函館市の水産加工・販売、㈱山大(小林繁孝社長、電話0138・48・0231)は、秋サケの山漬・かまくら熟成など企業ブランドの確立に向けて打ち出した商品群の売り込みを本格化している。函館空港に専用売り場を設置。併せて商品を素材にメニューの開発・提案で食シーンを訴求し、浸透を進めていく。
同社は、デザインの力で加工食品の魅力を高める函館市の「ビジュアルコミュニケーション導入支援事業」に参画。社内外の聞き取り調査も実施し企業イメージの現状把握から「愛される企業・商品づくり」「らしさの創造」などを目標に「新・山大ブランド」を生み出した。
道南産原料の活用や、化学調味料を極力使用しない手作りの味、昔ながらの製法などが統一コンセプト。パッケージやカタログも象形文字のロゴ、魚を入れる竹かごをイメージした網目の文様をデザインし、視覚の商品力も追求している。
築地場外市場にある(有)昭和食品は秋サケやトキ、ベニなどを中心に扱う天然サケ専門店。対面販売の利点を生かし、消費者にサケの魅力を直接説明。同社3代目、「しゃけこ」の相性で親しまれる佐藤友美子社長は「おいしいサケをまた食べたい。一人でも多くの方にそう思ってもらうことが私の仕事」と話す。昆布やつくだ煮店など場外市場他業者との「コラボレシピ」も提案している。
看板商品はトキサケで「九州方面など南の方々にも人気が高い」という。道産のほか岩手県大槌の「南部鼻曲がり」、新潟県村上の「塩引鮭」など全国各地の良質なサケを厳選して販売する。
今年新たに加わったのが猿払村産秋サケの山漬け。漁業者から直接電話を受けた佐藤社長が現地に飛び、乗船して生産現場を視察、取扱いを決めた。佐藤社長が目利きする良質な魚を求め一般客のほかプロの料理人も足を運ぶ。
サバ料理専門店を運営する㈱鯖や(大阪府豊中市、右田孝宣社長)と、米穀卸大手の神明(神戸市、藤尾益雄社長)は9日、東京・上野の上野マルイ店内にサバ料理の新たな定食業態「SABAR+(サバープラス)」をオープンした。
米とサバの消費拡大に向け、両社が5月に締結した業務提携の一環。若年層による米離れ、魚離れに対する危機感を募らせていた。
既存のSABARが居酒屋形態なのに対し、新店舗はランチがメーン。若年層をターゲットに、焼きサバや煮サバなどの定食を千円前後で販売する。同店限定の「金の鯖定食」はご飯に「金のいぶき」を使用。栄養価の高い胚芽が通常より約3倍大きい新品種の玄米で、血流改善に良いといわれるGABAやビタミンEも豊富に含んでいる。
北海道産毛ガニは今年も小サイズの冷凍在庫が低水準で年末商戦を迎える。主力産地のオホーツク海で大中主体の水揚げとなったのが要因。加えて、ふるさと納税の返礼品で需要が増大し、供給量がタイト。一方、末端の消流は訪日外国人観光客向けにホテルや飲食店からの引き合いが堅調。相場は強含みの様相だ。
回転ずし「函太郎」を展開する株式会社吉仙(函館市)は22日、東京駅八重洲口の商業施設「東京駅一番街」に同日開業した新ゾーン「にっぽん、グルメ街道」内に立ち食い店をオープンさせた。同社初業態。
羅臼漁協は昨年から秋サケ定置で混獲されるブリの販路拡大に向け、ブランド化に乗り出している。8キロ以上で丸々と太った魚のみを厳選し、船上で活じめ。脂質量も高く、道内外から評価を得てきている。
福井県に根ざした食文化「熟成魚」を前面に押し出した居酒屋が東京都心で話題を呼んでいる。熟成という手法は「熟成肉」が先行ヒット。メニューに加えた飲食店が急増し、熟成肉という言葉は一気に浸透してきた。その勢いは魚にも引き継がれ、“新たな魚グルメ”へと成長を続けている。
気仙沼水産資源活用研究会が開発した「三陸まるっと わかめドレッシングノンオイル」=写真=が、「調味料選手権2016」の「素材がよろこぶ調味料部門」で最優秀賞を受賞した。昨年は同じブランドkesemo(ケセモ)の食品第一弾「気仙沼ホヤソース」が同賞を受賞しており、2連覇を達成した。
宮城県女川町のワイケイ水産㈱(木村喜昭社長・電話0225・53・4101)は、主にサンマとサケ、イカの鮮魚・加工品の卸・販売をしている。加工で一番力を入れているのはサンマのすり身。「味付秋刀魚すりみ」=写真=として、200㌘の冷凍パックで自社インターネットや近辺の物産店で販売。業務用にも作り、飲食店でもすり身汁などに使われる。
チリの水産会社・ベンチスケロス社とオーシャン貿易株式会社(京都市)は、チリ産アトランティックサーモンの新ブランドを完成させた。量販店や飲食店などを通じ、年内にも日本国内の食シーンに登場する見込み。