砂原漁協のカレイ刺網は、3月序盤にシケが増え出漁機会は減ったものの、出漁時はアカガレイが昨年より多く、水揚量は良好だ。一方、浜値は昨年より堅調だが、大はキロ300円台と安値基調。着業者は伸び悩んでいるソウハチの増産にも期待している。
岡山県瀬戸内市の邑久町漁協(松本正樹組合長)による持続可能なカキ養殖の取り組みが注目を集めている。同漁協の漁場が環境省の「自然共生サイト」に国内最大級の海域エリアとして認定されたほか、都内では消費者向けの料理教室やフェアを積極的に展開。豊かな自然環境の保全と安定的な消費拡大を両輪として機能させ、産地ブランドの確固たる価値向上を推し進めている。邑久町漁協が管轄する区画漁業権全域が17日、環境省の「自然共生サイト」に認定された。登録名称は「瀬戸内市邑久町 カキの恵みと未来の海の維持・保全計画」。海域としては国内最大級の認定規模で、31日には同省と瀬戸内市長が出席して授与式が行われる。
国産魚促進・水産加工機械資材協議会(研究会)がこのほど開催した総会(9日付6面既報)で、農林水産省農林水産政策研究所の久保田純客員研究員が、設備投資の促進を観点とした水産加工業の生産性向上をテーマに講演した。「水産加工業と水産加工機械メーカーともに経営面の改善が必要」と指摘し、加工業者に対しては機械の購入資金の支援、機器メーカーには構造転換などへの支援が必要と訴えた。
「スーパーマーケット・トレードショー」(2月、幕張メッセ)と併催した「デリカテッセン・トレードショー」で、主催者企画「お弁当・お惣菜大賞2026」の丼部門では、首都圏を中心に展開するスーパー「サミット」が販売する「店内焼上げ穴子重」=写真=が最優秀賞に輝いた。「表面はカリッとしながら、身はふっくらとして初めての食感だった」と感動を覚えたうな重に近づけようと開発に着手。特に焼き工程に注力し、試行錯誤の末に商品化につなげた。
漁業者やエンジニアリング会社、航空会社、流通・販売会社など業界の垣根を越えて連携する「高鮮度輸送プロジェクト」が始動した。獲れたての産地の魅力を国内の遠隔地や海外に届けるとともに、品質に見合う適正な価格で取引される流通網の確立を目指す。「漁業者の努力が報われてほしい」との思いで立ち上がったプロジェクト。沖縄のモデルケースを検証して実装につなげ、将来的には他産地への横展開も視野に入れる。プロジェクトには沖縄県の国頭漁協、高砂熱学工業株式会社、株式会社フーディソン、日本航空株式会社、YKK株式会社、沖縄県漁連、公益財団法人函館地域産業振興財団(北海道立工業技術センター)の7者が参加。国頭漁協で獲れた鮮魚を、独自の冷却技術と新こん包材を活用した航空輸送を組み合わせ、魚の鮮度を科学的に評価する「K値」の考えに基づいて提供する。
道水産林務部は、2026年度のさけ・ます人工ふ化放流計画を策定し、19日に開かれた道連合海区に諮問、承認された。サケの稚魚放流数は道計画が前年度比3109万尾減の7億6432万尾。水産研究・教育機構水産資源研究所(水資研)の計画分を合わせた総放流数は8億9332万尾。海区別で日本海410万尾、えりも以東2604万尾、えりも以西95万尾のそれぞれ減少。近年の採卵実績などを踏まえた見直しで、日本海、十勝釧路、胆振の3増協分の減。
羅臼漁協のウニたも漁は3月半ばから下側に漁場を移して操業している。身入りは場所によってばらつきがあり、着業者は今後の本格化に期待を寄せる。浜値は殻付き出荷が同月中旬にキロ7千円台まで上昇した。
渡島噴火湾6単協(長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部)の加工貝(2年貝)は3月中旬以降、長万部、落部、鹿部が日産100トン前後となった。日ごとに増産しているが、成長は漁業者間で異なるもよう。浜値はキロ400円台後半。高騰した前年同期より1~2割の安値で推移しているが強含みの状況にある。昨年同時期には6単協で日産千トンを超えたが、稚貝不足による耳づりの減少で半減している。
日高食品工業株式会社(兵庫県姫路市、河﨑廣信社長)が昨年発売した新商品「旨こんぶ」は、あごだし風味の刻み昆布。パッケージでは食物繊維やカルシウムなど不足しがちな栄養成分を補えることを前面に訴求。2月に開催された第68回全国水産加工たべもの展では大阪府知事賞を受賞した。ほど良い塩味とうま味のバランスを追求。同社の塩昆布比で塩分を30%カットし、塩味を抑えながらうま味を引き立てるあごだし風味に仕上げた。
日高中央漁協浦河地区のタコ空釣縄漁は赤潮(2021年)後のミズダコの資源回復を実感している。一方でヤナギダコは振るわず、3月以降も漁況への期待は薄い。浦河地区は5~6隻が操業する。逢山義幸理事(第十八千歳丸)は、11日に1本(ざる50枚、1枚の針数125本)でミズダコ1.1トン、ヤナギダコ500キロ程度を水揚げ。「赤潮以降、ミズダコは増えている。日量平均で1トン、大きさは1尾20キロくらい」と説明する。