オホーツク海沿岸の毛ガニ漁が16日の宗谷管内を皮切りに開幕した。今季は同管内の許容漁獲量が396トン増の700トンに増枠となり、供給増が見込まれる。一方、消流環境はコロナ禍の収束がまだ見えず、特に観光土産や飲食店の需要が不透明。初日は枝幸の大中がキロ6130~4589円、小が4555~3500円と昨年より安値発進。贈答用などのニーズで大中は高値圏の相場形成が続く見通しだが、昨年在庫が残った小の価格形成が焦点となる。
紋別漁協(飯田弘明組合長)の製氷冷凍工場が昨年12月17日付で農水省のEU向け輸出水産食品取扱施設(対EU・HACCP)に認定された。対象製品は冷凍ホタテ貝柱(玉冷)。国内はもちろん香港や台湾などのアジア市場に加え、数年先には年間100トンのEU輸出を目標に玉冷生産を強化。高品質の商品力を武器に、当面はオランダ中心の販路拡大を目指す。
道総研中央水産試験場と北大理学研究院は、冷凍ウニの新製法を開発した。糖と水溶性食物繊維の混合液に浸漬し液ごと凍結。試験では解凍後の身崩れや食感の低下がなく、生ウニの品質を保持。マイナス25度以下の通常の冷凍庫で製造できるのも利点。実用化に向けて製造現場で実施可能な製造工程の確立へ浸漬液の調整方法など改良を進めている。
来遊資源の低迷が続く秋サケ。気候変動による海面水温の上昇などの影響が指摘される中、道総研は温暖化のシナリオに基づき、サケ稚魚の降海時期の沿岸水温の将来変化を予測した。併せて放流適期への影響を分析。北海道沿岸全域で適水温の開始時期、終了時期とも早まることが分かった。適水温期間は特にオホーツク、根室で短くなり、サケ稚魚の生残にマイナスの影響をもたらす可能性が示唆された。
岩手県産「三陸わかめ」の今季初入札会が16日、大船渡市の県漁連南部支所であった。塩蔵の上場は181トンで、初回としては東日本大震災以降最多。平均単価(芯抜き)は10キロ8051円と前年同期比28%安となった。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う消費の冷え込みなどが要因とされるが、生育は順調で、品質も上々。原藻ベースで約1万5千トン(昨季実績1万3425トン)の生産を目指す。
岩手県宮古市の宮古漁協(組合長・大井誠治県漁連会長)は18日、海面養殖している「宮古トラウトサーモン」の今季出荷を始めた。市魚市場に活じめした3.3トン(1963尾)を上場し、最高値はキロ1450円。2季目を迎えた実証試験は好スタートを切った。秋サケなど主力魚種の水揚げ不振が近年続くなか、新たな地域ブランド創出に期待が高まる。100トンを目標に7月中旬まで週1回のペースで水揚げし、県内外への流通を図る。
釜石流通団地水産加工業協同組合(団地冷蔵・平野嘉隆組合長)は、岩手県釜石市両石町にある水海冷蔵庫の冷凍システムを二酸化炭素(CO2)冷媒を用いたノンフロン型に切り替えた。2月中旬から稼働している。自然冷媒を活用した冷蔵倉庫業を行うことで、環境に配慮した水産関連事業を釜石から発信。大平冷蔵庫(同市大平町)とも連動し、東日本大震災前の水準への回復、その先を見据えた規模拡大に向けて取り組む。
前浜で異常繁殖している「やせウニ」の身入り向上実証試験に挑んだ落部漁協は、配合飼料の給餌で歩留まり上昇に一定の成果を上げたことから、次年度の試験結果を踏まえ来年にも事業化の可否を判断する考えだ。駆除ウニの採取方法や配合飼料の改良など諸課題の克服で早期商品化に手応えを得ており、市場価格が高騰する水揚げ端境期の冬期出荷を目指し実証試験を継続していく。
ひやま漁協奥尻地区青年部海産部会(松前幸廣代表)は、地まきホタテ漁復活を目指している。昨年他地区から購入した稚貝5万粒を島東側の沿岸に放流。今年はその倍以上を計画する。定期的に成長・資源調査を実施するとともに八尺など漁具の調達も進め、放流後3年目での水揚げを予定している。
えさん漁協椴法華地区で、促成の間引きを利用した「おとひめこんぶ」の生産が始まっている。春の薄く軟らかい若葉を乾燥させた早煮昆布で、着業者は乾燥機の温度や風の循環に気を配りながら良質な製品に仕上げている。