札幌市豊平区平岸に1月下旬に開店した鮮魚店「魚やのごいひき」(電話011・376・5772)は、女将の山口なつき社長をはじめスタッフの全員が女性で切り盛り。食材の購入や調理の主体となる主婦や女性層が買い求めやすい店づくりにも力点を置く。新鮮魚介、手作り品などをそろえ、下処理の要望や調理方法などの相談に対応。商品の焼き魚などの定食を提供する「食事処」の営業と併せて魚食の普及、魚介の消費・販売拡大につなぐ事業展開に取り組んでいる。
岩手県大船渡市の越喜来漁協は5月29日、越喜来湾で行うアサリの垂下式試験養殖報告と試食会を開いた。高水温によるホタテなど従来養殖種の減産を背景に、高水温耐性のある養殖種として県水産技術センター(釜石市)の技術研究のもと2022年度から取り組むもので、同漁協では現在、2漁家が計90キロを手がける。関係者らはここまでの結果と課題を共有し、将来的な事業化へ期待を高めた。
青森県階上町で、ブランド化を進めるアブラメ(アイナメ)が旬を迎えている。活じめ処理や魚体サイズなど認定基準を設定、「階上あぶらめ」を冠して昨年6月にデビュー。2年目の今季、すでに昨年度を上回る尾数が認定されており、着業者によると「サイズのいい6月が勝負」。町もグルメキャンペーンを開催するなど認知向上を図り、ブランド力の強化に努めている。
網走漁協所属・網走合同定置漁業(元角文雄代表ほか175人)の新定置船「第八新生丸」が竣工した。二ツ岩地区の操業船で甲板の幅や魚槽の積載能力を拡充。船首部にサイドスラスター2基、船尾部に格納式フラップスラスターの搭載で安定性、機能性を備えたほか、暗闇でも良好な視界を確保できるように船首、船尾に照明灯各2基、操舵室上部に暗視カメラを装備し、操業の安全性を高めた。また、食品の安全性に対する消費者意識を踏まえ、使用海水の電解殺菌装置を導入した。
古宇郡漁協神恵内地区の定置網で5月下旬からマフグが増加している。「フグはもともと揚がらない場所。ここ数年で獲れだし、今季はいつもより早い傾向」と漁協担当者。「本来この時期の小定置はブリ中心だがフグが入るうちはあまり乗らない」と続ける。
岡山県笠岡市の笠岡諸島・北木島でカキ養殖をする勇和水産(電話0865・68・3751)は、今年から二倍体カルチ方式から三倍体シングルシード方式へ全面転換する。近年深刻化する大規模へい死への対応で、採石場跡地を活用した人造海水池を種苗訓練所として位置付け、夏場の歩留まり向上と高効率生産を狙う。将来は笠岡諸島エリアの種苗訓練拠点化も視野に入れている。
宗谷漁協のいさり樽流漁が不調だ。1隻で日量100キロに満たない着業者が増えている。年間千トン割れで過去最低だった昨年の序盤と比べ、さらに半減となる低調な出足に、漁協関係者は不安を募らせる。浜値は前年同期比3割高のキロ千円と高値に振れているが、減産をカバーできない厳しい操業が続いている。漁が始まった4月のミズダコ水揚量は前年同月比43%減62.4トン。5月はシケも影響し1~12日の出漁日数が3日で計5.5トン。同期間に7日で計67.3トンだった昨年より大幅に減少している。同漁協は「漁が薄く出漁しない着業者もいるが、1隻100キロ未満の船が多く、50隻前後で日量合計3トン程度」と話す。
ICFA(国際水産団体連合)の年次総会が4月27日、イタリアのローマで開かれた。日本からは大日本水産会の枝元真徹会長らが出席し、水産系プラスチック資材リサイクル推進協議会(Re:ism)の設立など水産を取り巻く日本の状況を報告するなどして意見を交わした。困難ながらも漁網のリサイクル活動に取り組む日本の姿勢に賛同の声が得られた。
株式会社ニッスイは5月27日、東京都で国産養殖サーモンに関する事業説明会兼試食会を開き、同社が手掛ける養殖サーモンを2030年に1万トンの生産量に拡大することを明らかにした。岩手県陸前高田市に新たな漁場を整備し、新規の給餌設備を導入。6月8日の世界海洋デーを前にして「水産資源を守りながら持続的に安定供給するには『養殖』が欠かせない」と強調。サーモン養殖を通じて豊かな海を次世代へ引き継ぐ姿勢を打ち出した。
地域の発明家として水産業界に貢献する標津町の株式会社篠田興業(篠田静男社長、電話0153・82・2179)は、ニシンの「雌雄判別装置」を開発した。6月から注文の受け付けを始める。受注生産のため引き渡しは11~12月を見込む。装置は超音波(エコー)で雌雄を判別。仕組みはステンレス製の投入台にニシンを置くとベルトコンベヤー上に流れて判別カメラ(エコー)で雌雄を判別するとともに自動で仕分ける。