道東沖のマイワシ漁は7月末まで水揚げがない厳しい漁況で推移している。棒受網漁は6~7月の漁獲ゼロが6月に試験操業を開始した2015年以降初めて。花咲港を拠点とする中型船の漁労長は「どこを探索しても、マイワシがいない」と強調。根室の加工業者は「今年のマイワシは期待が薄い」と現況を示す。6月16日開始の道東の巻網漁も主要港の釧路港に巻網船が1隻もいない異例の事態が続いている。
八戸市第一魚市場に水揚げされるマイワシ(7月28日)
東北では7月下旬から青森県八戸港に各地の大中型巻網船団が集結、マイワシの水揚げが本格化している。7月28日には11カ統が操業し、438トンを水揚げした。小型中心の組成ながら他産地の不漁を背景に浜値は上昇しており、10キロ当たり1620~1310円。同市場関係者らによると「昨季の3~4倍近い」という高値で推移している。7月28日現在、計11カ統のうち10カ統が県外船で、いわき(福島)北茨城(茨城)銚子(千葉)から北上。六カ所~三沢沖を漁場に、24日に解禁されたスルメイカ漁と併せ操業している。
水産庁が7月28日に発表した北西太平洋(道東~常磐海域)のサンマ長期漁海況予報によると、今年の漁期(8~12月)を通した来遊量は昨年の水準を下回る。小売店の生鮮売り場に並ぶサイズの1歳魚は漁獲物に占める割合、体重とも昨年を下回る見通し。漁場は公海を中心に形成されると推定され、低水準の来遊量と小型組成、漁場の沖合化といった昨年とは異なる厳しい漁況、商戦展開が懸念される。
ニチモウ株式会社は、ノルウェー産ニシンを使った「骨切り熟成塩にしん(にしん王子)」の販売を4月から始めた。ノルウェー産サバの2026年の大幅減枠に伴う価格高騰に対応する代替商材として展開、同社がノルウェー産ニシンを扱うのは初めて。栄養面に着目した良質な健康素材として提案する。
サロマ湖3漁協(湧別・佐呂間・常呂)で養殖3年貝の水揚げが7月上旬に始まった。今年は3漁協ともフジツボが大量に付着し、出荷時の除去作業に時間を要している。へい死や成長不良も見られ多少小ぶり。組成は2S、3S主体で昨年よりワンランク小さい。一方、浜値はキロ900円前後。昨年に続き堅調に推移している。湧別漁協の計画量は前年実績比1%減1300トンで昨年と同計画。7月1~27日の水揚量は前年同期比63%減258トン。同漁協市場では「稚貝の仮分散が昨年より早く始まったため成貝の出荷が少ない」と説明。アソートは2S-3S-S。昨年のS中心から下降。キロ平均単価は7%安の855円。
礼文島の天然コンブは島全体的に今年採取対象となる資源が乏しい状況。自身の生産について船泊漁協の着業者は「今年は1駄まとまるかどうか。大漁だった昨年に比べると大幅な減産になる」と見込む。自由操業で採取。7月中旬から島東側で操業する同漁協の着業者は「来年のコンブばかりで今年採れるコンブがない」と資源状況を話し「昨年は繁茂が良く、1日で船2、3ばい分採れたが今年は船いっぱいなんて採れない。船の3分の1程度」と違いを説明する。
近年不振を極めるマス小型定置の水揚げが始まった網走漁協では、7月30日にようやくカラフトマス1尾が姿を見せた。序盤はブリやフグ、マツカワガレイのみ。昨年は少量ながら日量300~400尾のカラフトマスが揚がっていただけに、着業者は「深刻な状況」と頭を抱えている。
礼文島のウニ(バフン)漁は最盛期を迎えているが、資源状況が芳しくないことに加え、今年はホソメなど海藻類の繁茂量が多く採捕に苦慮している。香深漁協の濱谷厚志さんは「高水温の影響でウニの資源量は以前に比べてかなり減った」とみており「ホソメをかき分けてもウニは1、2個しかいない。漁は昨年も悪かったが今年はその半分程度。値段は良いが出荷量はかなり少ない」と苦戦。一方で「ノナ(ムラサキウニ)の資源は多く、例年以上に採れている」と言う。
青森県の八戸港で、小型イカ釣船による昼漁が本格化し始めている。県内をはじめ北海道、宮城などの船も集まり7月28日現在で59隻が操業、1日100箱以上を水揚げする船も出てきているという。好漁が続いた昨年ほどではないとしながらも、関係者らは「7月下旬になって数量がまとまってきた」と好気配を感じている。一方でクロマグロに針を切られるなど被害を訴える船も多く、今後の漁況が注目される。
茨城県に本部を置いてスーパーマーケットを展開する株式会社カスミは7月24日、通常店の「カスミ」とは別の路線である業態「BLΛNDE(ブランデ)」の塩浜店を東京都江東区にオープンした。生鮮やデリカの強化を特長とし、水産関連では鮮魚の対面販売を実施する。同社が地盤とする茨城県の漁協からの直接仕入れや、同県の水産加工業者の商品も豊富にそろえる。塩浜店の立地は、豊洲市場も近く、全国各地の旬の魚を毎朝買い付け、それを軸にしっかり売り場を展開できる。加えて茨城県の大洗や那珂湊などの漁協からも直接仕入れるなど、同県の水産加工業者の加工品も豊富にそろえ、競合店との差別化を図っている。