一般社団法人北海道水産物荷主協会(会長・笹谷智貴株式会社マルサ笹谷商店会長)主催の第48回全国サケ・マス・魚卵大手荷受・荷主取引懇談会が18日、札幌市のホテル・グランドメルキュール札幌大通公園で開かれた。約240人が参加。ロシア、北米が不漁に見舞われている状況下、未曾有の極少生産に激減が見込まれる今年の秋サケ商戦に向け、高値に対応する打開策を意見交換。親製品は付加価値商品の開発や希少価値の訴求などが活路に挙がった。一方、いくらは原料不足と超高値相場の常態化に危機感が示され、消流安定への産地と消費地の知恵結集などを確認した。
全道で親魚捕獲計画に対し48万尾の不足が見込まれる前代未聞の秋サケ来遊不振に備え、昨年に引き続き日本海の中・南部地区、渡島管内、胆振管内、えりも以東海区、根室海区に加え、留萌管内の定置業者は秋サケ定置の操業始期から自主規制措置を実施する。網入れ時期を遅らせ、河川へのそ上を促し、親魚確保に努める。また、オホーツク管内も計画通りに親魚確保が困難な状況となった場合、9月下旬以降、定置網の一部撤去の自主規制を行う方針を決めている。
宮城県水産技術総合センター(石巻市)は21日、県内の2026年度の秋サケ来遊数について「約2千尾程度」とする予測値を発表した。これまでで最低となる予測値で、統計が残る1977年以降で最少だった25年度の実績値をさらに4割ほど下回る。「来遊数が極めて低い状況は今後も継続すると考えられる」との見通しも示した。
岩手県水産技術センター(釜石市)はこのほど、2026年度(9月~来年2月)の県沿岸への秋サケ回帰予測を発表した。予測尾数は9400尾(重量26トン)で、統計が残る1963年以降で最低だった昨年度実績(1万6700尾・42トン)をさらに4割ほど下回り、東日本大震災直前の3カ年平均(768万尾)の0.1%まで落ち込む見込みだ。回帰時期については目立ったピークはなく、10月下旬が中心になると予測する。
近年不振を極めるマス小型定置の水揚げが始まった網走漁協では、7月30日にようやくカラフトマス1尾が姿を見せた。序盤はブリやフグ、マツカワガレイのみ。昨年は少量ながら日量300~400尾のカラフトマスが揚がっていただけに、着業者は「深刻な状況」と頭を抱えている。
日高定置漁業者組合(佐藤勝組合長)は7月24日、新ひだか町の豊畑ふ化場で環境保全対策事業「『さけの里』森づくり」の記念植樹祭を開催した。佐藤組合長、清水勝事務局長ら組合役員をはじめ、川端克美町議会議長ら新ひだか町関係者、加納剛振興局長ら日高振興局職員、ひだか漁協や一般社団法人日高管内さけ・ます増殖事業協会、系統団体の役職員など約35人が参加。春蘂柳(はるしべやなぎ)20本を植樹した=写真。
岩手県山田町の三陸やまだ漁協(菊地敏克組合長)は21日、山田湾で手がける養殖トラウト「岩手三陸やまだオランダ島サーモン」の今季出荷を終了した。今年から導入した自家中間育成の種苗も順調に成育し、計画数(160トン)をほぼ達成する総量155トン。キロ平均単価は920円で、前年より19円高、金額を1億4200万円とした。今季で事業化3年目、同漁協は「ブランドに対する認知が定着してきた」と手応えを示す。県内の海面養殖では一番早い4月13日に水揚げを開始。冬場の予想外の低水温で餌の摂食が鈍り初日は小ぶりな魚体が多かったが、出荷開始後は心配された水温の急激な上昇もなく順調に成育。水温は昨年より2、3度低く推移し、水揚げ期間を短縮することなくほぼ予定通りに出荷した。
南かやべ漁協木直地区で定置漁業を営む有限会社ヤマダイ尾上漁業部(尾上大輔代表)が昨年11月から取り組んできたトラウトサーモン養殖は、7月7日と14日に水揚げを行い終了した。幼魚のいけす投入以降へい死が散見し生産尾数は予定を大きく下回ったが、「脂乗りが良くおいしかった」と関係者からの評価も上々。来期はいけすの拡大など飼育環境の改善を図り安定した生産を目指す。
北海道産秋サケの消流は昨年の大不漁に伴う供給量の激減と価格の高騰で親製品の使用を断念する加工業者が出るなど年間を通した売り場確保が厳しい情勢となっている。また、魚卵製品も史上最高値となり、回転ずしや量販店などの需要先で輸入冷凍卵への切り替えが進んで、「秋サケ離れ」が深刻。今年の水揚げがさらに半減に落ち込む予測通りになれば、旬期以外の需要縮小の加速が懸念され、売り場死守に向けた製品の生産・販促の取り組みが従来以上に重要となる。
網走海区漁業調整委員会(会長・新谷哲也網走漁協組合長)は15日、オホーツク東部地区(斜里町、小清水町、網走市)で9月1日~11月30日の期間、海浜サケ釣りに対して1人当たりの同時使用釣竿数3本以内、1日の釣獲尾数3尾以内に制限する海区委員会指示を発令することを決めた。同指示は漁業法に基づく措置で、違反者には罰則を適用でき、サケ釣りの秩序維持、河川そ上・産卵を促すなどサケ資源の保護・回復、海浜環境保全を図る「ローカル・ルール」の実効性を担保する。