余市郡漁協のマダラ漁はマダラ刺網船団(船団長・小林広幸理事=第二十八天龍丸)の8隻(10トン以上20トン未満船が4隻、10トン未満船が4隻)が、1箱4尾入れ中心に1隻当たり日量100箱以上を水揚げしている。マダラの浜値は5日の4尾入れと5尾入れの高値で1箱1万1891円、14日が4尾入れで1箱1万1190円を付けるなど、高値基調で推移している。
湧別漁協のかき部会副部会長を務める山田水産の山田宗弘さん(第十七来幸丸)は、良質な殻付きカキを選別するため、1個体ごとへらで殻をたたき打診音を確認しながら出荷している。「身がびっしり入っている音は甲高い」と説明。先代から続けているという。殻付き出荷に力を入れる山田さんは、30年以上前から「打診検査」を実施。へらは塗装業などで使用するもので殻の表面を磨くのに使っている。打診音を確認する作業は手間となるが「お客様にいいカキを届けるため、殻付きは全て確かめている」と説明。大半は甲高い音を出すが「鈍い音は身がやせ気味で、中の水分が抜けていることも多い」と話し、身自体は問題がないため「形の悪い殻もそうだがむき身で出荷している」と続ける。
昆布森漁協仙鳳趾地区でカキ養殖を主力に営む4軒は、新たにホタテのかご養殖にも取り組んでいる。2024年6月に部会を発足。他産地から中成貝を搬入し仙鳳趾沖(厚岸湾内)の施設に垂下。かごの入れ替えや付着物除去に加えホタテの密度(収容枚数)調整なども行い成長を促進。昨年12月上旬から本格的に水揚げしている。また稚貝採取にも挑戦するほか、今後はブランド化・販路拡大も視野に取り組みを深化させていく。
戸井漁協東戸井地区でミツイシ養殖を営む芳賀浩平さんは、昨年から施設の雑海藻駆除でエアーコンプレッサー(空気圧縮機)を活用している。養殖ロープなどに付着する雑海藻を簡単に吹き飛ばすことができ作業負担を大幅に軽減。「当初とは比較にならないほど楽になった」と効果を実感する。
上磯郡漁協知内中ノ川地区で養殖するブランド「知内かき」は早い漁家で昨年12月上旬から水揚げ・出荷しているが、序盤は歩留まりが芳しくなく、着業者は今後の身入り向上に期待を寄せている。同地区ではむき身中心に殻付き出荷も手掛ける。1月上旬現在、ホタテの出荷など兼業魚種の兼ね合いで着業軒数は少なく、今後徐々に本格化していく見通し。
余市郡漁協は地元のリキュール製造業者と連携し、余市産秋サケ卵を使用した「いくらリキュール漬け」を発売した。同漁協のオリジナル商品開発プロジェクト「余市さかなラボ」の一環で「いくらワイン漬け」に続く第2弾。新しい価値と独創的な味覚体験の創出を目指し「今までにないもの」をコンセプトに実験的なコラボレーションで前浜の海産物と地域の文化を融合した商品開発に取り組んでいる。
歩留まりが向上した湧別漁協の養殖カキは、むき身の出荷量が昨年末で1.6倍に伸長した。一方殻付きは荒天時の脱落が影響し約3割減少している。浜値はむき身が軟調気味だが、2年殻付きは1万円前後で推移。8日の初競りでは殻付きの大が高値1万1100円のスタートとなった。昨年10~12月の1年むき身は、数量が前年同期比58%増70トン、金額42%増1億6076万円(税抜き)、キロ平均単価10%安2297円。殻付きは特大が37%減76トン、32%減5910万円、8%高774円、大が28%減123トン、20%減9724万円、11%高793円など。
南かやべ漁協木直地区で定置漁業を営む有限会社ヤマダイ尾上漁業部(尾上大輔代表)は秋サケやスルメイカといった主力魚種の水揚げ減少など海況の変化を受け、新たにトラウトサーモンの試験養殖に乗り出した。自社の定置漁場の一部を利用していけすを設置し、昨年11月に幼魚約4千尾を投入。定置の操業期間中は網起こしなど各作業と並行して給餌・管理。今夏の水揚げを予定している。。
胆振管内白老町(町長・大塩英男)のホッケ陸上養殖実証実験は、学生インターンの活動で取り組みを加速している。26年度の養殖ホッケ初出荷を見据え「生産体制」「収益性」「町内認知」の3つを問題提起し、町内のニーズ把握や関係構築を推進。町の担当者は「学生の力で将来ビジョンがより明確になった」と成果を実感している。
2025年の玉冷消流は、円安基調の為替相場を背景に欧米やアジア勢の堅調な買い付けが継続し、輸出主導の展開に拍車を掛けた。産地蔵前の製品相場は3Sがキロ7千円と過去最高値。オホーツク海の中心サイズとなった5Sでも6千円程度と前例のない水準に高騰した。しかし同年後半の輸出は米国の買い渋りも見られ軟調傾向に。26年の生産量も国内外で低水準と予想される中、中心サイズが小型となれば在庫がだぶつく可能性を指摘する関係者は多く、現状相場でのシーズン入りに警鐘を鳴らしている。