海上保安庁は2021年の海洋汚染状況をまとめた。海洋汚染確認件数は前年から40件増加し、過去10年間で最多となる493件。3年連続で前年に比べ増加で推移している。油排出の主な原因は、作業中の取扱不注意によるもの。また廃棄物では不法投棄など人為的なものもあるため、同庁では警鐘を鳴らしている。
宗谷漁協(奈良満組合長、316人)の2021年販売取扱高は、前年比64%増の112億2366万円(税抜き)。19年の118億2100万円に次ぐ2番目の好実績となった。単価高のホタテやタコ、サケなどがけん引した。
札幌市中央卸売市場の荷受・髙橋水産株式会社(髙橋清一郎社長)を中核とするカネシメホールディングスグループは4月1日付で新会社「サポート北海道株式会社」(同)を設立するなど組織改編を行う。新会社は水産業・水産加工業の人手不足・後継者不足の解消に一翼を担うのが目的。生産現場での作業(選別・加工など)の請け負い、市場流通現場での荷降ろし・場内配送、生鮮食料品の1次・2次加工を行う。
道南本場折浜の促成マコンブは、地区によって生育状況にばらつきがある。現在間引きに加えシケで絡んだコンブをほどくなど各作業を進めており、それらが終了した後は施設の横張りに移行、成長促進を図る。
総務省の全国家計調査によると、昨年1年間で1世帯(2人以上)当たりが購入したホタテの平均数量は、前年比2%減の560グラムとなり、4年ぶりに減少へ転じた。海外需要の高まりで価格が上昇し、国内消費が伸び悩んだため。100グラム平均価格は220円となり同2%高となった。
海鮮丼専門店を経営する株式会社レイジックス(敬禮匡社長)は昨年12月に熟成ずしの宅配事業「熟成 鮨匡(すしまさ)」に乗り出した。「津本式究極の血抜き」、乾燥・熟成の製法で魚本来のうま味を引き出す。「新鮮信仰」が強い北海道民に調理技術を加えた魚食の優を発信。“新たな食文化”の訴求に臨んでいる。
北海道産のいくらやホタテといった旬の魚介類をふんだんにトッピングし、食用花「エディブルフラワー」を添えた「お魚ぱふぇ」。札幌市東区の「お魚ぱふぇ カサナル」が提供し、コロナ禍のテークアウト需要などで若い女性を中心に「インスタ映えする」と人気を集めている。店長の山口聖也さんは「営業を継続することで、鮮魚の仕入れでお世話になっている漁協や生産者を少しでも支えることができれば」と話す。
上磯郡漁協上磯地区で今季もニシンが好漁に恵まれている。小定置主体の漁獲で、底建網や刺網を含む12月~2月12日現在の数量は341トンに達し、前年のほぼ同時期(2月15日現在)に比べ2.2倍。着業者は「昨年は3月に入っても獲れた。この後も続いてくれれば」と期待する。
宮城県産「三陸わかめ」の今季初の入札会が17日、気仙沼市の県漁協わかめ流通センターであった。ボイル塩蔵74トン(前年同期比32%減)が並び、芯抜きの10キロ当たり平均単価は8278円(同14%高)。高水温の影響で生育が遅れ気味だが、品質はおおむね良好だった。3月中旬ごろから出荷が本格化する見通し。
今年度の岩手県の秋サケ漁がほぼ終了した。県によると、河川捕獲などを含めた10日現在の回帰量は前年同期比76%減の413トン。3年連続で過去最低を更新することが確実となった。ふ化場の採卵数も大きく落ち込む中、海洋環境の変化に即した放流時期の見直しなど回帰率向上に向けた取り組みが急ピッチで進む。