利尻漁協沓形地区でコンブ養殖を中心に営む中辻清貴さんは、農林水産業者の技術改善・経営発展の意欲向上を目的とする2024年度(第63回)農林水産祭(農林水産省、公益財団法人日本農林漁業振興会の共催)の水産部門で最高位の天皇杯を受賞した。
関東甲信越でショッピングセンターチェーンを展開する株式会社ベイシア(群馬県前橋市)は、多魚種で産地との連携を強化している。サンマや秋サケでは道漁連や産地加工業者との直接取り引きを本格化し、品ぞろえを充実。販促ツールも活用し、競合店との差別化につなげている。スーパー「ベイシア」各店舗では秋の味覚が出そろう9~10月、消費者の購買意欲をかき立てる売り場づくりを繰り広げている。
包装業界や容器・包装を使用する食品など各種業界は持続的な社会の実現に取り組んでいる。包装の役割である「中身を守る」という機能向上への技術開発とともに、プラスチック使用量の削減、容器・包装のリサイクル、CO2削減などを推進している。容器・包装のリサイクル推進に向け、単一の素材で製品を作るモノマテリアル化の推進、着色剤レス、脱墨技術の開発が行われるなど、素材循環に向けた取り組みが進みつつある。その上で、フードロス対策、賞味期限延長ニーズなど機能性も維持させる必要があり、以前にも増してバリア性を有する包装ニーズが拡大している。
帯広市の珍味製造販売・株式会社江戸屋は、水産品をはじめ地元特産の農産品など多品目を扱う珍味事業と産直ギフト事業を柱に業容を拡大し、来年創業70周年。販売戦略ではテレビCMによるブランディング、自社製珍味をつまみに提供する飲食店経営など挑戦を続けている。水産食品メーカーはイカやサケなど原料全般の水揚げ不振・価格上昇、人手不足への対応が共通課題。塩野谷壯志社長に経営方針、今後の展望を聞いた。
定置網や引網など漁業でも浸透しているYKKファスナー。福島県栽培漁業協会(相馬市)ではヒラメやアユの種苗放流で活用されている。船に積み込む防水生地製のいけすと、そのいけす内で稚魚を小分けにしているかごの開閉で使われている。開け閉めが従来の布地の面ファスナー式より簡単で、作業を手伝う漁業者の負担軽減につながっている。
東京都・豊洲市場でホッケのとばが再入荷した。取り扱う干物・珍味の卸業者・髙須商店の髙須孝輔社長は「築地市場時代からリピート注文の多い商材。メーカーが減ってしばらく入荷していなかったが、9月28日に菅原商店(神恵内村)の『波ほっけ』を入荷した」と供給再開を喜ぶ。定番のサケとばは近年、秋サケの不漁、価格高騰が影響し、利益低下に苦慮。一方、ホッケとばは「珍しさに引かれて購入し、秋サケとは違うおいしさからリピート注文を得ている」と説明。「特にあぶった皮がうまい。適度に加熱すると、パリパリの食感が素晴らしい」と話す。
北海道の秋サケ定置網漁は9月が1万5千トン台と、近年にない2万トン割れで折り返した。10月も全体的には漁期前予測並みの盛り上がりに欠ける滑り出し。浜値は出足の高騰から下方修正されたが、強気配。昨年は海水温降温後にペースが上がり、日量千トン前後が続いた10月前半の漁況に今季の行方がかかっている。
いぶり噴火湾漁協のウニたも採漁は、エゾバフンウニの減少、低歩留まりのためキタムラサキウニ中心の水揚げとなった。全道的な減産の影響もあり浜値は高騰。キタムラサキウニの殻付きで一時キロ3800円を付けた。高値基調を受け、出荷形態はむき身から殻付きに傾斜、水揚量は前年比3割増で終漁した。
いぶり噴火湾漁協礼文支所の幣航輝理事(千鳥丸)は、礼文で唯一、タコ空釣縄に着業する。陸側で獲れる「通りダコ」を狙い、毎年6月中旬から7月にかけ投縄。「昔から続けてきた諸先輩のアドバイスを受け引き継いだ。礼文の一漁法として続けていきたい」と話す。仕掛けの概要を説明してくれた。
厚岸漁協のカキ養殖は、厚岸湖内で育成した稚貝をホタテ原盤から外し、かご養殖に切り替える時期を迎えた。カキを削り取る作業が続く中、昨年ごろから湖内で大量発生している天然の稚貝の影響を受け、着業者は「原盤に稚貝が付着し、いつも以上に作業が大変」と苦労を口にする。