道産煮ダコの品薄高値が続いている。昨年の道東・太平洋側の減産と年明け後のモーリタニア産原料の搬入減による代替需要に加え、ことしの水揚げも低水温などの影響から薄漁の展開。浜値、製品単価ともに強含みで春漁を迎えた。
紋別市の有限会社カネカ片山商店(片山登社長、電話0158・23・2893)は、主力のタコ加工で、消費者直結の商品展開に乗り出している。簡単調理の新たな食べ方提案と併せて、自社ホームページ、催事販売などで発信。紋別産タコの販売拡大、企業名の浸透を目指す。
水産庁の「第2回資源管理のあり方検討会」が18日、農水省講堂で開かれ、日本海北部のスケソの資源管理をめぐり、佐藤弘ひやま漁協副組合長は「漁業者は自主的に資源管理に取り組んでいる」と強調。TACが規制強化されると「経営が成り立たず、浜は混乱する」と強く訴えた。
昨年まで大規模な減産が続いていた中国・大連の水揚げが回復した。関係筋によると、ことしの水揚げ数量は昨年の4倍となる見通しで、仕向け先の優先順位は(1)輸出用玉冷(2)内販用干貝柱(3)日本向けベビーの順。米国や南米の減産も絡み日本産の買い付けは玉冷、両貝冷凍など引き続き旺盛で「いまのところ日本への大きな影響はないだろう」とみる。
青森県むつ市・大畑町漁協のサクラマスは、好値を維持したまま水揚げ終盤に入った。漁獲量は過去最高だった昨年を下回っているが、20日現在のキロ平均単価は前年同期比24%高の1100円と堅調。一本釣り、定置の各船とも残り2カ月で追い込みをかける。
戸井漁協釜谷地区で、促成の間引きコンブの製品化が終盤を迎えている。 その日の天候状況によって乾燥時間は異なるが、晴天で程良い風が吹く日は、午前6時~6時半ごろに干し始め、午後2~3時には乾くという。
長崎県壱岐市のマグロ一本釣漁業者でつくる「壱岐市マグロ資源を考える会」(中村稔会長、347人)の役員ら8人が21日、北海道随一のマグロ産地・戸井漁協を訪れ、マグロ資源の減少に歯止めをかけ、漁業を持続するには「未成魚と産卵親魚の保護が不可欠」と訴えた。戸井・えさん両漁協の延縄船団役員のほか焼尻島の一本釣漁業者4人も駆け付け、約2時間にわたり熱心に意見交換、賛同協力書を交わした。
ひやま漁協青年部奥尻支部(小浜洋介支部長、15人)は平成23年からイワガキの試験養殖に挑戦している。ことしは地元で受精・飼育した種苗も養殖施設に垂下する予定。種苗から出荷まで一貫したイワガキの生産技術を開発し、新たな漁種、特産品の確立を目指す。
東日本大震災で生産の止まっていた宮城県産養殖ホヤ(マボヤ)の水揚げが始まり、初夏に盛漁期を迎える。全て3年子で1日20トンペースの水揚げ、キロ130~100円の滑り出し。3年余のブランクを感じさせない人気ぶりだが、震災前まで推定で半分以上が輸出されていた韓国の輸入禁止により、国内販売だけではだぶつく可能性も。生鮮以外の味付けや珍味加工の模索も始まった。
浜中漁協アサリ漁業部会(小田原憲一部会長)は、漁場整備と資源管理に力を入れている。アサリの天敵となる三角ツブや雑海藻を除去するほか、漁場を耕うんし生息環境を整備。また、出荷サイズを設定し、それ以外は漁場に戻す。加えて、稚貝の豊富な漁場からの移植放流も行うなど資源造成に努めている。