漁業法改正後初となる定置漁業権の切り替えは、第15次(2024~28年)の漁場計画が全海区で樹立され、桧山、渡島、胆振、網走(一部予定含む)、宗谷、留萌の6海区が1月1日付で免許された。残る4海区は2月1日付の免許予定。今次の切り替えでは経営統合など大きな変更はないが、主体となる秋サケの来遊資源の低迷に伴う不採算漁場の廃統などで免許統数は第14次に比べ56カ統減の1048カ統となる見込み。
北海道漁業士会(住吉俊文会長=佐呂間漁協)は17日、札幌市の第2水産ビルで研修大会を開いた。全道各地から約100人が参加。漁村活性化活動、行政・漁協系統との連携強化などを柱とする2024年度事業方針を決めたほか、活動報告や講演を通し、研さん・交流を深めた。冒頭のあいさつで住吉会長は燃油・資材価格の高騰、海洋環境の変化に伴う資源の減少・変動、中国の日本産水産物禁輸措置など漁業を取り巻く環境を挙げ「厳しい時だからこそ、われわれ漁業士の存在・必要性も問われる」と強調。「全道の仲間が一堂に会する絶好の機会に研修・交流を通し、少しでも成長できる良い時間になってほしい」と呼び掛けた。
渡島噴火湾で水揚げされるマボヤの韓国輸出が東京電力福島第一原発のALPS処理水海洋放出以降、停滞している。水揚量の多い落部、森、砂原漁協では大半が養殖施設に垂下したまま。国内の取引先も見つからず、漁協関係者は頭を悩ませている。
えさん漁協のマダラ一本釣りは、今季も年明けに漁模様が好転、各船好漁に恵まれ日量が1トンを超える船もある。ただ、浜値は安く、中心サイズはキロ100円台まで下げている。
ひやま漁協乙部支所のナマコ協議会加工部門は、主力商品の乾燥ナマコ「檜山海参(ヒヤマハイシェン)」の売れ行きがコロナ禍収束以降、好調に推移している。インバウンドの増加傾向とともに主要空港での販売に加え、料理人の間でも評判が広がって中華料理店など業務筋の引き合いも増大。次期生産量は現在の3倍増となる3~4トンを目指す。
平日はオフィス街、週末はイベント会場といった人が集まる場所に出向いて消費者と近い距離でサービスを提供できるキッチンカーが、水産業界でも魚食拡大の新たな販売手法としてビジネスチャンスを広げている。Googleトレンドによるとコロナ禍だった2020年以降「キッチンカー」のウェブ検索数が伸長するなど消費者側の注目度も上昇。事業者は新規顧客層の開拓、商品開発のヒントなど、キッチンカー販売ならではの効果を上げている。
上磯郡漁協の茂辺地・上磯両地区でマダラが豊漁に恵まれている。底建網などで年明け以降トン単位の日量が続き、着業者は「今までにないほどの漁」と口をそろえる。底建網で水揚げする茂辺地地区の吉田明則理事は昨年12月20日に網入れ。「年末は少し見えていた程度であまり期待していなかった」が年明け後好転。初漁の4日は、年末年始の休漁を挟み久しぶりに起こしたこともあり7.7トンの水揚げ。5日は1トン半揚げてシケで帰港。8日5.5トン、9日7トンと続いた。
砂原漁協のスケソ刺網は、低調だった序盤の漁模様から一転して好漁となり、12月末水揚量は前年同期に近づいた。浜値はキロ100円台と高値基調で推移したため、金額は26%増の2億円に伸長。終盤に入った現在はキロ80円程度に落ち着いている。12月末水揚量は前年同期比8%減1997トン、金額は26%増2億90万円(税抜き)、キロ平均単価は38%高101円。道南太平洋の水深400メートルラインで始まった序盤は薄漁が続き、浜値はキロ130円前後まで上昇。11月以降は水温が低下し、漁模様は同月後半から徐々に向上、12月に入って序盤の不調を挽回している。
一般社団法人北海道水産会(阿部国雄会長)主催の「新年の集い」が9日、札幌市のホテルガーデンパレス札幌で4年ぶりに開かれた。道水産林務部幹部、系統・関係団体の役員らが出席。昨年の全国豊かな海づくり大会北海道大会の盛会、中国の輸入規制措置に伴うホタテなど道産水産物に対する国内の応援消費などを弾みに、新年も北海道水産業の発展に一致団結していくことを誓い合った。
留萌市の株式会社ヤマニ野口水産(小野寺正司社長、電話0164・42・1127)は、北海道産水産素材で新感覚の菓子を相次いで打ち出している。秋サケの塩とばを使ったせんべいと、マダラの身肉のみで仕立てたクッキーの2品。乾珍味など主力製品の加工副産物も有効活用。今年から土産品需要を中心に拡販を本格化していく。