冷凍技術「イータマックスシステム」で知られる中山エンジニヤリング株式会社(埼玉県川口市、中山淳也社長)が開発し、井戸冷機工業株式会社(北見市、井戸仁志社長)が販売、施工する二酸化炭素(CO2)使用の自然冷媒冷凍システムが本格展開に乗り出している。1号機として先行導入した紋別市の水産加工場では、1年間の稼働で既存の冷凍機に比べて51%もの電気代の削減に成功して省エネ効果を実現した。極寒や猛暑といった苛酷な外部環境下でも安定的に運転できる。電気代高騰時代の切り札のシステムとなりそうだ。
北海道産チシマガイが一部の仲卸から注目されている。定番商品のナミガイ(市場名白ミル貝)の入荷が減る時期に、見た目や味が似ていることから飲食店向けに販売。4月に販売を始めた仲卸業者は「白ミル貝よりも安いが食感や味は良い。初めて買った顧客から再注文されている」と商材としての価値を評価する。
道内外の卸売市場に噴火湾産の鮮魚・活魚卸を手掛ける鹿部町の海鮮商店(木元貴光代表、電話01372・7・3254)は、ツブやホッケなど前浜産の付加価値加工品の開発・販売にも取り組んでいる。特にミズダコの頭をうどんのように切った「たこうどん」が2年前の商品化以来、ネーミングのインパクトも受けてSNSやメディアに取り上げられるなど看板商品に成長。鹿部産の発信に一役買っている。
「くら寿司」(くら寿司株式会社運営)は15日、地元の旬の魚を毎週楽しめる「くらの逸品シリーズ」を始めた。こうした取り組みは、これまで地域のご当地回転ずしが得意としていたもので、全国展開する大手回転ずしチェーンとしては初の試み。各地域の漁業者や水産会社とネットワークを築いて完成させた。「地魚地食」をコンセプトに、地域の人が地域で獲れた魚を食べることで、地域の漁業者支援につなげていきたいとしている。
混獲、小型などの規格外、なじみがないなどの理由でマーケットにあまり出回らない「少流通魚」や「未・低利用魚」。物価高の生活防衛術などの観点、サステイナブルや食品ロス削減などの時流を捉え、最近はテレビ番組などがスポットを当て、その利用方法の紹介で出演依頼が相次いでいるのが札幌市西区西野の鮮魚店「鮮魚鯔背(いなせ)」(小野真代表、電話011・303・9101)。2008年の開店当初から扱って調理・料理方法を訴求、固定客をつかんでいる。
宮城県石巻市大谷川浜の漁業者、渡辺隆太さん(ワタキ水産、電話090・1932・6462)はホヤの販路開拓に力を入れている。潜在需要の掘り起こしを目指し開発した味付けホヤが今年1月、県水産加工品品評会で県知事賞を受賞。全国からの注文に製造が追いつかないほどの人気だ。東日本大震災以降、海外向けの需要が激減した県産ホヤは苦境が続くが「東北以外の地域ではホヤを食べたことがない人も多い。国内消費の拡大はまだまだ可能」と気を吐く。
東京都・豊洲市場の折詰ウニ消流は3月後半から入荷量が増え、ダブついている。北方四島産は流氷明けが早く水揚げが順調。道南方面もシケが少なく、安定的に入荷。一方、3年ぶりにコロナ禍の行動制限がない歓送迎会シーズンを迎えたものの、飲食店側は人手確保や経費増加など課題も多く、コロナ前の吸い込みに戻るにはまだ時間がかかっている。
イオンリテール株式会社は低利用魚を商品化につなげる新シリーズを開発し、「トップバリュ モッタイナイお魚シリーズ」として6日「イオン」「イオンスタイル」の本州エリア360店で販売を始めた。混獲魚や、サイズが基準を満たさなかったり、まとまった量が獲れないため商品化されず廃棄の対象となっていた魚を活用する。第1弾は礼文産ホッケなど3魚種5品目を開発。味付けの工夫や焼くだけの簡単調理品として魚食拡大にもつなげる。
加工機や包装機などを幅広く取り扱う食品エンジニアリング商社、NASCO株式会社(千葉県松戸市、中村剛太郎社長)は3日、札幌支店を開設した。ショールームを設置してテスト運転に応じ、北海道のユーザーに対して同社サービスをより行き届かせる。「お客さまからの要望が多く、当社としても以前から設置したかった地域。専属スタッフも充実させてアフターサービスも万全」と中村社長は語る。待望の拠点が運用を始めた。
株式会社阿部長商店(宮城県気仙沼市、阿部泰浩社長)は、地元産のサメ肉を有効活用した魚由来のプロテインバー「FISH PROTEIN BAR meZAmeメザメ」を発売した。気仙沼市、吉本興業㈱との3者のコラボ企画「フカカツ(復活)気仙沼プロジェクト」の一環として開発。高級中華食材として引き合いが強いひれに対し、積極的な利用が進んでいない正肉の市場拡大を目指す。