豊洲市場に隣接する観光施設「豊洲 千客万来」が2月1日にオープンする。東京都の公募で選ばれた温浴・宿泊施設の運営で有名な万葉倶楽部株式会社がプロデュースする。水産仲卸棟と同じ6街区で開設され、食楽棟(商業棟)「豊洲場外 江戸前市場」と温浴棟(温泉・ホテル)「東京豊洲 万葉倶楽部」の2エリアで構成する。水産物の魅力を発信・体験できる施設として期待されている。
株式会社鯖やのグループ会社で養殖事業を行うフィッシュ・バイオテック株式会社(大阪府豊中市、右田孝宣社長)は完全閉鎖循環型によるサバの陸上養殖に昨年成功した。種苗生産も自社で手掛け、提供もグループの経営店で行うなど一気通貫を実現。サバ一筋にビジネスを拡大した右田社長は、ついにアニサキスのリスクを解消したサバそのものの育成、出荷にまでこぎ着けた。「サバを国民食に。生食文化も広げたい」。創業当初の思いはますます強くなる一方だ。
2023年はホタテを取り扱う関係者にとって激動の1年となった。玉冷は長引く円安を背景に海外需要がけん引し価格高騰のまま新シーズンに突入。東京電力福島第一原発のALPS処理水放出後は最大輸出相手国の中国が水産物の禁輸措置を断行し流通環境が一変した。冷凍両貝輸出が止まったことで産地の玉冷生産が増加。国や地方自治体はじめ民間企業の支援、マスコミ報道の影響も奏功し、だぶついた在庫はどうにか消化されている。しかし関係者は「24年が正念場」と強調。23年は8月までに北海道水揚量の4分の1に当たる約10万トンが中国へ輸出されており、24年は膨大な量の消化に向けた代替先確保が最大の焦点となる。
神奈川県では今年度から人手不足の水産業で福祉人材の就労・雇用を促進させるマッチング支援に乗り出した。岩手県の先行事例を参考に、障害者だけに絞らず、高齢者(若年性認知症を含む)、生活困窮者といった幅広い福祉人材を対象にする特色も打ち出している。昨年9月末時点で複数件延べ56人の就労を実現。今後は水産業者、福祉人材の双方で理解を深めるための説明会開催などにも力を入れていく。
和洋中さまざまな料理に合い、栄養価も高いホヤ。株式会社涛煌(とうこ、仙台市泉区、佐藤文行社長、電話022・355・6106)は、そんな三陸自慢の“スーパーフード”の地元消費拡大のため生食以外の食べ方の普及に力を注ぐ。一押しのから揚げは下味不要の簡単調理で、加熱しても身が縮まず本来のおいしさを楽しめる。オレンジ色ののれんが目を引くキッチンカーをフル稼働。新たなホヤ食文化を切り開く。
東京都・豊洲市場で11月下旬から宮城県産のタチウオが入荷している。2015年以降水揚げが増加し、豊洲の入荷量も伸長。脂乗りが良く、季節商材として引き合いを得ている。
農林水産省と経済産業省は、ジェトロ(日本貿易振興機構)やJFOODO(日本食品海外プロモーションセンター)などと連携し、ALPS処理水の海洋放出以降の一部の国・地域による輸入規制強化を踏まえた「水産業を守る」政策パッケージに基づき、ホタテなど水産物の輸出先の多角化に向け、さまざまな取り組みを実施している。国内外での商談を組成するための新たな施策をこのほど打ち出した。新たな商流構築に向け、着実に取り組んでいくとしている。
だし昆布の消流は贈答関係の需要減退などを背景に低迷が続いている。一方、コロナ禍に冷え込んだ業務筋は、外食消費の回復基調を受けて徐々に需要が戻り、コロナ前水準まで改善した卸業者もいる。
カニ商材の主力・タラバとズワイの消流は12月に入っても末端からの引き合いが弱く苦戦している。忘年会の減少で外食需要が振るわず、量販店や百貨店などの売り場は豊漁だった日本海産の取り扱いを優先。物価高などで消費者の節約志向も強まっており、年末商戦の製品市況、荷動きとも不透明感を抱えている。
JCFU全国沿岸漁民連絡協議会に所属する北海道から沖縄県の沿岸漁民の代表者らが11月29日、農林水産省を訪問し、対馬沖のアカムツ操業や八戸沖のスルメイカ操業で起きている実態について、対処を行うよう農水大臣に要請した。これらの操業に関わっている沖合底引網や大中巻網など大きな漁獲圧力を持つ大臣許可漁業に対し、監督官庁である農水省が指導するよう訴えた。日本周辺の水産資源を守り、沿岸漁業や沖合漁業が持続的産業として発展できるよう求めた。