2022年度の第2次補正予算が明らかになり、経済産業省は東京電力福島第一原発事故に伴う多核種除去設備等処理水(ALPS処理水)の海洋放出に伴う500億円の新基金を創設する。風評被害を懸念する漁業者の事業継続を支援する。一方、水産庁による水産関連補正予算では、漁業者の減収を補てんする積立ぷらすに380億円、燃油代・養殖餌の代金を補助するセーフティネットに330億円を計上。物価高騰などによる経営への影響を緩和する対策に予算を充てる。
道東沖の巻網漁が10月末で終漁、主力のマイワシは金額が昨年比32%増の97億8434万円と大きく伸ばした。小型主体の組成で数量は4%減の22万4908トンと若干減少したものの、キロ平均単価が38%高の44円に上昇し金額を押し上げた
いぶり噴火湾漁協の有珠支所でナマコたも採り漁が始まった。1人当たりの水揚げは日量平均30キロ前後。序盤はうねりが強く海底が濁り低調にスタート。着業者は「特に深場は採りにくい」と話し、型は「例年より小さめ」と口をそろえる。2日の浜値はキロ3800円。序盤はシケが重なり満足に操業できていないため、「海が安定する今後に期待したい」と意欲を示す。
日本昆布協会(大西智明会長)は8日、新横浜プリンスホテルで秋の例会を開き、本年度上期事業の実施内容などを報告した。輸入昆布は中国産が当初計画を大幅に下回り、韓国産は価格で合意に至らず本年度の輸入を断念した。消流宣伝は大規模イベントへの参加やホームページを活用したレシピ掲載、昆布大使の増員などを行った。
東しゃこたん漁協の大定置網漁は10月下旬にブリが獲れだし増産基調を示したものの、11月上旬になり浮動が大きい。唯一着業する丸榮水産の竹谷得郎社長は「今年の秋は例年にも増して小型魚のフクラギが多い」と話す。一方でブランドの「鰤宝(しほう)」は道内外で評価が上昇し、7日は高値でキロ4400円を付けた。美国沖で1カ統が操業している。ブリは9月に入り徐々に見えだし、10月10日ごろから日量4~5トンと伸びた。10月21日はブリ類の合計が9トン、27日が12トン、29日が25トンなどと盛漁期を迎えた。11月8日現在では2日の38トンが今季最多だった。8日が2トン、9日が8トンと増減の幅が大きい。
釧路管内のシシャモ漁は、低水準ながら不漁の昨年を上回る出足となった。先行して始まった白糠漁協は過去最低の昨年比で2割増となる序盤の漁況。釧路3単協(釧路市、釧路市東部、昆布森)も昨年を超える日量でスタートし、今後の漁本格化に期待がかかる。良型主体の組成で、浜値はキロ4千円台に付くなど昨年同様に高値で推移している。
宮城県塩竈市で、市場に流通しにくい未利用魚を活用した「塩竈フィッシュバーガー」が誕生した。水産加工のマルサン松並商店株式会社(同市、松並理恵社長)などが展開する「海の宝物プロジェクト」の一環。漁獲資源の有効活用や漁業者所得の向上を図ろうと、傷物のマダラを使って地元の高校生と共同開発した。ご当地バーガーとして売り出し、観光振興や交流人口の増加にもつなげる。
電子計測器・食品検査機メーカー大手のアンリツ株式会社(神奈川県厚木市)は魚の残骨検出に特化したエックス線検査機を開発した。2種類の透過画像を同時に得られるデュアルエナジーセンサを採用することで、微細であったり密度の低い異物でも検出を可能にした。これまで難しいとされた魚骨に対しても適用でき、太さ1ミリ以下の残骨も検出できる。「骨取り魚」といった骨取りを意識した製品向けの検査に提案する。
全日本漁港建設協会はこのほど水産庁との意見交換会を実施し、安定的な予算の確保や業界が直面する課題に対応した政策の実現などを要望した。漁港漁場整備部長らに対して会員ら現場の声を伝え、設計・積算と実態との乖離(かいり)問題や働き方改革などの課題を共有。漁港建設業の健全な発展に向けて意見を交わした。
東京都・豊洲市場の北海道産ニシン消流は、釧路産中心の荷動き。通常入荷する網走産が切れ、代替で10月中旬から初入荷した。荷受は「網走産に負けず脂が乗っている」と手応え。また、「近年は「同じ光り物のコハダ(コノシロ)が安くなればニシンが売れなくなるという相関図が崩れつつあり、現状の引き合いは悪くない」と話す。全て相対取引で卸値はキロ800~400円。荷受は「卸値の開きは水揚げ日の相場や注文量に応じて価格を調整しているため」と説明する。