羅臼漁協では近年、バルバスバウを装着した船外機船が増えている。浮力を強化し満船でも安定した航行が可能。コンブ漁やタコ空釣縄など長距離を移動する着業者や積載量がかさみやすい船の間で広まっている。
新星マリン漁協のナマコけた引漁は、小型も交じるが例年並みのサイズで1隻の水揚げは250~300キロと順調な出足。浜値はキロ4320円と好値で、まずまずのスタートを切った。
羅臼漁協の刺網で水揚げされるドスイカの浜値が昨年の3倍に高騰している。スルメイカ代替原料としての引き合いが強く、キロ200円と高値形成だ。
羅臼漁協は昨年、ブドウエビの発泡内容量を3キロから1キロに小型化した。浜値高騰で1箱当たりの販売価格を抑えるため。新たにラベルも製作し水揚げの中心になるボタンエビと差別化。発起人の藤本茂美さんは「単価がさらに上昇した」と効果を実感している。
道漁連は6日、道昆布事業協同組合の総会で、本年度の道内コンブ生産予想を1万5000トンと発表。過去最低だった昨年度実績(1万4559トン)比3%増だが、過去10年平均(1万7478トン)と比べると14%下回る。
岩内郡漁協のスルメイカ釣漁は、6月下旬に水揚げが伸びたものの徐々に下火になっている。外来船も小樽、余市方面に移動。着業する同漁協の西澤英美理事は「岩内は例年6月末ごろまでがピーク」と話す。サイズは小さく、発泡30尾が主体となっている。
輸出促進やPR機会となる東京五輪での食材提供などで懸案だった北海道秋サケ定置漁業の水産エコラベル認証取得について、道漁連は、国際標準化が予定されている国産エコラベル「マリン・エコラベル・ジャパン(MELジャパン)」の認証取得に向け、9月ごろにも申請に着手する。
増毛漁協のウニ漁は、「熊手」と呼ぶ道具で引っ掛け、海中で「落とし袋」に次々と入れていく漁法が主流だ。漁業者は熊手に工夫を凝らし漁場によって使い分けるという。ムラサキウニを採取する別苅地区ウニ保護組合長の今野護さん(第二恵比寿丸=0.2トン)に漁具・漁法を聞いた。
戸井漁協汐首地区で一本釣りに着業する下山明仁さんは、函館市のフランス料理オーナーシェフの坂田敏二さんと共同で神経じめ鮮魚の品質を追究している。定期的に調理直前の身質や熟成による変化などを分析し、食材としての味や使い勝手を高める処理・出荷方法などを検討。併せて蓄積した特長や調理方法などの商品情報を販路開拓に活用し、新規需要先の獲得を目指していく。
道総研さけます・内水面水産試験場は6月27日に札幌市で開かれた道連合海区で今年の北海道の秋サケ来遊予測を説明、前年実績比3.8%減の2480万6千尾と示した。2年連続の3千万尾割れで、平成に入って最低だった昨年をさらに下回る状況。予測通りの場合、漁獲量は重量ベースで昨年同様の7万トン規模。秋サケ業界は厳しい操業が続く。