岩手大三陸水産研究センター(釜石市)と県水産技術センター(同市)、県内水面水産技術センター(八幡平市)の3者は1日、連携協力協定を締結した。「研究・技術開発」「人材交流・育成」など4分野で連携し、長引く不漁やコロナ禍で疲弊した漁業や加工業の支援につなげていく。具体的な内容は、▽サケ・マス類の海面養殖用種苗生産に向けた研究▽地域性漁業資源の調査・評価▽魚種転換を図る漁業者や加工・流通業者への技術支援▽高速・大容量通信規格「5G」を生かしたスマート漁業に関する情報共有▽研究施設の相互利用―など。協定の有効期間は2025年3月31日までで、その後は毎年更新する。
道総研は2022年度から日本海沿岸に存在する身入り不良の未利用ウニに秋から人工餌料を与え、国産ウニが品薄高値となる冬に出荷できる養殖技術の開発に新たに取り組む。研究期間は24年度までの3カ年。開発技術の活用で、日本海の漁業生産額が現行の7億7千万円から11億7千万円へ増加を見込んでいる。
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター(国際農研)はこのほど、閉鎖循環式屋内型エビ生産システム(ISPS)に関する特許や知見などの成果を活用したコンサルティング事業を行う初のベンチャー企業「合同会社Shrimp Tech JIRCAS」(マーシー・ワイルダー社長)を設立した。稚エビの生産効率を高める技術を追求するとともに、コンサル事業とも合わせ、陸上養殖による国産バナメイエビの安定供給を目指す。
ロシアのウクライナ侵攻への日米欧の先進7カ国(G7)の経済制裁などで、ロシア産水産物を扱う関係者は影響に懸念を強めている。商社・輸入業者は「直近は大きな影響はない」とする見方も多いが、「先行きは見通せない」と情報収集に追われている。
東京・豊洲市場の真ツブ消流は国内の引き合いが低迷している。赤潮が発生した北海道太平洋沿岸の水揚げが伸びず、入荷量が乏しく、高値基調が続いているのが影響。コロナ禍が長引き、仲卸業者らは「飲食店からの当日注文は少ない。ヒモ付きでなければ売れない」と異口同音。一方で、上級グレードの荷動きは富裕層が多い香港などアジアへの輸出に傾斜している。
いぶり噴火湾漁協有珠支所のナマコけた引が始まった。初日の1日は、うねりが残り1隻平均40キロ前後、全船で700キロの水揚げ。シケ休み後の3日も荒天となり途中帰港となった。昨年並みかやや低調にスタートしている。
散布漁協のアサリの浜値が高騰している。12~1月に操業した機械掘りではキロ900円台~800円中心に推移。2月中旬に始まった手掘りも同900円強に付いた。4~1月のアサリの数量は前年同期比1%減の46.9トン。ただキロ平均単価が32%高の824円に上昇、金額は31%増の3866万円に伸ばしている。
戸井漁協東戸井地区でミツイシ養殖を営む芳賀浩平さんは、施設に施す独自の雑海藻対策を考案、今季から本格導入し効果が表れている。幹綱に農業用灌水チューブをかぶせるように取り付け固定する仕組みで、雑海藻の付着は大きく減少。「付いても手でなぞるだけで簡単に落ちる」と言う。毎年手間と時間をかけ行ってきた雑海藻除去の必要がなくなり、体力的負担が大幅に軽減された。
いぶり噴火湾漁協の加工貝(2年貝)水揚げ状況は、2月末で3450トンとなった。計画に対する進ちょく率は40%。着業者は「完全回復には至っていないが生存率は向上している」と話し、3月の集中水揚げで最後の追い込みをかける。一方浜値は堅調で、キロ300円台中盤に上昇した。
1月11日の余市郡漁協を皮切りに始まった後志北部以北の日本海沿岸ニシンは、2月中旬以降増産基調を示すなど順調な水揚げペースで推移している。一方、例年通りオスの荷動きが鈍いものの、コンテナ不足などで北米・カナダ産の搬入に不安定感を懸念する加工筋が数の子製品の原料手当てを強化。流通関係者は「卵の抜け具合など魚体の状態にもよるが、メスの価格が大きく下落することはないだろう」と見通す。