ベビーホタテを主力とする森町砂原の株式会社小泉水産(小泉満社長、電話01374・8・2130)は、ウロ取り後の洗浄など、砕けた殻を排除する検品作業に力を入れている。以降、殻の混入クレームは毎年ほぼ0件となり品質が向上。コンビニエンスストアのセブンイレブン・ジャパン(東京)では、噴火湾産ホタテの入ったラーメンとおにぎりの期間限定販売に同社のベビーを使用している。
道昆布事業協同組合(中山俊理事長)は2日、札幌の第2水産ビルで第24回通常総会を開いた。新型コロナウイルス感染予防のため書面主体で決議。第25事業年度事業計画(2021年6月~22年5月)などを承認した。
野付漁協(楠浩組合長)所属のホタテけた引船「第五十八協栄丸」(ヤマハDX-97B-OB、9.7トン、FRP)が竣工した。4日艤装を終え午前10時に根室港を離れ、12時前に尾岱沼漁港にその雄姿を現した。
岩内郡漁協のスルメイカ釣漁は昨季と同様に水揚げが振るわない。6月20日以降に見えだしたが、着業者らは「漁模様が芳しくない」と現状を嘆く。6月下旬から7月上旬はバラ主体で組成が小ぶり。
渡島噴火湾の毛ガニ漁は、5単協(長万部・八雲町・落部・森・砂原漁協)とも許容漁獲量(ノルマ)に達し、9日までに終漁した。漁場ごと日量に格差も生じたが1隻200キロ前後の水揚げ。組成は中主体。大、小の比率は漁場間で異なった。浜値は序盤から高値基調で推移し、大はキロ7千円台、中で4千円台中盤~後半の好値を付けた。
南かやべ漁協の定置は、春にホッケやニシン、マスなどが乗網した。木直地区で操業する尾上美彦理事(有限会社ヤマダイ尾上漁業部)は「4月1日の開始から多魚種で漁に恵まれたのは初めて」と振り返る。ただ、おおむね浜値は安く、漁最盛期はホッケがキロ20円台、ニシンは10円台まで下がったという。
北海道産秋サケの消流状況は、親製品が水揚げ不振による供給過少と内食向け需要の増加で在庫水準は低位だが、安定供給のチリギンとの売り場競合が激化。いくら製品は国産に加え、輸入卵も不漁で供給減から高値に張り付いているものの、今年豊漁予想のロシア・アラスカのマス子が焦点。今期もコロナ禍に伴う消費動向の変化、水揚げ回復時に向けた売り場の堅持が引き続き課題となる。
NECグループは陸上養殖事業に本格参入する。グループでICT技術に強いNECネッツエスアイ株式会社(東京都)、その子会社であるNESIC陸上養殖株式会社(山梨県)が、ネッツフォレスト陸上養殖㈱(東京都)と協働して事業化を進めている。7日には、山梨県南都留郡西桂町にグループ初となる大規模商用施設「富士・桂川ファクトリー」を着工した。2022年9月竣工し、23年秋のサーモン出荷を目指している。
札幌市の丸本本間水産株式会社(梶原博之社長、電話011・756・3011)は、主力の数の子で通年消費の機会創出、若年層への食習慣の継承に向けた商品展開に挑んでいる。洋風の味付けや料理素材に使える利便性などで訴求。また、サケとばの珍味、アルコール急速凍結の道産すし種も手掛け、商品力を高めている。
宮城県で高級魚ホシガレイの資源造成が進んでいる。漁獲量は10年で約4倍に増え、キロ約4千円と県内の水揚げ魚種で特に高値が付く。北・中・南部各地区の栽培漁業関連団体が中心となり、今季は稚魚10万尾を中間育成して放流する計画。漁業者の所得向上を目指し、育成事業を全県的な取り組みに発展させたい考えだ。