「資源回復を目指す水産フォーラム」は5日、水産資源の回復と適切な管理に向けた「5つの提言」を公表した。提言により目指す将来像は水産政策に反映され、魅力ある漁業構造の構築や、資源管理の方針については漁業者が納得して主体的に参加することなどを挙げている。「水産業界での幅広い議論の契機になれば」としている。提言は、①海の環境変化を理解するためのデータ収集の強化を図る②資源調査・評価・管理のための予算の増額と人員体制の強化を図る③資源管理目標の設定に漁業者の主体的参画を促す体制を作る④小型魚の漁獲規制など手のつけられる資源管理措置から取り組む⑤漁業補助金(漁業収入安定対策事業・漁船リース事業)の改善を図るの5項目。
ニシン刺網に着業する北るもい漁協羽幌本所の小笠原強さん(強生丸=4.7トン)は、1網0.5反つなぎで仕立てている。「船上で巻く時に1反では収容するかごが2つ以上にまたがるが、0.5反にすると1かごに収まるため仕事がはかどる」と説明。一方、長男の海都さんはiPadを活用しており「航跡や投網場所を記録することで今後に役立てたい」と笑みをこぼす。いずれも今年から始めた手法。出荷後に漁具・漁法を説明してくれた。
えりも漁協のサメガレイが好値で推移している。活出荷で良いときはキロ千円台後半まで上昇。着業者は「漁は少ないが値段に支えられ昨年より金額的には良い」と説明する。
小樽市漁協は2日から地まき用稚貝の出荷を開始した。成長、生残率ともに良好で、規定殻長もクリアし順調に水揚げ。着業者は「このまま最後までへい死することのないよう、計画量を出し終えたい」と話す。1日開始予定がシケで1日順延し、9日まで枝幸向けに6回出荷した。
根室市内4漁協と根室市で組織する根室市ベニザケ養殖協議会(会長・大坂鉄夫根室漁協組合長)は、トラウトサーモン(ニジマス)の養殖試験を手掛ける。協議会立ち上げから2023年で5年目を迎え、これまで養殖試験に取り組んだベニザケ以外の魚種も成育できるか検証する。
サケ・マス類の海面養殖が拡大している岩手県で10日、山田町の三陸やまだ漁協(菊地敏克組合長)がトップを切って山田湾で育成したトラウトサーモン(ニジマス)約4トンを初水揚げした。来季からの事業化を見据えた試験2年目。成育は順調で、型も良く最高でキロ1350円の値が付いた。ブランド名が「岩手・三陸・やまだ オランダ島サーモン」に決定。自動給餌などの省力化や効率的な養殖方法の確立を図り、7月中旬までに80トンの出荷を目指す。
混獲、小型などの規格外、なじみがないなどの理由でマーケットにあまり出回らない「少流通魚」や「未・低利用魚」。物価高の生活防衛術などの観点、サステイナブルや食品ロス削減などの時流を捉え、最近はテレビ番組などがスポットを当て、その利用方法の紹介で出演依頼が相次いでいるのが札幌市西区西野の鮮魚店「鮮魚鯔背(いなせ)」(小野真代表、電話011・303・9101)。2008年の開店当初から扱って調理・料理方法を訴求、固定客をつかんでいる。
東京都・豊洲市場の折詰ウニ消流は3月後半から入荷量が増え、ダブついている。北方四島産は流氷明けが早く水揚げが順調。道南方面もシケが少なく、安定的に入荷。一方、3年ぶりにコロナ禍の行動制限がない歓送迎会シーズンを迎えたものの、飲食店側は人手確保や経費増加など課題も多く、コロナ前の吸い込みに戻るにはまだ時間がかかっている。
イオンリテール株式会社は低利用魚を商品化につなげる新シリーズを開発し、「トップバリュ モッタイナイお魚シリーズ」として6日「イオン」「イオンスタイル」の本州エリア360店で販売を始めた。混獲魚や、サイズが基準を満たさなかったり、まとまった量が獲れないため商品化されず廃棄の対象となっていた魚を活用する。第1弾は礼文産ホッケなど3魚種5品目を開発。味付けの工夫や焼くだけの簡単調理品として魚食拡大にもつなげる。
水産研究・教育機構水産大学校を代表機関とする研究グループが開発した漁業支援アプリケーション「おきそこ君」が実用化され、山口県や長崎県、愛媛県などの沖合底引網漁船20隻に導入されている。漁業情報の見える化や漁業者間での情報共有、水揚げ金額の向上などさまざまな効果を生み出している。研究グループでは「最適な操業海域を予測するシステムの開発に着手するなど水産業のデジタル化を推進していきたい」としている。