近年漁獲が安定している北海道のマダラ。鍋商材など需要期の商戦は今冬も量販店が売り場づくりを積極展開、飲食店の利用先も広がっている。浜値は通年商材の加工需要も定着し、堅調に推移。消流拡大に向け、最盛期を迎えている日本海、青森県など三陸の漁況動向が焦点となる。
宮城県南三陸町で鮮魚・加工品の販売製造を手がける株式会社ヤマウチ(山内正文代表)が昨年11月に発売した新商品「海バター牡蠣パテ/ムール貝パテ」の2種(税別各980円)=写真=の売れ行きが好調だ。地元の若手漁業者とコラボし誕生した常温の瓶詰め商品で、全国水産物料理コンテスト「Fish1-グランプリ」(全漁連など主催)を連覇した戸倉SeaBoysなどが開発に加わる。年度末までの目標数各2千本を上回るペースで販路を拡大している。
乾燥珍味などの製造販売を手掛ける北斗市の一印青山水産株式会社(青山孝行社長)は昨年9月、市内に直売店を構え地場産魚を中心に販売している。「まちの魚屋」をコンセプトに水揚げされたばかりの新鮮な旬魚が売りで、刺し身のほか一夜干しなど加工品も人気。青山竜市専務は「まずは地元の方々に地場産水産物のおいしさを知ってもらいたい」と話す。
オホーツク海沿岸の2026年ホタテ水揚げ計画は、北部、南部の12単協合わせ前年実績比16%減21万5千トン弱の見込みとなった。餌不足に伴う成長不良や資源量の減少が主な要因で、約4万トンの大幅な減産。昨年同様に小型組成となれば他国産と競合する可能性もあり、玉冷輸出の警戒感が強まっている。
函館のコンブ漁業者や全国各地のラーメン店主ら有志でつくる「函館真昆布新撰組」は、勉強会の実施やイベントへの参加を通し、函館真昆布に対する理解を深めるとともに魅力を発信している。全国各地に根付く人気ラーメンが一堂に会する「日本ご当地ラーメン総選挙」(実行委主催)では、スープや具材に函館真昆布を使った「昆布鶏(こぶとり)中華そば」を提供、2024年、25年と2年連続で3位に輝いた。
余市郡漁協のマダラ漁はマダラ刺網船団(船団長・小林広幸理事=第二十八天龍丸)の8隻(10トン以上20トン未満船が4隻、10トン未満船が4隻)が、1箱4尾入れ中心に1隻当たり日量100箱以上を水揚げしている。マダラの浜値は5日の4尾入れと5尾入れの高値で1箱1万1891円、14日が4尾入れで1箱1万1190円を付けるなど、高値基調で推移している。
湧別漁協のかき部会副部会長を務める山田水産の山田宗弘さん(第十七来幸丸)は、良質な殻付きカキを選別するため、1個体ごとへらで殻をたたき打診音を確認しながら出荷している。「身がびっしり入っている音は甲高い」と説明。先代から続けているという。殻付き出荷に力を入れる山田さんは、30年以上前から「打診検査」を実施。へらは塗装業などで使用するもので殻の表面を磨くのに使っている。打診音を確認する作業は手間となるが「お客様にいいカキを届けるため、殻付きは全て確かめている」と説明。大半は甲高い音を出すが「鈍い音は身がやせ気味で、中の水分が抜けていることも多い」と話し、身自体は問題がないため「形の悪い殻もそうだがむき身で出荷している」と続ける。
水産庁は14日、スルメイカ全系統群の資源管理方針に関する検討会(ステークホルダー会合)を東京都内(ウェブとの併催)で開催し、2026管理年度の当初TACを、現行の漁獲シナリオを継続する案や加入の仮定を見直す案、米国管理方式を適用とする案など3つを掲示した。出席した漁業者や漁業者団体の代表者からは、米国管理方式を適用し、3案のうち最も数量の多い6万8400トンとする案を支持する声が多く挙がった。さまざまな意見を反映させるため、現在パブリックコメントを募っている。
大阪府鰮巾着網漁協共同事業部(大阪府岸和田市)とEllange株式会社(千葉県、2025年11月24日1面掲載、以下エランゲ)は昨年12月13日、漁業者直営のカキラーメン店「恵比寿丸」を冬季限定でオープンした。場所は大阪・岸和田市の同漁協敷地内。能登半島地震の支援活動で生まれた縁を機に、石川県輪島市の著名シェフがレシピを監修した。
一般社団法人北海道水産物荷主協会(会長・長谷川博之株式会社イチヤママル長谷川水産会長)は昨年(2025年)も道内の「子ども食堂」と連携した道産水産物魚食普及推進事業を実施した。5年目の今回はニシン・数の子にスポットを当てた親子で作れる料理レシピ、魚卵の特徴・加工品を周知する食育パンフレットを161カ所に配布。旭川市の3カ所ではレシピを活用した料理の試作・提供などを行って好評を得た。