ホタテ養殖の稚貝生産を手掛ける網走漁協の城戸貴裕さん(37)は、2025年6月からタコ箱に新規着業し、漁業経営の幅を広げている。以前から「挑戦したかった」と考えていたタコ箱漁。「箱に入って揚がってくるミズダコを見た時にはテンションも上がった」と回想する。今年は規模を拡大し「いろいろな箱で試してみたい」と目を輝かせる。
動画製作・編集などIT関連事業を中心に手掛ける株式会社デジコネ(根室市、三ツ木靖社長)は、漁業者の依頼を受けて進水式の模様を撮影、ドローンも駆使し大漁旗で彩られた迫力ある新造船の勇姿を映像に収めている。要望に応じて建造段階から密着することもある。編集動画は船主に提供するほか、許可を得て同社のユーチューブチャンネルでも配信。コンブやタコ漁などに乗船した動画も投稿している。三ツ木社長は「映像を通して漁業を中心とした一次産業の姿などを発信し地域の魅力を伝えていきたい」と話している。
北海道の秋サケ定置は、昨年の3割強にとどまり、1980年の統計開始以来最低の漁獲量となった。魚価は急騰したものの補えず、漁獲額は250億円と2019年以来の300億円割れ。定置や漁協の経営、増殖事業の運営、加工業者の稼動を直撃し、今後、北海道水産業の構造変革に迫られる危機感も覚える非常事態。消流面も供給不足と空前の高値形成で輸入物や他商材が需要先浸食に拍車をかけて秋サケ製品の売り場消失が懸念され、道漁連は売り場死守に向けた流通対策事業の取り組みを加速させる。
東しゃこたん漁協の大定置網漁は2日に漁を終えた。主体のブリ類は7月の漁開始から1日までの水揚げが前年同期比33%減の計416トン、キロ平均単価は1038円の高単価を形成した。
網走漁協で2軒が着業する養殖カキの水揚げが5日に始まった。全体に小ぶりの傾向だが身入りは例年通り良好。合計で4トン余りの生産を計画しており、今週末にも出荷を終える。藻琴湖、涛沸湖で各1軒が1年カキを生産。いずれも「真水と塩分のバランスが絶妙な汽水湖で育った芳醇な味わいと、加熱しても縮まない」(着業者)のが評判。少量かつ知る人ぞ知る逸品で、市場に出回る量は少ない。
浜中漁協の養殖ウニは1月~12月9日の集計で取扱金額が3億8200万円(税抜き)に達し、過去最高だった昨年1年間の実績(3億6千万円)を超えた。今年もキロ1万円を超える高値が付き、金額を押し上げた。出荷は続いており上積みが期待される。
カニ加工・卸小売りを手掛ける札幌市の札幌蟹販株式会社(大沢敏樹社長、電話011・884・1111)は26日、グルメスポット・札幌二条市場の向かい(中央区南2条東丁目1-4)に海鮮丼・カニ料理の直営店「蟹工船 二条市場店」をリニューアルオープンする。新築した自社ビル「札幌蟹販ビル」の1階、2階で旧店舗よりスペースを拡充。座席数は2.6倍超を確保し、団体客にも対応できる。日本食人気で高まっている訪日外国人を中心に観光客の海鮮需要をつかんで飲食事業の伸長を目指す。
いぶり噴火湾漁協の加工貝は、伊達支所の「早出し」が11月後半以降、日産8~10トン、A貝(殻長8センチ以上)はキロ600円前後で推移している。12月2日からは礼文支所も3~4トンで開始しており、10日は14トンに増え500円台前半のスタートとなった。前年同期とほぼ同額の浜値を付けている。B貝は25%下げ。
漁業用ウエアを中心にアウトドア用品大手・株式会社モンベル(大阪市)の製品が浜にも普及する中、同社製品の実用性を高く評価する釧路市東部漁協の司口圭哉組合長は早朝の拾いコンブ漁でヘッドランプを重宝している。ヘッドランプのほかに、広い範囲を照らす広角レンズを搭載した「コンパクトマルチランプ」も使用。「軽量なので首から下げても負担がない」と言う。拾いコンブ以外でも利用しており、「船上だと釣り糸が見えにくいときなどに手軽に手元を照らすことができる」と説明する。
北海道の花咲ガニは、主産地・根室管内が今年も低水準の水揚げで、過去10年で最低だった昨年に次ぐ少なさとなった。消費は道内中心。ふるさと納税は根室の特産品として認知度向上につながっているものの、「三大ガニ」(タラバ、ズワイ、毛ガニ)に比べると消費者への浸透は薄く、加工流通業者は「チルドだと花咲ガニ本来の味を知ってもらえ、それが需要増につながる」と考える。水揚げは道東海域(釧路・根室)が中心。根室振興局の集計によると、今年の管内全体の水揚げ数量は昨年比10%増の82.6トン。キロ平均単価は高騰した昨年に比べて24%下回る1064円で、金額は16%減の8791万円と伸び悩んだ。