海水温の上昇など海洋環境の変化を受け、スルメイカなど天然回遊魚の水揚げが伸び悩む北海道日本海沿岸。安定的で持続的な漁業生産体制の構築を目指し、トラウトサーモン(ニジマス)養殖を推進する動きがひやま漁協管内を中心に活発化している。現状は自治体と漁業者が連携し、試験段階で実施しているが、水揚げ3期目を迎えた八雲町熊石では生産実績を積み重ね、事業化も視野に入れている。さらにせたな町大成区では初水揚げ。生産性や採算性などクリアしなくてはならない課題を抱えているが、道産養殖サーモンのブランド確立による苦境打開への挑戦が拡大している。
トーサムポロ沼で行う歯舞漁協のアサリ手掘漁は、今季も着業する全12人が個人ノルマを達成して終漁した。加えて浜値も高く推移。長山吉博アサリ部会長は「金額的に過去最高に達した」と笑顔を見せる。また「漁場に流氷が入り操業できない日もあったが、高値傾向だったので可能な限り操業し、氷の隙間を縫うようにして水揚げした」と今季の操業を振り返る。
枝幸町の枝幸海産株式会社(松嶋修一社長、電話0163・62・1122)は、ホタテ玉冷の内製体制を整備した。従来実施してきた枝幸水産加工業協同組合運営の共同利用施設での凍結・選別処理と併用し、今季から玉冷の生産を拡充強化。顧客の注文に応じ迅速に供給することで経営安定につなげていく。
北大と道漁連は16日、水産業の振興に向けた連携協定を締結した。主要魚種の不振、昨年に太平洋沿岸で発生した赤潮被害など北海道水産業を取り巻く環境変化への対応をはじめ、AI・IoTなど先進技術の活用や新たな養殖システム、ゼロカーボン対策、加工流通の省力化などさまざな課題の解決に取り組んでいく。
後志以北の日本海沿岸ニシンは、道の集計によると、5月10日現在で前年同期比60%増の5157トンを記録し、1996年に種苗放流事業を開始して以降初めて5千トンを突破した。4月以降は留萌管内の漁獲量がけん引している。
日高管内の春定置は連休明けから水揚げが本格化し、地区間で差はあるものの、総体では本マス(サクラマス)が昨年並みに順調だ。今季はマスノスケが小ぶり主体ながら例年になく乗網。トキサケも不振だった昨年に比べ良好な滑り出しを見せている。
噴火湾7単協(長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部・いぶり噴火湾漁協)で水揚げした今季の加工貝は、終盤となった5月中旬時点で前年同期比18%増の5万5660トンとなった。砂原を除く6単協が増産し、長万部、落部の2単協は1万2千トン台と1万トンの大台を超えている。中国向け冷凍両貝需要が強く、浜値はキロ300円台後半まで上昇。高値は400円台を付ける場面も見られた。長万部は7月ごろまで続く見通し。
後志管内や留萌管内といった北海道日本海沿岸のエビかご漁が序盤に壊滅的な漁模様に見舞われた事態を受け、道総研中央水産試験場が余市郡漁協のエビかご船団と連携し、4月中旬と下旬に海底調査を実施した。漁獲減の要因を巡って、日本海の漁業者らは冬場に回遊、大量死したイワシが海底に沈んだため、かごの餌に付かない状況を推察。調査では海底にイワシの死がいを撮影できず、因果関係を特定できなかったが、7月に行われる引網調査の結果などを踏まえ、不漁原因の究明を目指す。
いぶり中央漁協虎杖浜地区の本間貞徳理事と庸高さん親子は、新造船「第三白竜丸」(9.7トン、FRP)=写真=を導入した。3月のかご漁を皮切りに稼働。速力アップに加え、オモテ部分に風よけの囲いを設置するなど作業性が向上した。かじを取る庸高さんは「使い勝手がいい。人並み以上に頑張っていきたい」と意気込みを語る。
函館市で飲食店3店舗を展開する株式会社菊地商店(函館市、菊地寛社長)は16日、札幌市中央区南6西4の高瀬ビル1階に「函館海鮮料理 海寿(かいじゅ)札幌店」(電話011・252・7310)をオープン。北海道最大の繁華街・札幌市すすきのは初進出。白と赤を基調に洗練された空間の店内=写真上=で新鮮な海の幸を堪能できる。