余市郡漁協は、「余市産ナンバンエビ」の消流宣伝・販促活動に取り組んでいる。5年前から道漁連と連携し、水揚げ当日に札幌市の量販店に「朝獲れ」として直送。併せて一昨年からは漁期中に店頭販促も実施し、消費者に直接売り込み。魚価の安定、消費拡大に向け、知名度アップに努めている。
ひやま漁協は、サクラマスの種苗生産を行っている乙部サクラマス種苗センターを、秋サケ稚魚の2次飼育に転用することを検討している。
昨年魚病(IHNウイルス)が発生し、サクラマスの種苗生産を中断。既存設備を活用し、秋サケの資源増大へ増殖事業をシフトする。
今季のオホーツク海の許容漁獲量(ノルマ)は、昨年同量の1300トンとなった。資源水準は前年に続き「中水準」だが、後続群の資源量は低位。堅ガニ、大型サイズの優先漁獲など新規加入資源の保護対策を推進していく。
岩手県は3月、新しい漁業担い手育成ビジョンを策定する。課題解決に向け、地域漁業の「魅力」を重視して発信、共有するための施策を展開。育成、定着の仕組みづくりを狙う。市町村単位の担い手対策協議会設立や生活面の支援体制強化、新規就業者の数値目標などが盛り込まれる見通しだ。
道内では泊原発の休止に伴い電気料金の値上げが2度繰り返された。冷凍冷蔵庫を抱える水産業界では莫大なコスト増に悩む中、省エネ・節電コンサルタントの株式会社あかりみらい(札幌市、越智文雄社長)はLEDの導入をはじめ多くの公共施設や大手企業などに確かなコストパフォーマンスを提案、実績を重ねてきた。稼働が特定の季節に集中する業界事情にも精通する。根室、釧路、函館の水産加工場も提案を採用している。越智社長に聞いた。
鹿部漁協のゴッコ刺網も1月の大シケ後に上向いた。12月下旬から操業する熊川直士さんは「シケ前は良くて40キロ程度と低調だったが、シケ後に一変。100キロ以上の日もある」と笑顔を見せる。
森漁協の加工貝(2年貝)出荷が1月から始まった。2月頭は日産30~40トンを出荷。入札額はキロ300円前後で推移している。今季はへい死が目立ち大半の漁業者は昨季比3~5割の減産を覚悟している。
南かやべ漁協のゴッコ(ホテイウオ)刺網が豊漁だ。1月中旬の低気圧による大シケ後に一気に上向き、木直地区では「網にびっしり。今までにないほど獲れた」という着業者も多く、日産が1トンに達した船も。2月2日現在の組合全体の累計数量は、前年同期比2.3倍の96トンと大幅に伸ばしている。
えさん漁協日浦、尻岸内両地区の養殖コンブが今季も苦境に立たされている。ミツイシは生育が芳しくないうえ、4年連続で芽落ちした施設も。種付け後順調に推移していた促成マコンブも1月中旬の低気圧による大シケで大量に脱落。着業者は「ダブルパンチ」と嘆くも、「補殖(予備のコンブ)が無事だったのが救い。補殖と被害を免れた施設からの株分けなどで補てんしていく」と生産維持へ前を向く。
砂原漁協の底建網は、1月下旬からスケソが乗り始めた。昨年より早いまとまりで日産80トン前後の水揚げ。着業者は好漁が持続することに期待を寄せている。一方、刺網は低調な水揚げが続き、2月上旬で今季の漁をほぼ終えた。12月のピーク時は1隻15~20トンと好調だったが2週間程度と長続きせず、水揚量は前年比2割減と苦戦した。