鵡川漁協の直営水産物直売所「いちうろこ」で1月下旬から始動したバーチャル店舗。道内漁協では初の試みで、当日店頭に並ぶ獲れたての鮮魚を実店舗と同じような感覚でショッピングできるのが好評。ネット関連の知識に精通する指導事業部の安堵城(あんどじょう)真さん(38)、小林佳樹さん(31)が市場業務などの合間を縫って、試行錯誤を重ねながらバーチャル店舗を完成させた。
一般財団法人函館国際水産・海洋都市推進機構調査・研究部門の安部智貴氏は、函館市の委託事業であるキングサーモン養殖に向けた取り組みについて説明。2021年度は天然魚で受精能力を有した凍結精子を得られたほか、北大飼育魚で人工授精により次世代の作出に成功したことを報告。今後の課題に稚魚の飼育条件の検討などを挙げた。
道水産林務部は、2022年度から5カ年を推進期間とする「北海道さけ・ます人工ふ化放流計画中期策定方針」の改正案をまとめ、3月24日に札幌市で開かれた道連合海区で示した。近年2千万尾を下回る水準に低下しているシロサケ(秋サケ)は油脂添加餌料の給餌や、地域に適した放流サイズ・放流適期の見直しなど調査研究の実証結果を踏まえ、稚魚の生残向上への取り組みを実施する。
湧別漁協のニシン刺網が昨年に続き順調なスタートを切った。3月末時点の水揚げは、1軒当たり日量500キロ~1トン前後、サイズは大・中主体と良型が占めている。一方、浜値はオス・メス込みでキロ200円台後半の好値発進。3月後半から300円台と堅調に推移している。
道水産物検査協会がまとめた道産コンブ格付実績は、3月単月が前年同月比4%減の479トンにとどまり、2021年度累計で過去最低だった前年度を0.4%(57トン)下回る1万2816トンに落ち込んだ。減り幅こそ2年続けて微減だが、3年連続での過去最低更新となった。
渡島噴火湾(長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部漁協)の加工貝水揚量は、3月30日時点で累計2万9600トンとなった。計画に対する進ちょく率は61%、前年実績比は111%と1割増産している。6単協合わせた日産数量は1200~1300トンペース。落部が300トン前後、長万部が250トン前後、鹿部、森が約200トン、砂原が170トン前後。一方浜値はキロ350円前後~330円と堅調に推移している。
オホーツク海沿岸の毛ガニ漁は、昨年より軟調の冷静な浜値形成で滑り出した。シケで開幕がずれ込み、流氷やイワシの死がいが操業に支障を来しているものの、水揚数量は雄武以北で比較的順調。組成は大中主体。今季の許容漁獲量は宗谷管内を主体に昨年比283トン増の1133トンと4年ぶりに千トン台の供給見通し。一方、消流はコロナ禍やロシア産の輸入動向など不透明要素も存在。特に昨年産の冷凍在庫が残った中サイズの取り扱いなどが焦点になる。
大樹漁協のサクラマス養殖実証試験は今年で3年目を迎える。春の大型連休明けに稚魚を搬入、2千尾以上を飼育するほか市場調査にも取り組む計画。1年目は大シケで減耗、2年目は赤潮で全滅するなど試練が続いており、関係者は今年の順調な成育を願う。
えさん漁協日浦地区の養殖コンブ施設は、今季からのべ縄式に統一した。昨季まではセット式も併用していたが、綱が劣化しやすく雑海藻駆除などの管理も大変なため解体。のべ縄式は比較的管理が楽な上に、間引きも円滑に進められ体への負担も軽減できるのが利点という。
オホーツク沿岸の漁場造成が3月前半から後半にかけ、北部・南部の全域で始まった。宗谷、湧別、常呂が日産100トン前後の水揚げ。歩留まりは例年並みか昨年より高く、8~9%前後の漁協もある。稚貝放流は4月から順次開始する。