株式会社極洋(井上誠社長)は5月28日、道内の取引先で組織する北海道極洋会(会長・武藤修札幌中央水産株式会社社長)を札幌市で開き、新中期経営計画(2018~20年度)の中間年となる今期の事業方針を説明した。事業の安定のため、水産商事の強化と同時に食品部門を拡充。また、海外マーケットの拡大に向け、成長投資を積極的に行う。
歯舞漁協の歯舞水産物ブランド化推進協議会は昨年から、トーサムポロ沼内でカキの養殖試験に取り組んでいる。
宮城県から半成貝を搬入し、かご養殖。昨年生産分は身入りも良く順調に成長した。今年は搬入量を増やし養殖する計画。将来的な新たなブランド確立に向け、生産技術の向上を図る。
今年から本格化した公海操業で漁獲されたサンマが5月28日に根室・花咲港で初めて荷揚げされた。操業船はシケに加え、群れが薄く、苦戦を余儀なくされ、出荷量は鮮魚3トン、冷凍5.3トンの計約8.3トンと低調。組成も平均100グラム程度と小ぶりで、採算性は厳しい滑り出しとなった。
日高中央漁協浦河地区のタコ箱船・第六智豊丸(4.9トン)は冷水機導入5年目を迎えている。 水温が上昇する6月末から10月にかけて活用。船頭の宇田豊さんは「夏の暑い時期でも100パーセント活で出荷できる」と利点を強調。「導入してよかった」と実感している。
水温が上昇する6月末から10月にかけて活用。船頭の宇田豊さんは「夏の暑い時期でも100パーセント活で出荷できる」と利点を強調。「導入してよかった」と実感している。
後志沿岸のコウナゴは昨年の薄漁から一転、好漁で終盤を迎えた。道漁連小樽支店によると24日現在で前年同期比4.3倍の799トンに伸長。特に島牧漁協は4月下旬のハシリから盛漁で、着業者は「浜値も堅調に推移し今年は商売になった」と安ど。一方、本州の不漁で大サイズに引き合いがあるものの、全般的に組成がばらつき寿都町などの加工業者は「つくだ煮に適した良品が少ない」と原料確保に苦慮している。
えりも漁協の春定置は漁開始から1カ月が経過、主力のトキサケが5月下旬に入って徐々に乗りだし今後の本格化に期待がかかる。有限会社菱栄協栄水産代表の佐藤勝えりも地区定置部会長は「水温が8度くらいまで上がり、若干増えてきた。さらに上向けば」と話す。
水産ギフトを専門に手掛ける小樽市銭函の株式会社エスケイフーズ(小林忍社長、電話0133・76・2950)は今春から干物の一部商品の自社製造を始めた。GSK株式会社(大阪市、小屋敷一雄社長、電話06・4302・3470)の特殊冷風乾燥機を導入。従来の加工委託費の低減や工場の稼働率向上と併せて「ふっくら軟らか」など品質特性を生かした新展開で商品力の強化も視野に入れている。
釧路管内のさお前コンブは、5月27日解禁の釧路市東部漁協を皮切りに始まる。散布を除く4漁協が操業日程を決定、いずれも昨年より少ない計画日数とした。漁期前の資源調査では総体的に昨年を下回る繁茂状況だった。
噴火湾の耳づり作業が最終盤を迎えている。昨夏以降に発生した稚貝の大量へい死で全道各地から調達した養殖漁家が大半を占める中、垂下本数は平年の6~7割前後とみる単協が多い。移入した稚貝と地元産の成育率は移入貝の方が比較的高く、垂下本数は漁家によっても差が大きい。
鹿部漁協のミズダコはキロ600円前後と安値に振れている。輸入ダコ減少に伴い高騰した昨年と比べ200円程度の弱含みだが「例年並みに戻った」と同漁協市場。樽流しは潮回りの悪い日が多く苦戦気味。タコ箱は大サイズ中心に好漁している。