宮城県女川町の水産加工2社、(株)鮮冷(石森洋悦社長、電話0225・25・5100)と(有)マルキチ阿部商店(阿部淳社長、電話0225・53・2505)は5月末、業務提携を結ぶ。製造ノウハウを共有し、原料調達や物流、営業面での協力関係を築く。
業務提携に向けた調印式は4月28日に行われた。具体的な提携内容は今後詰めるが、▽販路の共有▽設備の共有▽ノウハウの共有▽人的リソースの共有▽原材料の融通の5点を柱に、気候変動に伴う漁獲量減少や後継者不足、新型コロナウイルス感染問題などの苦境を乗り越えたい考え。
東京・六本木のバルスタイルのウニ料理専門店「UNIHOLIC(ウニホリック)」((株)kuLo運営)は、店舗のメニューを自宅で再現できる料理キットの販売に着手した。消費者の外出自粛が続く中、「ステイホーム」生活にちょっとした贅沢をウニを使って提供する。店側も営業時間の短縮による減収幅の縮小を図り、新たな収入源の確保に向け活路を見いだしていく。
釧路市東部漁協青年部(司口圭哉部長)は、千代ノ浦漁港内でカキとウニの試験養殖に乗り出した。部員7人で二手に分かれて取り組む計画。司口部長は「試行錯誤して自分たちの養殖漁場に合った手法の確立を目指していきたい」と話す。カキは司口部長が中心となり取り組む。三陸から半成貝約7千個を搬入してかご養殖。殻付きで生産する計画。「どの程度成長するか楽しみ。カキ養殖に関してはまだまだ知識が浅いので、成長速度や潮流などの環境を見極めながら工夫していきたい」と意気込む。
また「市内のスーパーに並ぶのは他産地のものばかり。ネーミングなども考え、釧路市産のカキが並ぶよう取り組んでいきたい」と展望を話す。
砂原漁協のカレイ刺網は休漁明けの3月からアカガレイが振るわない。4月以降はソウハチが増えだしたものの、末端消費が伸びずキロ2桁と安値基調。着業者は1~2日置きの操業調整を強いられている。
湧別漁協でタコ箱やホタテ稚貝養殖を中心に操業する工藤正弘理事の第七十八嘉和丸(よしわまる、4.9トン、アルミ)がこのほど竣工した。舷門やミズダコ専用の水槽など、安全性・作業性を重視したこだわりの新船が誕生。4月30日に地元・湧別漁港でその雄姿を披露した。
羅臼漁協のコンブ養殖業者は、流氷対策で沈めていた施設を浮上させ、間引きや株分け、雑海藻駆除など各作業を進めている。同漁協によるとシケや流氷による大きな被害はない。水揚げは例年7月中旬に始まる。
5月上旬に施設を浮かせたという着業者は「成長が芳しくない。幅がなく短い。流氷被害や根腐れもないので、夏までに少しでも成長してくれたら」と願う。これから間引きを行い生育を促す。
オホーツク沿岸の漁場造成で水揚げされた卵付きの天然貝が、4月中旬以降、中国向けの冷凍両貝に仕向けられた。中国の状況について、加工筋は「工場再稼働後に北朝鮮産が輸入できず、仕事買いの側面もある。卵付きのオファーで一時的だった」と説明する。
鮮魚卸の海光物産㈱(千葉県)は東京湾のスズキでMSC(海洋管理協議会)認証を目標に、(株)シーフードレガシー(東京都、花岡和佳男社長)の協力のもと日本初の漁業改善プロジェクト(FIP)を進めている。海光物産の大野和彦社長はまき網着業者の祖父・繁次郎氏が100年前に提唱していた「持続的な漁業」を胸に、コロナ禍でも経営改善を模索。このたびエンジンオイル販売業者と手を組み、時代に即した操業モデルを見いだしていく。
日本海沿岸のニシン刺網は道水産林務部の集計(速報)によると4月30日現在で前年同期比77%増の3123トンに上り、1996年に種苗放流事業を開始して以降初めて3千トンを突破した。
主力の小樽市漁協と石狩湾漁協の3月終漁後に数量をけん引したのは留萌管内。今季は地区間差はあるが4月頭から水揚げが順調に推移したため、4月30日現在で807トンに達した。昨年実績324トンの約2.5倍となり、1999年以降で最多を記録した。これまでは04年の364トンが最も多かった。
北海道のコンブは、6月から釧路・根室のさお前、渡島の促成などで水揚げが始まり徐々に本格化する。生産は減少傾向が続いており、昨年度の道産コンブ格付実績は過去最低の1万2921トンまで落ち込んだ。消費も近年低水準で推移。日本の食文化を支えてきた産業が今苦境に立たされている。業界団体や研究者らは増産と需要喚起に向け注力。昆布だしにこだわりを持ち、その魅力を伝える人たちもいる。コンブを次世代へとつなぐ─。その思いや取り組みを取材した。