秋田県産のアマダイは築地から豊洲市場に移転した翌年の2019年から入荷量が大きく増えている。アマダイの主要産地は石川県、富山県、山口県、福岡県、長崎県だが、海水温の上昇で近年は秋田県沖でも漁場が形成されている。ただ、卸値は山口県や九州勢がリード。仲卸業者は「秋田県産よりも脂が乗っているため」と話す。
利尻漁協沓形地区でコンブ養殖を営む中辻清貴さんは、乾燥施設に薪ストーブや工業扇などを導入、乾きむらを改善したほか乾燥の効率化を図り燃料費の削減につなげている。台車にコンブを並べるなど乾燥前の準備で使う併設の大型施設も改良、来季から一部を乾燥スペースとして活用し1日の生産能力を上げる構想を示す。
ウトロ漁協所属で定置網漁を営む有限会社協和漁業部(古坂彰彦代表)は、加工販売に乗り出す。併せて魚料理を専門に提供する飲食店を15日に開業。多角的に自船「第二十八栄宝丸」で水揚げした魚介類の付加価値向上に取り組んで、定置経営の持続安定、前浜・知床産の消費拡大を目指す。
東しゃこたん漁協の大定置網漁は10月下旬にブリが獲れだし増産基調を示したものの、11月上旬になり浮動が大きい。唯一着業する丸榮水産の竹谷得郎社長は「今年の秋は例年にも増して小型魚のフクラギが多い」と話す。一方でブランドの「鰤宝(しほう)」は道内外で評価が上昇し、7日は高値でキロ4400円を付けた。美国沖で1カ統が操業している。ブリは9月に入り徐々に見えだし、10月10日ごろから日量4~5トンと伸びた。10月21日はブリ類の合計が9トン、27日が12トン、29日が25トンなどと盛漁期を迎えた。11月8日現在では2日の38トンが今季最多だった。8日が2トン、9日が8トンと増減の幅が大きい。
噴火湾東部・北西部のまひ性貝毒数値がいまだに下がらない。自主規制を解除できない状況に各漁協や加工業者は気をもんでいる。ここ数年、韓国向け活貝にシフトしている室蘭漁協では、例年11月に始まる出荷を見送っている状況。贈答用など年末需要で引き合いの強い3年貝も生鮮流通できず、関係者は早期の解除を願っている。
札幌市中央卸売市場の生筋子消流は、水揚げに比例して取扱数量が昨年に比べ大幅に増えている。いくらの在庫払底下、ロシアの冷凍卵調達が厳しい状況も見込んで高値の前半戦から加工筋の手当てが進行。9月後半以降の盛漁で下げ相場となり、さらに活発化し、10月は昨年の2倍以上。道内産地全般で荷動きが伸長している。
むかわ町が建設を進めてきたシシャモふ化場が10月末に完成した。1級河川である鵡川の河口近くに位置。施設内には自然の産卵河床を再現した養魚池を整備、採卵数も旧施設の約3倍となる約1億4千万粒と拡大しており、シシャモ資源の安定・増大に期待が寄せられている。
ギンザケ養殖に取り組む岩手県の久慈市漁協(川戸道達三組合長)は海面いけすへの稚魚投入を完了し、今季の生産を本格的にスタートさせた。大手回転ずしチェーンのメニューに使われ、「久慈育ち琥珀サーモン」のブランド名が全国に浸透する中、市内サケふ化場の未稼働期間を活用した稚魚中間育成実証事業にも注目が集まる。今季は来年8月ごろまでに600トン以上の水揚げを計画している。
富山県以西の日本海で6日、ズワイガニ漁が解禁された。石川県では、メス「香箱ガニ」の最高級ブランドとして県漁協が今年新設した「輝姫(かがやきひめ)」の初競りで、橋立漁港(加賀市)の1尾が30万円の最高値を付けた。昨年の初競りで最高値が500万円だったオス「加能ガニ」の最高級ブランド「輝(かがやき)」には同漁港の1尾が認定され、100万円で落札された。
東京都・豊洲市場の北海道産ボタンエビ消流は浜値の上昇圧から卸値が高値のまま商戦終盤を迎えた。仲卸業者は「近年は高過ぎて需要の先細りを感じる」と肩を落とす。荷受は「全体的な不漁で浜値が高いことが背景。さらに産地荷主は消費市場の相場動向を見ながら出荷を調整し、価格を維持している」と話す。