オホーツク海沿岸の毛ガニ漁は過去最高値の昨年が天井の様相で浜値が滑り出している。特に大きいサイズの方が軟調。資源量の減少から今季の漁獲量が全体で前年比302トン減の453トンと史上最低下、昨年産の在庫残存などの影響で冷凍相場の下押しが取りざたされ、漁業者は価格動向を注視。沖合の流氷が去って本格操業後の漁況、チルドの消流動向などが焦点となる。
オホーツク海沿岸に接岸した流氷が3月下旬時点でも離れず、南部の漁場造成が滞っている。湧別、共同海区の常呂・佐呂間が27日にようやく開始。網走は同日現在、休止が続いている。一方、北部は影響なく6日の枝幸を皮切りに始まっており、稚貝放流も順調にスタートしている。
道産コンブの生産低迷や価格高騰、だし昆布を中心とした家庭需要の減退など、消費地を取り巻く環境が一層厳しさを増している。資材・エネルギー費などの上昇も相まって、加工メーカーは各種商品の値上げのほか輸入昆布も取り入れるなど苦慮。従前とは様変わりした現状に、昆布業者は「もはや危惧を通り越して危機的状況」と心情を表す。
余市郡漁協のニシン刺網漁は2月半ばをピークに下火傾向。道の集計(速報値)によると、1月から3月10日までの漁獲量は前年最終より2トン少ない117トン、2月10日以降の1カ月間で34トンを漁獲し、比較的好漁だった23年や24年の最終の半分程度にとどまる。一方、3月の浜値はメスの高値でキロ700円を付けるなど序盤から薄漁高値が続いている。
羅臼漁協の太進水産株式会社(太田昌之代表)が試験的に取り組むカキ養殖は、一昨年搬入した種の生残率が高く順調に成長、今夏の初出荷を予定している。一方、半成貝から育てたカキは一昨年から同漁協直営店「海鮮工房」で試験販売し身入りの良さなどから好評を博している。
砂原漁協のカレイ刺網は、3月序盤にシケが増え出漁機会は減ったものの、出漁時はアカガレイが昨年より多く、水揚量は良好だ。一方、浜値は昨年より堅調だが、大はキロ300円台と安値基調。着業者は伸び悩んでいるソウハチの増産にも期待している。
厚岸漁協(蔵谷繁喜組合長)が衛生管理型の厚岸地方卸売市場隣接地に建設を進めていた加工処理施設=写真=が竣工した。従来点在していた1次加工、2次加工、貝類蓄養などの機能を集約し一元化。厚岸産水産物を水揚げから加工・出荷まで一貫して取り扱うことで、より衛生的、迅速に処理、供給できる体制を整備した。高鮮度製品の拡販に弾みを付け、漁家や組合の経営安定、地域水産業の振興につなげていく。
渡島噴火湾3単協(落部・森・砂原)のエビかご春漁が始まった。ボタンエビは1隻日量数キロと、苦戦した昨季よりも振るわず、混獲のオオズワイガニも大幅に減少。着業者は「数日留めても入らず、燃料代も稼げない」と頭を抱えている。
札幌市中央卸売市場の荷受丸水札幌中央水産株式会社は1日付で代表取締役社長執行役員に道内地方銀行出身の山内俊克氏が就任した。道内水産関係業界は海洋環境の変化に伴う主要魚種の漁獲量減少と魚種変動に加え、ホタテ加工業者を軸とした産地荷主のM&A、小売・流通業界の再編なども進んでいる。経営方針や成長戦略などを聞いた。
道水産林務部は、2026年度のさけ・ます人工ふ化放流計画を策定し、19日に開かれた道連合海区に諮問、承認された。サケの稚魚放流数は道計画が前年度比3109万尾減の7億6432万尾。水産研究・教育機構水産資源研究所(水資研)の計画分を合わせた総放流数は8億9332万尾。海区別で日本海410万尾、えりも以東2604万尾、えりも以西95万尾のそれぞれ減少。近年の採卵実績などを踏まえた見直しで、日本海、十勝釧路、胆振の3増協分の減。