地区でアワビ採りが始まった。初日の13日は「まずまず」の海況で、着業者7人で約100キロを水揚げしたが14日はうねりがあり採取に苦慮、終了時間まで操業せず早めに帰港する船もいた。例年操業は12月下旬までの短期戦で、着業者は今後の海況安定を願う。
紋別漁協の底建網秋漁は、近年増加しているマフグが10月後半から11月上旬まで好漁となった。多い船は日量5~6トン、大半が1トン以上の水揚げとなり「1日の数量は昨年より少ないが安定して獲れていた」と着業者。最近はホッケやスルメイカが見えており今後の増産に期待を寄せている。
南かやべ漁協は今年から促成マコンブの採苗で成熟誘導技術を本格導入した。コンブの胞子体を水温や光環境などを制御した水槽内で培養し人工的に子のう斑を形成(成熟)させる技術で、これにより順調に種苗生産。種付け作業もほぼ終了した。沖出し後もホッケによる種苗被害はみられず、着業者は今後の生育促進に期待を寄せる。
岩手県産天然干しコンブの入札会が19日、宮古市の県漁連北部支所で開かれた。県内6漁協が出荷した総量は、昨年(33トン)の10分の1にも満たない2.9トン。高水温の影響など海況に恵まれず大幅減産となった。品薄は価格に反映され、10キロ当たりの平均単価は前年比53%高の2万1422円。買受人からは「こんなに出荷量が少ないのは記憶にない」と困惑の声も上がった。地区別の出荷量は下閉伊が前年比92%減1トン、九戸91%減1.9トン。高水温など海況の変化が影響しているとみられ、県漁連によると「今年は夏場から数の少なさが見込まれていた」という。
高級食材に位置付けられるウニ。消費・購買意欲が高まる年末年始の需要期が到来した。刺し身をはじめ、すし・丼の具材などで飲食店、自家用・ギフトの国内需要に加え、近年消費が拡大している海外への輸出需要が増大。ふるさと納税返礼品などの特産品や国内外からの旅行者の心をつかむ観光資源の役割も担っている。漁労・加工作業の効率化、品質向上などを後押しする漁具・加工機械・容器などの開発も進展している。
3年ぶりに2千万尾を下回る来遊数に後退した北海道の秋サケ。道総研さけます・内水面水産試験場の解析によると、中期までの来遊実績は漁期前予測並みで、平成以降最低だった2017年並みの水準。今期は河川そ上率が低値。年齢別では4年魚が予測より上振れの一方、5年魚が下振れ。3年魚は平成以降最低の様相を呈している。
ひやま漁協熊石支所サーモン養殖部会が熊石漁港で養殖に取り組んできた「北海道二海サーモン」は、今年5月に合同会社北海道二海サーモン(高橋聖治代表)を設立。11月16~17日に八雲町熊石サーモン種苗生産施設で発眼卵から育った1尾650グラム平均の幼魚約1万6500尾を搬入し、本格事業1年目をスタートした。高橋代表は「まずは順調に育ってほしい」と強調。「将来的に一つの産業として成長し、若い世代に引き継いでいけるように取り組みたい」と力を込める。