釧路市東部漁協のタコ縄が終漁した。今季はシケ数が多かったものの、イワシの針掛かりは少なく、水揚げ数量は低調だった前年比で2.6倍に伸長。浜値も好値で推移し、2.3倍の金額実績を確保した。桂恋地区の5隻が操業。10月25日に縄入れし同月30日に初水揚げ。3月17日までに全船が終漁した。同漁協によると今シーズン(10~3月)の水揚げ数量は前年比で2.6倍の115トンだった。
福島吉岡漁協の促成は、株密度(コンブの本数)を調整する間引き作業が本格化している。シケが少ないため目立った脱落被害はなく作業も順調に進行、着業者は今後の生育促進に期待を寄せている。
飲食店向け生鮮品EC「魚ポチ」や鮮魚店「サカナバッカ」を運営する株式会社フーディソン(東京都)は、ベトナムで殻むき加工した道産ホタテの販促に乗り出した。原料調達や海外輸送、現地加工のノウハウを持つ企業らと協業し、高品質商品の開発が実現。販路の一端には大手小売店も巻き込む形でプロジェクトが進んでいる。販売ルートを確立している同社が先導することで、継続的な取り組みになることに期待を込めている。
海洋施工に定評のある小針土建株式会社(中標津町)の起重機船「第五こはり号」が完成した。根室管内最大の総荷重210トンを誇り、環境に配慮したクリーンエンジンなど最新鋭の設備を随所に搭載している。時代のニーズを捉え大型化した一方で小回りも利き機動性・作業性が大幅に向上。標津漁港を拠点に地元漁協との連携を図りながら、さまざまな水産土木工事を展開している。
小樽市の株式会社小樽海洋水産(松田亙社長、電話0134・33・6323)は、冷凍すし・海鮮丼の拡販に乗り出している。急速凍結技術「3D冷凍」の活用。カットケーキ・タルトに似せた“ばえる”商品も呼び水に開発した。ネット販売専用サイトや1月から市のふるさと納税返礼品で発信。ギフト向けの販路開拓も進めている。
いぶり噴火湾漁協のカレイ刺網が始まった。3月は5~6軒の専業者が操業する中、オオズワイガニの大量乗網に伴う破網を避けるため、数軒が伊達沖でヒラメ狙いに切り替えている。浜値は上がキロ3千円と好値を付けている。
白糠漁協のタコ空釣縄漁が前年に比べて低調に推移している。タコが岸寄りせず、上側中心に漁が薄いほかスケソなどが針に掛かり漁獲を阻害。2月末現在で数量、金額ともに前年同期比3割減と苦戦。平均単価は前年並みの好値を維持しており、漁期後半の増産に期待がかかる。
散布漁協の養殖ウニ(エゾバフンウニ)は昨年9月に水揚げを開始し、出荷最終盤の3月15日現在で昨年の出荷量約25トンを上回る約43トン。今季の最終出荷45トンを見込んでいる。増産傾向を受け、今季からは出荷先のウニ加工業者を小川水産株式会社の1軒から有限会社カネキ木村水産、マル北水産株式会社を加えた3軒体制に拡充した。
えさん漁協の養殖コンブは、株密度(コンブの本数)を調整して生育を促す間引き作業が進んでいる。生育状況について各地区の部会長は「例年に比べると小さい」と実感。昨年の採苗遅れやコンブが密生していたことを要因に挙げる。
いぶり噴火湾漁協で加工貝(2年貝)の水揚げが終盤に入った。3月16日時点の累計水揚量は6076トン。下方修正した6360トン計画に対する達成率は95%となった。今季はへい死率の高い地区がある中で歩留まりも向上しており、同漁協では「当初計画の7930トンには届かないが最終的に7千トンは超えそう」とみている。一方浜値はキロ100円を割り80円前後まで暴落。東電補償の確定時期が未定のため、着業者は「当面の経営資金が賄えない」と先行きを不安視する。