札幌市の株式会社ケイアイフーズ(渡辺浩社長、電話011・787・5975)は新たな商品・販売戦略に乗り出している。第1弾で取扱品目の昆布など海産乾物を組み合わせた「炊き込みご飯の素」シリーズを商品化。土産品ルートなどに加え、ネットショップでメニュー提案と併せて簡便・時短調理の需要などに売り込んでいる。
「第40回全国豊かな海づくり大会~食材王国みやぎ大会」の開幕まで100日となった6月25日、県庁で記念イベントがあった。海洋プラスチックごみ問題を考えるシンポジウムや県警音楽隊のミニコンサート、県内特産品の販売などを通して全県的な機運醸成を図った。
宮城県漁協(寺沢春彦組合長)は6月30日、塩釜総合支所で2021年度通常総代会を開き、当期剰余金1億1365万円(前年度比55%減)を計上した20年度業務報告を承認した。新型コロナウイルス感染症による需要減退が直撃し、販売事業が落ち込んだが9期連続の黒字を確保した。
小樽市漁協のウニ漁は海藻の繁茂状況が芳しくなく、特に赤(エゾバフンウニ)の数量が伸び悩んでいる。着業者は「赤が全然見えない」と嘆く。一方で、浜値は堅調に推移している。6月16日以降はコロナ禍による出荷調整などのため、昨年同様に例年よりも1時間短い3時間の操業。解禁日の5月15日から6月15日までは2時間と短縮していた。高島地区の成田学指導漁業士は「6月の操業回数は例年と同じくらい」と説明。ただ「今時期は白(キタムラサキウニ)が多いが、それにしても赤がいない」と話す。身入りは「個人的には赤、白ともまずまずと感じている」と続ける。
歯舞漁協所属「共栄丸漁業部」の宮下道博さんが考案した海獣対策の「定置網用仕切網」が昨年、実用新案に登録された。たまり網の中ほどに設置することで、網内部が前・後部に分かれ、仕切網の目合いを通過できる魚だけが後部にたまる仕組み。海獣は後部へと浸入できず、漁獲物の食害軽減につながる。宮下さんは2年間の試験導入で「アザラシによる被害が大幅に減った。漁獲量への影響もなく、むしろ伸びた網もある」と効果を実感する。
噴火湾の耳づり作業は5月末までに大半が終了した。稚貝は各漁協とも問題なく成長しており、本数はおおむね十分に垂下したよう。「あとはここ数年の課題である夏~秋のへい死を乗り切ってほしい」と養殖着業者。垂下後の玉付け作業は各自定期的に進めており、来季出荷の完全回復を願っている。
落石漁協の春クキナガコンブ(バフラ)漁が終盤を迎えている。6月1日に解禁し25日現在10日間採取、昨年の累計日数(7日間)を上回っている。水揚げも堅調で、増産に期待がかかる。
斜里第一、ウトロ両漁協の春定置はサクラマスが出足中心にまとまった一方、トキサケが不振だった昨年を下回る水揚げで終盤を迎えている。ニシン、ホッケ、スケソなど他魚種も低調だった昨年よりは獲れているものの、浜値は安値基調。漁場差もあり、盛り上がりに欠いている。
昆布森漁協仙鳳趾地区のホッカイシマエビかご漁は、出足低調だった後上向き基調に転じた。中サイズ主体の組成。着業者は「これからが本番」と話し、今後の盛漁に期待を込める。
羅臼漁協のホッケ春漁は4月のハシリから好漁で推移し、16日現在で前年同期の約9.6倍の2405トン。昨年1年間の水揚量が北方四島周辺水域で実施される安全操業の漁獲分を合わせて1512トン。6月に入り日量が切れたものの、春漁の段階で昨年実績を大幅に上回る「想像以上の大漁」(着業者)となり、浜は活気付いた。