根室湾中部漁協は新たに幌茂尻沖の同漁協単有海域を利用したホタテけた引漁を始めた。一昨年から稚貝放流を進め順調に成長、1日から試験的に水揚げしている。サイズは大ぶりで、浜値もキロ300円台で滑り出し、ハシリは好値で推移。漁場の有効活用に加え、乗組員の雇用対策につながる新規漁業として期待も高く、来年からの本格操業を予定している。
釧路管内のさお前コンブ漁は3日、釧路市東部漁協を皮切りに始まった。シケなどの影響で5月27日の解禁から1週間遅れての初出漁となったが、生育面で「長さが短いと指摘する着業者が多い。
北海道の春定置は、トキサケの水揚げが振るわない。6月上旬まで日高が昨年の4割、昆布森漁協が3分の1など各浜とも昨年を下回るペース。組成は胆振などで4キロ以上の大サイズが少ない。漁業者は6月中旬以降のヤマ形成で挽回に期待をかけている。
オホーツク海南部の本操業は6月から本格化した。常呂漁協は日産300トン体制。歩留まりは全域で11~12%台に上昇しており、小型傾向ではあるが3Sも見えている。
全道各浜で取り組む「お魚殖やす植樹運動」の植樹行事が3日、当別町の道民の森内で行われた。道女性連、道漁連など漁協系統各連の主催。「100年かけて100年前の自然の浜を」を合言葉に1988年に始まった同運動は今年で31年目。「昭和」から「平成」、そして「令和」の新時代へとつながり、参加者は「豊かな森と海づくり」への思いを新たに植樹に臨んだ。
網走漁協のキンキ延縄は5月までの好漁から一転、6月に入って切れだした。1航海の水揚げは1隻40~50箱と好漁時の半減に。一方サイズは昨年より大きく、1箱6尾・8尾入れ主体で推移している。
ホタテの新物商戦を展望する道水産物荷主協会(根田俊昭会長)主催の第25回全国ホタテ大手荷受・荷主取引懇談会が5月29日、京王プラザホテル札幌で開催された。生産量が落ち込んだボイルは販売手法の見直しやチルドの可能性に言及。昨年以上の内販消化が求められる玉冷は価格の再修正と大型組成に期待が集まった。
昆布を主軸に加工販売する有限会社札幌食品サービス(小板晴久社長、電話011・765・6533)は昨年、新たに自動計量機と包装機を導入、道産昆布5種と国産かつお節をベースにしただしを味わえる新商品「漁師のかあちゃんのみそ汁」(1袋6食入り)を開発した。
砂原漁協のカレイ刺網は、禁漁明け3~4月の薄漁を挽回するかのように、5月中盤からソウハチが盛り返してきた。多い時で日産5トン。着業者は今後の好漁に期待を寄せている。