羅臼漁協で刺網を営む有限会社丸の野水産(野圭司代表)は、水揚げした魚を詰め合わせた「鮮魚ボックス」の直販が軌道に乗っている。低・未利用魚を中心に高級・大衆魚も扱い良質な魚だけを厳選。神経じめや活じめ(延髄切り)を施した鮮度の高さが売りで、産直ECサイトを通じて受注。道内外問わずリピーターが順調に増えるとともに、レビューの高評価が新規獲得にもつながり、昨年の売り上げは当初の3倍以上に伸長した。より珍しい魚だけを対象とした「へんな魚ボックス」も新たに展開するなど取り組みを深化させている。
海洋プラスチックごみの問題が深刻化し、その要因の一つとなっている漁網やロープなど使用済み漁具のリサイクルに取り組む動きが全国各地に広がっている。漁業者・漁協、廃棄物処理業者、製網会社、繊維会社、自治体などが連携。回収し、新たな漁網やロープ用原糸などへの再生、かばん・衣料品・文具・家具などへのアップサイクル、熱源利用といった展開が増えてきている。
使用済み漁網などのリサイクルを促進する団体「Re:ism(リズム、水産系プラスチック資材リサイクル推進協議会)」(会長・木下康太郎木下製網㈱社長)が発足した。これまでの「Team Re:ism(チーム・リズム)」の活動を大日本水産会が継承し、技術開発や消費者への認知向上も目的に、循環型社会の構築や環境負荷低減に注力する。「漁業者の協力なくして活動は成立しない。だからこそ負担をかけない取り組みにする」と大水の枝元真徹会長は語る。事業の展望を聞いた。
浜中漁協の養殖ウニは2025年度の取扱金額が前年度比17%増の4億2192万円(税抜き)と2年連続で過去最高額を更新した。数量は9%減36.2トン(殻付き出荷)で前年度を下回ったものの、キロ平均単価が28%高1万1655円に上昇。金額を押し上げた。浜中湾と琵琶瀬湾を養殖場に56軒が着業。円筒型養殖かごを使用し、1軒のし3本を上限にエゾバフンウニを稚ウニから出荷サイズまで育成している。出荷時期は例年9月から翌年5月まで。
小樽市漁協の地まき用稚貝出荷は、日産でトラック10台と順調に始まった。サイズはやや小型傾向だが注文粒数は確保できる状況。4月前半にシケの影響で足踏みしたものの、おおむね計画通りに作業を進めている。5単協向けに、昨年の1億6550万粒を上回る生産計画。野付向けを皮切りに3月23日から始まっている。
加工メーカーや手すき業者は、角切りのつくだ煮や塩吹き、おぼろなど昆布製品の原料として幅広く使われている「のし昆布」の仕入れに苦慮している。浜の高齢化・人手不足が慢性化する中、製品化に手間がかかることなどから生産量が減少しており、消費地業者は「これまで受け継がれてきた伝統の技術・食文化が失われていく」と危惧する。生産量を示す道水産物検査協会の格付実績によると、2025年度の渡島地区の「ま折促成」は159トン。減少傾向が続き、15年度実績(354トン)の45%まで減った。
えりも漁協庶野地区のエゾバイツブかご漁が20日に終漁した。前年に比べてイワシの影響が少なく資源も安定しており、ノルマを順調に消化した船も。中村洋一部会長は「規格外の小さいツブもいる」と話し今後の順調な成長に期待する。
流氷の影響で出遅れた紋別漁協の毛ガニ漁は、のし1本当たり最高300キロと順調な水揚げ。主要漁場にはいまだ流氷が居座り、陸側と沙留、湧別境界付近での操業を強いられているが、神敏雄船団長は「出遅れた分を盛り返している」と好感触で、今後の挽回に期待している。浜値は中が高値を付けていたが、15日以降は大も上昇している。5隻が着業。3月23日にかご入れ、同月27日が初水揚げ。14日現在の漁獲量は14.7トンとなり、許容量(24.480トン)の60%を消化した。
檜山管内で取り組む海面養殖のトラウトサーモン(ニジマス)は、2025年の水揚数量・金額ともに主力のサケを初めて上回った。水揚数量は前年比43%増の86トン、金額は61%増の1億2572万円(税込み)といずれも過去最高を更新。サケやイカなど主要魚種の不振が続く中、地域漁業の代替資源として重要性が増しており、増産体制の拡大と安定化が課題となっている。
上磯郡漁協知内中ノ川地区で養殖するブランド「知内かき」は身入りが向上、殻付き主体の出荷が続いている。2月に入って餌となるプランクトンが増え、着業者は「一気に身が入った」と振り返る。早い漁家で昨年12月上旬に水揚げ・出荷を開始。着業者によると、放卵後の回復が遅く、カキが入るかご1つ分のむき身生産は年明けの段階で例年を下回る1.5キロほどと芳しくなかったが、現在は2キロ以上と例年並みまで持ち直したという。