昆布森漁協の能登崇さんは、ナガコンブの頭を袋詰めした「黄金昆布」(内容量100グラム)を試作した。濃厚なだしがとれ高い人気を誇る羅臼昆布の製品作りを現地で学び、あんじょうなどの熟成工程を取り入れた。今後改良を加えて製品化、近日開設予定の個人のホームページで販売を検討している。「プロの料理人の評価を聞くと、だし昆布としても使えそう」と提案する。
ひやま漁協江差地区のベニズワイガニかご漁が順調だ。松田漁業部(松田正躬代表)が唯一着業。日量10トン程度のペースと例年並みの漁模様で推移している。
ザブトンかごから取り出す半成貝(5月11日、奥内漁港)
青森県陸奥湾で半成貝の水揚げが最盛期に入った。今年の成育はやや小ぶりで、へい死が見られる地区もあることから、全体計画は減産見通し。5月11~27日の上場数量は西湾中心に9120トン。外ケ浜漁協蟹田、蓬田村漁協、平内町漁協小湊は同期間中に千トンを予定している。
照明機器専門メーカー・江東電気株式会社(東京都台東区)は、船舶用のバラストレス水銀灯代替LED「DECKLIGHT」(デッキライト)を開発し、3月末に販売開始した。船舶ノイズに対応し、64ワットの低消費電力で水銀灯750ワット相当の照度を実現、省エネ効果が格段にアップした。設置第1号となる砂原漁協のホタテ養殖漁業者・本島明仁さんは「従来のLEDと比較しても明るさが段違い。低燃費なのに広範囲を照らしてくれる」と声を弾ませる。
株式会社波座物産(本社・川崎市多摩区、朝田長兵衛社長、電話044・922・2272)は、宮城県気仙沼市の気仙沼工場前でイカの塩辛の自動販売機を稼働させた。工場で製造する出来たての塩辛の瓶詰が、冷蔵の状態で24時間いつでも購入できる。新型コロナウイルスの感染拡大が続き非接触や非対面サービスへの需要が高まるなか、新たな販売手法として注目を集めそうだ。
西網走漁協(清野一幸組合長)の「網走湖産しじみ貝」が農水省の地理的表示(GI)保護制度登録後、最初の水揚げシーズンを迎えた。シジミの北海道最大の生産地・網走湖では徹底した資源管理と鮮度保持を武器に5日から操業を始め、新たなブランド展開をスタート。待望のGI登録を追い風に産地偽装の排除と販路拡大を目指す。
宮城県南三陸町歌津の建設業、株式会社 阿部伊組(阿部隆社長、電話0226・36・2311)は、陸上養殖した希少海藻マツモを練り込んだクラフトバターを開発した。マツモの持続可能な生産と消費の実現を通じて、異業種から新風を吹き込む。15日に電子商取引(EC)サイトで予約の受け付けを開始し、6月1日から順次発送する。
ノルウェーのプロキシマーシーフード社(ヨアキム・ニールセンCEO)は、静岡県駿東郡小山町に、日本最大級のアトランティックサーモンの閉鎖循環式陸上養殖施設を建設する。4月26日に着工し、2023年6月末竣工予定。初出荷は24年半ばを見込む。年間約6300トン(ラウンドベース)を生産、富士山麓の潤沢な湧水で育てた良質なサーモンとして日本市場に投入する。増産を視野に隣接地の取得も検討している。
昨年まで18年連続でサケ水揚げ日本一を誇っている北海道斜里町。ただ、全国的状況と同様、近年漁獲量は減少傾向で、資源の底上げ・安定を目指し、自然産卵できる河川環境を復活させるプロジェクトに乗り出している。その資金調達と周知・PRで、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディング(CF)を開始した。目標額は300万円。7月15日まで寄付を受け付けている。
八雲町漁協のカレイ刺網は、4月後半からソウハチ主体に増え始めた。オカ網のナガヅカも増加傾向。一方浜値は消費低迷のあおりで安値基調。着業者は頭を抱えながらも辛抱強く操業を続けている。