札幌市の株式会社PLUSワン(範國完次社長、電話011・817・6255)は、包装資材の企画・販売と併せて道産素材を使った水産品・菓子などオリジナル商品を販売展開している。コロナ禍以降、従来の観光土産品向けから自家需要向けを強化。水産品では「食べるラー油」など日常の食卓に上る総菜品を打ち出し、拡販に臨んでいる。
東京・豊洲市場で、道東沖で棒受網の小型船が水揚げするマイワシの入荷が3日に始まった。今季は先行している銚子産の組成が小さく、道産にこだわる仲買・量販を中心に引き合いが強い。ただ、銚子産の組成がサイズアップすると、道東産の相場が崩れるのが通例。荷受は両産地の水揚げ動向に注意しながら集荷している。
えさん漁協日浦地区青年部(成田昂平部長、3人)が取り組むバフンウニの蓄養試験で成果が表れている。昨年11月に陸上水槽に収容したウニはコンブの給餌により歩留まりが改善され、4月上旬には25%まで向上、良好な結果が得られた。一方で課題は苦味の改善。また、昨年は自作の円筒かごを地元漁港内に試験的に垂下、十分な実入りを確保できたほか、水槽掃除などの作業負担を軽減できる利点もあり、今後の本格導入を検討していく。
砂原漁協の底建網は、ホッケが苦戦している。4~5月の水揚量は前年同期比8割減。着業者は「潮が速く、ナギも使えていない」と残念がる。一方でミズダコは1尾21キロ以上の大大主体に上々の水揚げ。浜値もキロ900円前後と高値に振れている。
毛ガニの漁獲資源の増大・安定に向け、オホーツク管内栽培漁業推進協議会ケガニ部会(部会長・片山隆市雄武漁協組合長)は今年度から種苗生産技術の確立に向けた研究に乗り出した。短期・中期・長期の目標を設定。研究第一人者の市川卓准教授ら東京農大生物産業学部海洋水産学科と共同研究。初年度はふ化幼生を安定的に確保するための抱卵メスの管理方法の確立を目指し、抱卵メスの入手とその効率的な利用方法などを検討していく。
岩内郡漁協の太田誠組合長ら有志で取り組むカキの試験養殖が5月30日を皮切りに初水揚げを迎えている。成育状況は良好で太田組合長は「身入りや大きさも十分」と手応えをつかむ。荷揚げ後は岩内沖の海洋深層水で5日間蓄養しており、「味がマイルドになる」と実感する。出荷個数は1万個以上を予定。水揚げは週2回の頻度で6月末まで続く見通し。
海産物加工・卸のマルイチダイ大場水産株式会社(根室市、大場康之社長)は、IT関連事業を手掛ける株式会社デジコネ(根室市、三ツ木靖社長)と連携、漁業者の協力を得て漁模様などを撮影しユーチューブで動画配信している。大場社長が取材先の選定や調整、動画内容を企画するプロデュース的役割を担い、三ツ木社長が撮影・編集を担当する「漁チューバー」として浜を駆け巡る。2人は「漁師の苦労や働く姿を視聴者に届けたい」と話している。
えさん漁協尻岸内地区で養殖ミツイシの水揚げが5月25日に始まった。序盤から幅広で実も入り、生育状況はおおむね良好。「特に1番切りは今時期にしては最高」との声もある。大半の着業者が今季からミツイシの養殖比率を増やしており、最盛期に向けさらなる生育向上に期待している。
東京・豊洲市場の北海道産タラバガニ(活・ボイル)の消流が終局を迎えている。今季は中心サイズが4~5キロと需要に合わない規格が目立った。荷受は「荷主の希望価格通りに販売するのは難しかった」と振り返る。仲卸業者も「活は割高だった。生鮮ボイルは入荷量自体が少ないものの、安かった印象」と話す。
斜里第一、ウトロ両漁協の春定置はサクラマスが総体的には出足が早く、良型で水揚げが順調な一方、ホッケなどがいまひとつ。トキサケは盛り上がりに欠けるものの、不振だった昨年よりは見え、6月の伸びに期待がかかっている。