水産庁は4日、東京都内(ウェブとの併催)でスルメイカ全系統群の資源管理方針に関する検討会(ステークホルダー会合)を開催し、4月から始まる2026管理年度の当初TACを6万8400トンとする最終案をまとめた。1月に行われた前回会合で示した案のうち、最も数量の多い設定値で、出席した漁業者などからも多くの支持を集めていた案。ただ、資源量が十分でない中での大幅拡大に懸念の声も上がった。20日開催の水産政策審議会資源管理分科会に諮問を経て正式に決定する。
東京・豊洲市場のマダラ白子(マダチ)消流は寒気が続いて鍋需要が高まる中、シケで入荷は少ない。浜値が高止まりで、卸値もキロ2500円と高騰。相場高が消費地での円滑な流通を阻んでいる。
仲卸は「キロ2500円で仕入れた商材の販売に苦戦している。本来1パック(500グラム)千円で売りたいところだが、実際は1600~1500円で展開している」と実情を話す。購入した飲食業者は「『せめて1100円にまけて』と言ったが、『仕入れも高いから値引きはできない。魚種全般にシケで水揚げが伸びず品薄高値になっている』と断られた」という。
農林水産省が3日発表した2025年の農林水産物・食品の輸出実績によると、輸出額は前年比12.8%増の1兆7005億円となり、主要輸出先国・地域のすべてで対前年比でプラスを記録し、13年連続で過去最高を更新した。水産物は17.2%増の4231億円で、24年は中国による日本産水産物の輸入規制措置が影響するなどして前年を下回ったが、今回プラスに転じた。輸出重点品目のなかで輸出額の増加が大きい水産物では、ホタテは30.4%増の905億円。ベトナム向けが加工用の冷凍両貝に加え、玉冷の現地加工の拡大などにより増加した。ブリは27.4%増の527億円で、米国向けが24年夏の環境変化による成長の遅れに伴う輸出時期の後ろ倒しのほか、脂の乗った大型サイズの需要の高まりなどで単価上昇により増加した。
水産庁は1月23日、東京都(ウェブ併催)でブリの2026管理年度TAC設定に関する意見交換会を開き、4月からステップ2に移行し、9万7千トンの設定で繰り入れ・繰り越し・融通などTAC管理を試行、運用の課題洗い出しを進めていく考えを示した。参加者からは漁獲数量の報告体制が不備のまま次段階に移行することへの問題提起や、正式運用(ステップ3)に当たって定置網の操業に支障が生じない手法の確立を求める意見、要望が相次いだ。
新潟県村上市の株式会社マルト鮮魚が製造する「鮭の酒びたし」が珍味乾物を扱う東京都・豊洲市場の仲卸を通じて首都圏の日本酒専門店や居酒屋に供給されている。塩引き鮭をカラカラに乾燥させた無添加の伝統食品で、薄切りスライスを日本酒や焼酎に浸しながら楽しむ通好みの一品だ。
JETROに付置する機関の日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)は、ドバイの富裕層をターゲットにホタテやブリなど日本産水産物のプロモーションを開始した。JFOODOとして中東地域で同種のプロモーションを実施するのは初。日本の水産物が持つ高品質さやヘルシーさなどを売り込む。日本政府が定める輸出重点品目のうち、ブリ、ホタテ、タイ、カキの4魚種を対象とし、特別イベントの開催をはじめ、SNSやレストランを通じた情報発信など複数施策を組み合わせたコミュニケーションを展開する。富裕層に対してアプローチすることで、認知とイメージを高め、ブランド強化を目指す。また富裕層市場を起点に、水産物を含む日本産品の輸出拡大を狙う。
株式会社フーディソンと宮城県は1日、北関東エリアを中心に消費拡大を目指す販促企画「みやぎ海のうまいもん祭り」を始めた。「北関東3県は消費を拡大する、まだまだ伸び代のある地域」と捉えて戦略の重点地域に定めた。企画に先立ち、県や小売店、生産者らが集まり県水産品の魅力を伝える決起対談も開催、成功に向けて機運を高めた。28日までの1カ月間、小売店や飲食店、合わせて150店舗はそれぞれに期間を設け、県産水産品の販売や期間限定メニューを繰り広げる。
水揚げの減少やコストの増加、人手不足など浜が直面するさまざまな課題に立ち向かうヒントは全国の“仲間”の取り組みにこそある-。その考えで、全漁連は今年度、漁業者自らの実践「浜の活力再生プラン(浜プラン)」に焦点を当て、共有を図る施策を加速させている。専用サイトの整備や全国規模の会議を充実させるなど各浜の実績へのアプローチ機会を拡大。漁業者所得の底上げに寄与したい考えだ。
東京都・豊洲市場の活マツカワ消流は、東京湾産活ヒラメの身質不良で代替需要が高まっている。仲卸業者が積極的に提案しており、20日の競り値は2キロアップでキロ1万円近くと高値で推移。青森産ヒラメも今シーズンは不調だったこともあり、高級魚需要がマツカワにシフトしている。ただ、マツカワの漁期は既に終盤に差し掛かっており、仲卸業者は「本来であれば3~6月が産卵期だが、今年は年明けの時点で既に子持ちの個体が出始めており、産卵期が前倒しになっている」という。
東北大学大学院農学研究科の西谷豪准教授らの研究グループは、赤潮の原因となるプランクトン「カレニア・ミキモトイ」を殺藻する寄生生物を発見し、この生物の単離・培養に成功した。研究を進めることで、赤潮の発生・終息の予測、寄生生物を「天敵製剤」として利用する赤潮プランクトン防除法の開発への応用が期待される。