三陸ワカメのシーズン開始となる宮城県産の初入札が2日、気仙沼市の県漁協わかめ流通センターで開催された。ボイル塩蔵は35.1トンの上場にとどまり、10キロ当たり大島産芯抜き2等1万200円など、全面高でスタート。色目で評価が高かったが、それよりシケ被害などの要因が大きいようだ。
余市郡漁協は、「余市産ナンバンエビ」の消流宣伝・販促活動に取り組んでいる。5年前から道漁連と連携し、水揚げ当日に札幌市の量販店に「朝獲れ」として直送。併せて一昨年からは漁期中に店頭販促も実施し、消費者に直接売り込み。魚価の安定、消費拡大に向け、知名度アップに努めている。
岩手県は3月、新しい漁業担い手育成ビジョンを策定する。課題解決に向け、地域漁業の「魅力」を重視して発信、共有するための施策を展開。育成、定着の仕組みづくりを狙う。市町村単位の担い手対策協議会設立や生活面の支援体制強化、新規就業者の数値目標などが盛り込まれる見通しだ。
岩手県水産技術センターの本年度漁海況相談会が1月21日、久慈市で開催された。サバ類はことし、昨年の漁獲を上回る見通しで、卓越年級発生のマサバに期待がもたれた。スルメイカは資源量が減少傾向で、水揚げは減り漁期は遅れる見込みとされた。
宮城県北部での1月18,19日の低気圧による養殖被害は、収穫目前のワカメを中心に深刻となった。県漁協の各支所の調査が進み、ワカメの被害は唐桑6割、志津川4割、階上と大島の外洋漁場がいずれも5~6割に上った。2日の初入札を前に、大幅減産必至の情勢だ。
昨年10月、岩手県大船渡、釜石両市の沿岸小型船4隻(13~19トン)の船頭が漁船漁業後継者育成会を設立した。4隻で乗組員をやり繰りして操業する現状で、主に新規就業の乗組員を増やしながら後継者に育てる目的。事業計画は中小企業庁の「グループ補助金」に採択された。代表の刈谷剛・崎浜稲荷丸船主船頭(越喜来漁協組合員)に聞いた。
急速に発達した低気圧が18日から19日に三陸沖を北上して大シケとなり、宮城県北部の養殖ワカメなどに大きな被害が発生した。県漁協の各支所が調査を進めている。収穫が始まったばかりの気仙沼市階上地区では外洋漁場を中心に深刻となりそうだ。南三陸町志津川地区ではギンザケやカキも被害を受けた。
水産庁は14日、平成28年漁期のスケソ漁獲可能量(TAC)設定に関する意見交換会を札幌市で開き、今季当初比3900トン増の26万1300トンとするTAC案を示した。海域別には、日本海北部が900トン増、太平洋が3千トン増、オホーツク海南部、根室海峡が同量。
宮城県塩竈市の鹽竈(しおがま)神社で11日、皇室への「献上のり」の栄誉を競う「奉献乾海苔(ほしのり)品評会」の表彰式が開かれた。県漁協塩釜市浦戸支所の千葉眞澄さん(74)が優勝、矢本支所の三浦一郎さん(55)が準優勝に輝いた。千葉さんは「のりを作って50年ちょっと、一度は優勝したいと思っていた」と喜んだ。
品評会は、鹽竈神社の新年恒例の催しで68回目。県漁協の9支所(15地区)から113点が奉納、出品された。県漁協などが色、つや、香りを審査し、1等賞6点なども含め76点が入賞した。優勝と準優勝ののりは2月上旬に皇室への献上が予定される。
気仙沼鹿折地区のマルトヨ食品(株)(電話0226・22・2058)は、サンマのみりん干しや開き、各魚種の一夜干しなどを作っている。 昭和26年、新聞に、「小名浜でサンマのみりん干しができた」という記事が出た。当時みりん干しといえばイワシが常識。しかしそのころ、棒受網が広まり、サンマの水揚げがまとまってきた。その記事を見た、当時失職中だった先代社長、中学2年生だった息子で現社長の清水徹二さんに、「これやっかと思う」と相談。徹二さんは「いいごって」と賛成した。