ひやま漁協大成地区の大成養殖部会が久遠漁港で取り組むトラウトサーモン(ニジマス)の測定調査が22日に行われ、順調に成育していることを確認した。5月下旬か6月上旬にも水揚げする。
海外の大幅な需要回復に伴い、2021年度は輸出主体の展開となったホタテ玉冷。米国産の減少やオホーツク産の大型組成を背景に、輸出主導の高値相場が継続している。期末在庫は払底状態とみられ、相場高のまま22年度の新物シーズンに突入する見方が大勢を占めている。一方国内消費は、年明けの一時的な停滞にまん延防止等重点措置が重なり、量販店、外食産業とも足踏みしており、消費地では価格修正を望む声が強まってきた。
最盛期に入った渡島噴火湾(長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部漁協)の加工貝(2年貝)は、3月中旬時点で累計1万3500トンとなった。計画に対する進ちょく率は20%。日産は落部が300トン、長万部250トン、森、鹿部200トン、砂原170トン前後。6単協で日産千トン台で推移している。一方、浜値はキロ300円台中盤まで上昇。堅調に推移している。
広尾漁協の保志弘一さんは、着業するコンブ漁業の課題解決に向け奔走している。付加価値対策として製品化工程で発生する端切れ部分を利用して独自製品を開発したほか、人手不足解消のために地元の1次産業体験プログラムを通して陸回りを確保。生産力強化を図るため乾燥機も導入した。「何もしなければ衰退していく一方」と現状に危機感を持ち「持続可能なコンブ漁業に向け取り組んでいきたい」と力を込める。
えりも漁協えりも岬地区の第六十八栄徳丸は活魚水槽や冷凍機を装備、漁獲物を高鮮度出荷している。活魚水槽にはカレイ類やタコなどを入れ活出荷。魚倉には冷凍機を備え、昨秋好漁に恵まれたマダラなどの鮮度保持に活用。菊地一成船頭は「少しでも鮮度の良い魚を出していきたい」と力を込める。
苫小牧漁協の冬ホッキ漁は潤沢な資源量を背景に順調な水揚げが続いている。冬ホッキ漁業部会の伊藤美則部会長は「ノルマ消化が進んでおり、早い船で3月中に終漁するのでは」と話す。許容漁獲量(ノルマ)は2人乗り1隻で18.5トンに設定している。 伊藤部会長は「3月上旬はナギが続いたことも影響し、回数が伸びている」と説明。「このペースでは全体でも4月の早いうちにノルマを達成できそう」と見通す。
砂原漁協のタコ箱は好調なスタートを切った。水深80メートル以深の深みで、1軒当たり日量200キロ以上と上々の水揚げ。一方、キロ千円を超えていた浜値は999円とやや下げたものの、依然として高値を付けており、着業者は「昨年の倍近く獲れて、値段は3倍近い」と驚いている。
築地・豊洲市場で50年サケマスの切り身商材を扱う仲卸業者は、高騰を続けるチリ産ギンザケの価格低下を念頭に置いている。ノルウェー産アトランティックサーモンがメイン空輸ルートのロシア領空を通過できない影響から、産地側が冷凍在庫にシフトすることを予想。「北欧で冷凍在庫が増えれば、同じ冷凍品のチリギンが競合してだぶつき、価格も落ちるのでは」と推察する。
高砂熱学工業株式会社(東京都、小島和人社長)は11日、本社カフェスペースで青森県三沢市漁協の生ホッキの社内販売会を開催した。同社が継続して取り組んでいる漁業者の販促支援の一環として実施。当日分と他支店の発注分を含め1040個を販売した。産地から直送された殻付きの姿に社員らも関心を示し「また開いてほしい」との声も挙がっていた。
冷凍機器や冷凍技術のノウハウの提供を事業とするデイブレイク株式会社(東京都、木下昌之社長)は16日、「デイブレイクファミリー会」を発足した。同社が提案する冷凍技術を活用する経営者らが集うもので、事例やアイデアを共有しながら、新たな冷凍ビジネスを研究開発する。水産卸や外食、弁当仕出し事業者などメンバーの業種はさまざま。同日開かれた発足イベントを兼ねた第1回集会では、計画生産体制の構築や販路開拓の成功など各社は事例を出し合い、冷凍ビジネスの最前線の情報を共有していた。