輸出主導で流通しているホタテ玉冷の2025年度消流は、拡大した国内外需要を背景に国内および米国の減産見通しで引き合いが強まる中、米国の相互関税によって先行き不透明な情勢となった。在庫は昨年末から払底状態が続き、消費地の製品相場はキロ5千円台と「ない物高」に拍車をかける展開。このため国内消費は落ち込み「フレークしか売れていない」(商社筋)状況で、量販店、外食産業の需要は大きく後退している。米国の関税引き上げに伴い商談が停滞し始めた今、輸出に依存せず国内で消費できる価格帯に修正したシーズン入りを期待する声は少なくない。